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選挙に行きたくなる地方自治のはなし

明日は東京都知事選挙の投票日です。

今回は天気が悪そうなので投票率が懸念されますが、選挙権は私たちに与えられた大事な権利です。政治家のイメージアップのお仕事をしている私の立場からしても、せっかく与えられた選挙権を行使しないのは心底勿体無いなーと残念に思います。

今回選ばれる都知事は、東京都という超巨大な自治体のトップです。東京都は他国の国家予算に匹敵するほどの予算と、1300万人もの人口、そして数多くの職員を抱えるメガサイズの自治体です。

私たちが住んでいる地方自治体には、大きく分けて2つの機関があります。

一つは、知事や市長をトップに構成される執行機関、

もう一つは、議員で構成される議会で、みんなで話し合って物事を決めることが前提となっている議決機関です。

この2つは車の両輪のように、バランスをとりながら私たちの生活にかかわるあらゆるルールを決めることになっており、これは二元代表制と称されます。

知事や市長は多くの職員を抱え、議会で決められたことを忠実に実施し、

議会は、自分たちが決めたことを知事サイドが正しく実施しているのかを監視します。

議員に立候補するためには、その自治体に住んでいなければいけないという住所要件が必要ですが、知事や市長には住所要件はありません。これは、幅広い人材を集めるためと言われていますが、知事や市長は時にその自治体にとって厳しい政策判断を行わなければならない場合もあり、住民として醸成されてきた地元への愛着(悪くいうとしがらみ)が、その判断の妨げになることもあるからなのかなーなんて思ったりします。

世の中の決まり事は法律で決められますが、その法律がそのまま都道府県や市町村に適用されるかというと、そうではありません。地方自治体は人口や面積、財源が全く違うので、同じ法律を全国一律に適用してしまうと、得をしたり損をしたりする自治体が出てきてしまうことがあります。そういう現象が出てきてしまうことは、そこに住む住民のためにはなりません。

よって、法律で決まった事項をその自治体の仕様にアレンジしているのが、都道府県や市町村の仕事の一つです。この「アレンジ」は条例や規則によってなされます。この条例や規則を作ったり変えたりする時は、知事をトップとした執行機関と議会の双方からの膨大なエネルギーが必要になります。これは自治体や議会の中にいないと分からないお話ですが、小さな自治体であっても、条例案が作られ、審議され、議決され、実施される過程はとてもダイナミックなものになります。

法律や条例、規則と言っても、あまり身近ではないかもしれません。

しかし、私たちが朝起きて、顔を洗ってご飯を食べて、子供を保育園に送り、電車に乗って会社に行く時も、水道や食糧供給、保育、道路交通に関わる法律や条例、規則に基づいて行動をしているわけです。

都知事選はその注目度の高さから様々な情報が流れるので、候補者のマスメディア受けしそうな面しか見えません。しかしながら、多種多様な候補者の根底にある方向性として、東京を住みよい街にし、都民の生活の満足度向上を目指すという部分は合致すると思われます。

私は、選挙は生き物だと思っています。選挙結果や得票率がその時々の社会情勢に左右されたり、時には予想だにしない風が吹くこともあります。

こういう状況も相まって、普段は選挙に関心を持ったことのない人が、情報を浴びるだけではなく、候補者のHPやSNSアカウントに自らの足で情報を取りに行き、自分の考えと合致する候補者に1票を投じるだけでも、その人が見えてくる世界はこれまでのものと大きく変わってくるのではないでしょうか。

今日はここまで!ちょっと真面目に書いてみました。

ありがとうございました。








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