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ウツツイロ(自由詩)
−ウツツイロ−
天気色
雨や曇りを天気色にするから、鬱々とする。だから、違う色を混ぜてみようと思っても見つからなくて、それは、どんな色なの。
日々色
毎日は同じ時間を繰り返しつつ、全く同じ日はない。それなら、その日ごとに違う色々を味わいたいから、今日はどんな色なの。
空色
本当は清々しいはずなのに、空を見上げると感じるは、空虚感。空っぽにして、一つ一つ積み上げていきたいのに、いつも、途中で、空ろになっている。
原色
何色になるかわからない日々を過ごしている。
色々なことが重なって、努力色が消えてしまったり、辛さ色がふとしたことが加わって幸せ色になったり、自分の原色なんて、もっと柔軟でいいから。
不安色
未来を不安色に染めるから、苦しくなる。逃げても必ず訪れるのに、それでもその色で染めようとするなら、それは、どんな色なの。
後悔色
過去を後悔色に塗りつぶすから、痛くなる。後悔しても絶対戻れないのに。それでもそのまま塗り続けるなら、それは、どんな色なの。
無色
本当は、無色のはずなのに、透明の下地にあるのは虚無感。無心になって、着々とこなしていきたいだけなのに、結局、気がつくと虚ろになっている。
現色
青色の空の下で、自然体な気分になっている。それなのに、ブルーな心の中では、鬱々としていたり、夢色がふとしたことで、幻色になったりして、
だから、自分の現色なんてそのまま消えるのだと思う。
ウツツイロ
原色は、色相のように少しずつ変化していくから、感情が辛さ一色に染まりそうになったら、
少しずつ気持ちをずらしていけばいい。
夢と現は、正反対に思えて互いを繋いでいるから、
現実を経て夢を見て、現在を確かめて夢を感じて、
一色一色地道に塗りかえていけばいい。
この先の未来に魅える、色々なカラーの旗が振り上がる、立体的な彩り模様みたいに、目の前に映る色々を平面だけじゃなく、もっと立体的に見られるように、この「彩曲」を和える。
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