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動物と暮らす。 Vol.20

こんにちは。
perromart.jp 獣医師スタッフの原 駿太朗です。
実は最近、妻の実家で保護犬を迎え入れました。

名前はナッツ。8歳のミニチュアシュナウザーの女の子です。
出会いは、繁殖引退犬として保護団体に引き取られ、私が非常勤として勤めている病院に避妊手術をするために来ていたことでした。

初めて会った日は膝の上で動けなくなっていました。笑

妻の実家は大のミニチュアシュナウザー好きだったので、こんな可愛い子が今来ていること、この子がこれまで繁殖犬として生きてきていたことを伝えたところ、

「私たちが、この子をなんとしても幸せにしてあげたい!」

とすぐに返事が…!

そこからはとんとん拍子に話が進み、すぐに私と同僚とで各種検査、避妊手術などを終わらせ、保護団体さんと正式に譲渡の手続きを交わし、ナッツは私たちの家族の一員となりました。

ナッツを迎えに団体の施設まで行った日。

その日の経験が私にとって、ペットを取り巻く現実を改めて考えさせられるものとなりました。


保護団体を訪れた日。


お伺いした施設は市街地から2-30分ほど離れた山の上にありました。
(そのくらい離れた土地でないと、十分な敷地が確保できなかったのだとか…。)

指定された住所の場所につくと、お世辞にも綺麗とはいえない建物があり中に入ると、そこには10頭ほどの犬が…。

そこで世話をしていたのはなんと78歳のおばあちゃん、ただ1人

聞くと、団体自体は1人ではないのですが、この施設と同じような拠点が他にもいくつもあるので全員、それぞれの施設でバラバラで活動されているとのこと。

とてもじゃないけど、1人では面倒見きれていないのでは?と心配になりましたが、それは杞憂に終わりました。

確かに、ペットショップのように綺麗に整っている環境ではないのですが、そこにいる犬たちは皆、とても楽しそうに敷地内で走り回って過ごしていたのです。
そして、おばあちゃんが付きっきりで優しく話しかけながら世話をしているせいか、どの子も人を怖がることなく「遊んで!」とこちらに向かってきます。

その輪の中にいたナッツも病院にいた時より心なしかハツラツとした表情で走り回っていたのがとても印象的でした。

「みんなすごい楽しそうだなぁ!」と私が言うと、おばあちゃんはこう言いました。

「この子達は新しい家族と早く出会って、もっと幸せになるべきなの。」

そして

「受け入れきれなくて、救いきれない命もたくさんある。」

とも…。

どうやら私は知らず知らずのうちに、最近の「保護団体」に対するイメージとして報道に取り上げられるような、モノも人も揃っている言ってしまえばある程度”恵まれている”団体さんのイメージを持ってしまっていたようです。

強い信念で活動しているが、支援が行き届いていない団体はまだまだたくさんあり、この炎を決して絶やしてはならないんだ。と強く感じました。


では、私たちには何ができるのか?

  1. 寄付をすることでの支援。(お金、フード、シーツ、クッションなど

  2. ペットショップで「買う」ではなく、保護された子を「引き取る」出会い方を広める。

  3. 実際にボランティアとしてて手伝う。

いくつか考えられるのですが、私は2つ目の保護犬、保護猫を「引き取る」という選択肢を多くの方に持ってもらうことが何より重要ではないかと思います。

出会いの場を増やしていくことはもちろんなのですが、保護動物に対してのネガティブなイメージというのも払拭していかねばなりません。

色々な方から話を聞いてみると、どうも保護動物は「怖い」「人が嫌いなのでは?」といったイメージを持たれてしまいがちなようです。
「どこに行ったら会えるかも分からない」といった意見もあり様々でした。


  • 皆さんの周りで保護犬や保護猫に対してネガティブなイメージを持ってしまっている方はどんなイメージを持たれていますか?

  • どういった活動が保護犬、保護猫を「引き取る」選択肢を持ってもらうためには必要だと思われますか?

ぜひ、たくさんの率直な意見を聞かせてください!


トップの画像はすっかり家にも慣れて、お義父さんの横でくつろぐナッツちゃんです。笑

今週も最後までお読みくださり、ありがとうございました。それではまた来週。



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