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【障害のこと】誰も正しく伝えることなんてできないし、わからない前提で生きよう

タイトルは「障害者に必要で、一番難しいスキル」としようと思ったが、障害をもつ人全員を、ひとくくりにしている感じがしてやめた。

あくまでもこれは、わたし自身が快く生きていくなかで「一番難しい」と考える内容を示した記事だ。

自分の辛さを、自分も相手にも理解してもらうこと。
自分に最適な生活を組み立てること。

どんな障害だったとしても、どんな経験だったとしても、その苦しさだったり、しんどさが強くなるシチュエーションを明確に把握するのは難しい。

苦しさは毎日の生活の延長にあるので、意識していないと見逃してしまう。
何より「苦しい、痛い、つらいのが当たり前」でずっと生きているので、どんな基準で疲労度を測ればいいのかわからない。

生まれてこのかた「普通の基準」を持っていないので比較のしようもない。
身体的な疲労で言ったら、わたしの疲労度50%は他人の疲労度10%かもしれない。

でも、自分を壊さないように生きていくためには、自分なりのリミットを決めて、体や心からのサインを知っとかないとうまくいかない。

さらに、そのリミットや辛さについて、全く感覚の異なる人にもわかるように具体的に伝えないといけない。
働くとしたなら、法律で制定された「合理的配慮」のために。
伝えないと、そして知ってもらわなければ、得られる配慮も得られない。

就労移行支援の仕事で、「合理的配慮」を作成するための支援をすることもある。

必要な環境は?どんな時間配分だったら働きやすい?会社との面談はどれくらい必要?

サポートをするものの、一枚の用紙や、数回の面談で、お互いが完璧に網羅できるとは到底思えない。

仕事環境や、一緒に働く人、仕事内容、季節などで簡単に体調は変動する。
私たちには「これが障害!」と明確に伝えられる定型文もない。

じゃあどうすればいいのか。
まず、正しく伝えようと言う気持ちは置いておく必要がある。

・体調や心境が「変化しうるもの」であることをまず伝える。
・環境でなく、自分の体をよく観察すること。
痛み、そわそわ、倦怠感など。
そのためにはまず、声を聞けるだけの心理的な余裕を残しておかなければならない。

今や、我慢や「頑張り」は美徳ではない。
少なくとも、健康的に生活するためにはそれ自体が障害になる方が多い。

6割で生きよう。

そもそも自分の6割を見つけ出すには、自分の10割を知っとかなきゃいけない。
というジレンマもあるけれども。

試行錯誤して、失敗して、時々はくじけながらつかんでいけばいい。

その6割も、年齢や体調で変動するだろう。
その変化に気づく余力を残しておくためにも、あとの4割は自分の体や心の健康度を測るためのエネルギーと、明日のための余力として残しておこう。

他人にも、障害のことは正しく伝わることはない。悲しいけれど他人だからだ。
でも、私たち本人にも結局わからない。
毎日変化するからだ。

誰も正しく伝えることなんてできないし、自分にもわからないと割りきって生きよう。
そして、できるだけはやく失敗しておいて、「自分の6割」を見つけよう。そしてなるべく楽しく生きよう。

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