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元地下アイドルが抱いた世間の「見た目」への違和感

私は数年前、地下アイドルだった。

痩せろと言われ、メイクを普通に働いていた時よりも気にして、

毎日自撮りを上げるように言われていた。

それが正しく売れる方法なんだと飲み込もうとした。

でも、出来なかった。

それらを当たり前に言われる事が心地悪かったけど、上手く言葉に出来なかった。

見られる職業だから、当たり前だったんだろうか。

さっき、見ていた動画で

K-POPスターの方が男性アイドルよりも女性アイドルの方が

常に体型を気にしているという旨の事を言っていた。

彼女達はご飯を一食しか食べなかったり、水しか飲まなかったり、常にダイエットの話をしていたそうだ。

ただでさえ歌を歌い、踊り、立ち位置を覚え

番組の収録やメイクの時間も膨大にかかり

睡眠時間を削られる中で彼女達は疲弊していく。

そんな事が当たり前に行われているのだ。

私は怖かった。そして早々に地下アイドルを辞めてよかったと思った。

あの時の反動でメイクもしなくなったし、おそらく15キロは太ったけど

精神的に今の方がかなり幸せだと感じる。

大人になれば労力のかかるメイクを身だしなみとして強要される事もあるけど、

なぜ女に生まれただけでメイクをしろと言われなければいけないのだろう。

なぜ痩せていなければ美しいと言ってもらえないんだろう。

私は私じゃいけないんだろうか。

そんな事をうっすら思って生きてきた。



地下アイドルでも他におそらく自分より体のふくよかな方は沢山いた。

自分より痩せている方もいた。

そして、自分は痩せろと言われた事に落ち込んだ。

私は私のままでいたいのに、私でいてはいけないと言われた気がした。

体がふくよかでも痩せていてもどちらかに合わせる必要があったんだろうか。

私は自分のままでいた上で、自分と同じ体型の子に

希望を持って欲しかった。

こんな私でもこんなに輝けるよって。

そういう希望がある場所で欲しかったし、そう言えれば良かったんだけど

なんだかしっくり来ないまま、それが世の答えなのだと飲み込もうとして

ヨガ教室に通ったり、代謝の良いものを食べたりした。

でも続かなかった。

周りから言われる事に合わせていただけで、

痩せる事は私の望みではなかった。



周りから言われるそれらの言葉は

ルッキズムというものなのだと今日初めて知った。

ルッキズムとは「外見至上主義」の事だ。

つまり見た目が悪い人を差別する事。


ああ、これか。

今まで感じてきた違和感は。

何だか周りと容姿に関する考え方が違う気がしていて

常に疑問をもっていたけどこれだったんだと思った。

そして、自分の根底にもそれがある。

見た目が良くなければ好かれない。

見た目が悪いのにこんな事言ったって説得力ない。

でも、全部間違いだった。

自分より前の世代の人が作った思い込みなんだ!

そう思ったらスッキリした。

自分はルッキズムに浸かってきた人間だったと思うから

これから先、「あ、私見た目の差別してるな」とか

周りの人にも「あ、この人その考えに囚われているな」と感じる事が多々あるかも知れない。

それでも、まず気付いて改めて行く事が大事だと思う。

この一つ前の記事でも書いたんだけど、

まず私は女性として生きてきて

色んな違和感を感じてきた。

だから、女性の生きづらさを取り払いたい。

それには女性が「何も言えない」で終わるのではなく、

軽く自分の意見を言えるようになっていく事が必要だと思う。


「何を食べたい?」ぐらいの感覚で

「それ言っててなんかおかしいなと思わない?」

って言えるような世界線になって欲しい。

女性の権利を主張したり、守らなきゃいけないのは

聞いてもらえなかったからだし、散々攻撃されてきたから。

主張してからようやく世の中に広がっていっている段階が今なのだと思うんだけど、

恐らく息子が大人になる頃にはもっと世界が変わってる。

でも変わる前の世界を生きる自分のような

傷付いてきた女性を救いたい。

来年から色々動き出す予定だが、

情報を収集して1月末頃より

女性にまつわる問題のカウンセラーになろうと思っている。

私は不器用なので経験してきた事しか話せない。

だけど、私なりに感じてきた事や周りの人が悲しんでいる事は

誰よりも実感を持って話し、

寄り添う事が出来ると思う。



まずは自分の中の考えを新陳代謝して、

気付いて、改めて、パートナーと話し合って

よりこの国に根深く残っている差別の紐を解いていけたらいいなと思う。








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