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2023/1/12ふむふむ講演~大阪府立阪南高等学校~

みなさん、こんにちは。
"ちがい"をたのしむ「ふむふむ」ですヾ(≧▽≦)ノ

2023年1月12日、
大阪府立阪南高等学校の教職員人権研修にて
げんのすけによる講演をさせていただきました!
(ご参加いただいた先生方、大変お疲れ様でした^^)
大阪府立阪南高等学校のHPはこちら
教職員人権研修のページはこちら

全体的な印象として、阪南高校の先生方は大変熱心に話を聴いてくれました!
メモを取っている先生も多く、また、うなづき等の反応も多数見られ、日頃から生徒さんのことを第一に考えた教育を行っておられる姿勢がひしひしと伝わってきました!


さて、今回は以下のラインナップで概要をお届けします^^

これから講演の実施をご検討の皆さまに、本記事が参考になれば幸いです!

”ちがい”を知ろう~知るLGBTQAI+/講演~

①LGBTQAI+とは?

まずは簡単に用語解説。
ただし、用語の解説はたくさんの方がインターネットで公開してくださっているので、いくらでも調べられます。

ただ、誰が・どのような目的(立場)で紹介しているのか、また国によっても用語の解釈はまちまち。
また、性自認や性指向の表現はとても多様なため、用語を覚えることにあまり重きを置く必要はありません。
だいじなことは、本人の考えや想いを尊重し、しっかり話を聴くことだとお伝えさせていただきました。

②多様性~当事者のグラデーション~

先述のとおり、用語があることによって「この人はここのカテゴリー」と勝手にひとくくりにして考えてしまいそうですが、そんなに境界線がはっきりした単純なことではありません。

本当に多様な方がいらっしゃることをご説明したうえで
一人ひとりちがうことを知る
一方的にカテゴライズして判断しない
イメージから入らず、まずは本人の話をしっかり聞く
ことがだいじだとお伝えさせていただきました。

③当事者の声と、学校現場でできること

事前に当事者の方々にご協力いただいたアンケート結果を用いて当事者のリアルな想いをご紹介しました。

アンケート結果の内容は、当事者の方が学校生活においてどのような場面で何を感じ、何に困り感を持ち、どうして欲しいと思っているのかをまとめたものです。

ここでいくつかの質問がありましたので一部になりますが、シェアさせていただきます。
〈ご質問1〉
実際に学校で対応できることや、これまでの対応例があれば教えてほしい
《ご質問に対する回答1》※講演者の知見に基づく回答です
多目的トイレや人通りの少ない場所のトイレを使用することができる等の提案をすることも可能。
ただし、当事者とリスクをきちんと共有すること(「リスクを潰す」という意味ではなく、あくまでリスクをシェアして本人に選択してもらうため)がだいじ。
学校としての努力は必要だが、できないことはできないと伝えることもだいじ。
多くの当事者は、「大人」が自分のために真剣に動いてくれたという点によりどころを感じると思う。
最近LGBTQIA+の当事者が増えてきたと感じるかもしれない。「あえて知識を入れることで増えてしまって困る」という批判的な意見があるが、「増えた」のではなく、これまでも一定数はいた。ただし、当事者であることをカミングアウトしにくい社会であった。昨今の社会変化により、当事者が「言いやすくなった」「(潜在化していた当事者が)表面化してきた」という認識をぜひ持ってほしい。

〈ご質問2〉
あえて基本的な質問をさせてほしい。
どうして男子(女子)トイレ・更衣室を使いたくないと感じるのか?
《ご質問に対する回答2》※講演者の知見に基づく回答です
FtMの僕(げんのすけ)が感じていたこととしては、自分は男性であるという認識なので女性として扱われたくないにも関わらず、身体は女性であるがゆえに、自ら女性エリアに入らなければならないということにストレスを感じていた。

〈ご質問3〉
げんのすけの場合)学校に相談できるような場はあったか?
《ご質問に対する回答3》※講演者の知見に基づく回答です
僕が通っていた高校に、たまたま心理学やカウンセリングを勉強している先生がいて、その先生にはよく相談をしていた記憶がある。
また、インターネットで知り合った当事者同士のコミュニティーに参加することで、悩みを共有したり、共感しあったりしながら何とか精神状態を保っていたところがあった。


④カミングアウトしなくても安心できる学校をめざして

これまでの学校現場の考え方では、「カミングアウトしてもらうこと」がスタートでした。
カミングアウトしてもらってはじめて、ヒアリングを行い、様々なサポートができると考えてこられました。

ところが、カミングアウトすることはとてもハードルが高いです。
できればカミングアウトせずに、自分らしく安心して学校生活を送れるようになりたいと願う方も多いのではないでしょうか。

もちろん、学校側が把握していなければできないサポートもあると思います。
ただし、多様な性を認めようと社会で叫ばれている今、個人が成長していく過程でその多くの時間を過ごす学校が性に対して不寛容なようでは具合が悪いですよね。

いろいろな人がいていい。
その当たり前のことを学校全体が認められる雰囲気づくりに努めてほしいという願いを込めてお伝えさせていただきました。


⑤最後に

教頭先生から謝辞をいただきました。
その中で、「教師は良かれと思って『先回り』してしまうこともある」というお話をいただきました。

つまずいて転びそうな幼児に対して「あれはだめ」「これもだめ」と親が先回りしてリスクを回避することがベストな答えとは限りません。
大人が先回りして「当事者抜き」にあれこれと考えて出した結論が必ずしも当事者のためになるとも限りません。

そのリスクを教頭先生はしみじみと感じておられたようです。

ぜひ「当事者」を中心に置いて、あくまで「当事者がどうしたいのか」に基づき、選択肢が複数あるのであればメリデメを知ったうえで当事者自身が選択できるように、まずは学校がよき理解者となってくれることを願っております。



さて、いかがでしたでしょうか。

冒頭でもお伝えしましたが、多くの先生方が熱心に参加・聴講してくださいました。ありがとうございました。
今回の内容も踏まえ、ひとりでも多くの生徒様が安心して学校生活を送れるよう、お力添えできれば幸いです。

今回のご報告はここまでです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました^^



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