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エッセイ:矢口の気まぐれカフェめぐり~天職とは~

 疲れきった金曜日。
 駅前の商店街のはしっこにあるカフェに入る。今回はイタリアンが有名なチェーン店。ケーキの種類の豊富さに毎回びっくりする。

 先に説明しておくと、「気まぐれカフェめぐり」というタイトルでありつつも、これはカフェで私がぼんやり考えたことを文字に起こしたようなものである。有益なカフェ情報はございません。ご了承くださいな。

 カフェにて、注文したのはアイスコーヒーといちじくのタルト。いちじくって本当においしい。くだもののなかではいちばん好きかもしれない。
 今日は疲れきっているので、本も読まず、ただコーヒーとタルトの味を楽しむことにする。
 
 そういえば、noteでは新たなコンテスト「#天職だと感じた瞬間」が始まっているようだ。
 天職。うん、天職。
 今の仕事は、絶対に天職じゃないな。というか、むしろ向いていないと実感しながら毎日過ごしている。
 大きな失敗をすることも、上司に怒られることもないけれど、特別結果を残しているわけでもない。淡々と仕事をこなしている、という感じ。可もなく不可もなく。
 詳しいことは伏せるが、私は副業禁止の、どちらかというとおカタい仕事をしている。自分の仕事を誇りに思っているわけでもないものの、誰かがやらなければ世の中まわっていかない仕事だと思っている。ときどき、悪く言う人もいるけどね。

 さて、いつまでこの仕事を続けよう。

 天職、天職、というけれど、そもそも私に天職なんてあるのだろうか。
 私は不器用で要領が悪い。性格も見た目もあんまり良くない。仮に今の仕事が向いていないから辞めたとして、他に何ができるんだろう。
 自分に何が向いているのか、いまだにわからない。いっそのこと、AIか何かに脳内をスキャンしてもらって、「あなたに向いている仕事はコレ!」と決めてもらいたい。「どれも無理です!」とか言われたら悲しいけど。

 仕事が向いていようが向いていまいが、結局は「でも生きていくにはお金が必要だからね」に終着する。いろいろ言いつつも世の中、お金がなければ生きていくのは難しい。
 うだうだ文句を垂れながら、しばらくはこの仕事を続けるんだろう。そもそも私は「新しい環境に飛び込む」ということが苦手だ。大学時代も、一年生の頃に始めたバイトを四年間続けたわけだし。天職を求めて新しい環境に飛び込むよりも、無能な私を拾ってくれた今の仕事を続けた方が良さそうな気がする。
 まあ、「物書きになりたい」という夢を諦めきっているわけではないから、叶えるためにはいつか「副業禁止(条件によっては可)」の状況をクリアしなきゃいけないんだけど…。

 そんなこんなで、天職とも思えない仕事をしながらだらだらと生きている。
 アクティブで、クリエイティブな人たちにとっては、私のような生き方はひどく退屈で、つまらないものに見えるんだろうか。「不満があるなら辞めちまえ」と思うんだろうか。こんなのは「多数派の、フツーな人生」なのだろうか。

 まあ、でも、そんなもんでしょ。

 確かに刺激のある毎日ではないけれど、やるべきことをやって、ときどき仕事帰りにふらっとカフェに寄るような日々も「サイアク!」ってわけじゃないし。毎月、決まった日に生きていけるだけのお給料が振り込まれているわけだし。多くはないけれど、ボーナスももらえるわけだし。今のところは現状維持でなんとかなりそうだ。
 そのうち、必要に迫られれば私だって本気を出すはず。それまでは、この「つまんねぇ人生」に息を潜めておくことにしよう。

 以上、「カフェめぐり」と言いつつあんまりカフェに関係のない、「#天職だと感じた瞬間」のコンテストに応募したかったけど、全然天職じゃないから何も書けずもやっとしてた矢口の愚痴でございました。
 結局何の話かわかんないですね。いつものことですけれども。

 良い感じのカフェに行ったら、またうだうだと書くと思いますので、そのときは是非また遊びに来てください。

 最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。



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