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後悔

今使っている機材はほぼ富士フイルムになっている。ボディはX-T2とX-H1、レンズはXF16-55mmF2.8、XF35mmF2、XF90mmF2、そして唯一のサードパーティTouit 2.8/50。

このラインナップで撮れないものは焦点距離の足りない野鳥やスポーツくらいだと思う。つまりクソみたいな写真を量産しているのは腕が足りないということだ。

ただ後悔がないわけではない。

X-H1を買うときに下取りに出したX-Pro2とXF16mmF1.4。まあPro2はあのファインダーをEVFでしか使ってなかったんで、あまり使いこなせてはいなかったしT2と操作体系がやや異なることとイベント撮影のサブ機を探していたということから、手放したことは惜しいけど後悔まではしていない。

問題はXF16mmF1.4だ。PENTAXのアストロトレーサーみたいな便利機能がない以上、星を撮るには赤道儀を使うか少しでも開放の明るいレンズが必要だ。

仕事のような依頼でXF16-55mmF2.8を買ってしまったが、これが良くなかったのだ。確かに屋内では足を使おうにも限界があるが、そこでズームという安直な解決方法に飛びついたのが失敗だった。

何もXF16-55mmF2.8の描写に不満があるわけではない。むしろ手ぶれ補正の搭載を画質低下を理由に見送ったレンズだ。ハマれば単焦点並みの写りを叩き出す。問題は単純に楽しくない、これに尽きる。

風景も撮れるしポートレートもいける。これだけ付けておけば、普段撮る被写体で困ることはないだろう。ボディをX-H1にすればバランスも良く、手ぶれ補正もあるので完璧だ。

確かにT2につけていた時より”失敗写真”は大幅に減った。広角端にしてISOを1600 くらいまで上げ、絞りを開放にすれば手持ちでも1秒程度は撮れるようになった。一体それが何だと言うのか。

表現の幅が広がったことは否定しないし、めんどくさがりだから使う予定もないのに三脚を持ち歩くなんてことはしたくない。しかし”失敗写真”を減らす以上に”何を撮るか”の方が重要だし、”どう撮るか”にこだわったから富士フイルムを選んだはずだ。

ここに来て完全に初志を見失っていることに気づいた。少なくともXF16-55mmF2.8には近々別れを告げることになるだろう。

これはXF90mmF2で撮ったが、買う前に六本木のサービスセンターで何度も借りている。描写はもちろんだが、サイズや操作性まで気に入ったから買った。このレンズの焦点距離は目で分かっていると自負している。

問題はこれを撮ったX-H1だ。この写真を撮るにはX-H1を使い続ける必要がある。EternaはX-T3に追加されたが、前後ダイヤルの硬さと縦位置グリップがゴツくなってしまったので飛びつくほどの購買意欲は湧いていない。瞳AFの性能向上はめちゃくちゃ羨ましいけど。

日暮れから夜に撮るスナップもけっこう好きではあるが、T2だとISOを上げる以外に解決策がない以上ここは割り切るしかないのかもしれない。道具としての愛着が全く湧いてこないという問題は残るが。

ひとまずXF16-55mmF2.8を手放し、XF16mmF1.4を買い戻すことだけを考えておこう。

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