講義5 (各年齢で)幼児期の成長発達に必要なこと

講義5 子どもの成長発達に必要なこと
子どもの困り感に寄り添ってという意味で、やや講義4と似ているところがあります。その裏付けと言いますか、子どもの成長発達に必要なことは、発達年齢によって違います。ここで、発達年齢と実年齢の違いについて説明いたします。

発達年齢は簡単に言うと発達検査でわかる年齢のことです。検査では行う課題が、実際の年齢(実年齢)相応の平均レベルが出来るのかということがわかります。(検査者の作る積み木と同じように作る、数を数える、質問に答えるなどがあります)でも、保育所の子ども達全員が発達検査を受けているということはありません。保育所の中でも特に発達が気になる子が保健所や療育を行う施設などで受けることがほとんどです。なので、保育士自身の知識が基準になります。

例えば、1歳あたりで言葉が出始めるとかですね。そういう知識を保育士が持ちながら保育をしていれば、目の前のお子さんが平均より早く言葉を話し始めたなとか、ちょっとゆっくりかな?とかがわかります。それがわかれば、検査をしなくても、支援するべきことも無理をさせない方がいいのかもわかってきます。

あの辛くて覚えるのが大変だった、保育原理などを思い出しますね苦笑

ところで、みなさんが考える幼児期に必要な発達段階って何でしょうか?就学前に身につくことって何がありますでしょうか?まずはみなさんで考えていけたらと思います。

発達課題は細かいものを入れると無数にあります。指先の動きもありますし、感覚的なことで言いますと味覚なんかも成長発達で変わっていきます。ここでは大まかに大事な発達段階のみを確認したいと思います。最低限、これだけは発達段階を覚えながら子どもに向き合うと、いい支援が出来るというものに絞りたいと思います。例えば言葉の発達段階とか対人関係の発達段階などです。

保育士試験の勉強をされる中で何度も聞かれたと思いますが、幼児の能力は個人差が大きいです。ですので、その個人差に気付いてあげて支援できることが大切になります。それが出来たら子どもは『先生、僕のことわかってくれてる!』と感じ、安心して頼られます笑

反対に、実年齢よりも発達年齢の方が上の子も居ます。もしそういう子が居ても、少し高度な遊びを提供することで満足感や自信を持てたりして、これもまた好かれます笑 ただ、周囲の子との差には気を配る必要があります。周囲の子が出来ないことを感じやすくなることがありますので、ひそかに傷ついている可能性があります。

子どもの実年齢に添った支援ではなく、個々の発達年齢を大切にした保育が出来るとより子ども目線の素敵な保育になるかなと思います。

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