腎不全について
こんにちは!今回は、腎不全について解説していきます。腎臓の機能とは、腎臓が悪くなると?解説していきたいと思います。
腎臓の機能とは?
腎臓は、主に血液の濾過や老廃物や過剰な水分や電解質の排出を行っています。体を流れる血液は、腎臓へ運ばれると濾過され、血球成分(赤血球など)・タンパク質が取り除かれます。そうして出来るのが尿の元となる原尿です。尿として体外へ排出されるまでに、再吸収が行われ原尿からさらに、水分やナトリウムイオンなどが体内へ吸収されます。「体に必要な物質は再吸収し、いらないものは吸収されず排出!」人間の体って良くできているなと、改めて感じさせられます。ちなみに1日の尿量は健常人で約1.5Lです。また腎臓は、水分の再吸収・排出量の調整や脳の視床下部へ命令を送り飲水を促したり、血管を収縮させたりと様々な方法で血圧調整に関与しています。
腎臓の機能は
①尿の生成(必要な物は再吸収・いらないものは排出)
②血圧調整
です。
腎機能障害について
腎機能障害は大きく分けて2つです。
a.急性腎不全:何らかの原因で腎機能が低下。老廃物、イオンなどの電解質を調整できなくなった状態。
b.慢性腎不全:腎疾患の影響により腎機能が不可逆的(治らない)に障害されたもの。
腎疾患でよく聞くのは、糖尿病の合併症である糖尿病性腎症が私はよく耳にしますし、病院でみる機会も多いですね。
*慢性腎臓病に対しての治療では、もう元の正常な状態に戻ることは出来ない為、末期腎不全への移行予防。透析療法の開始を遅らせる。腎不全による合併症の予防を目的とし行われます。
腎不全病態と治療
腎臓は体に不要な毒素を体外へ排出していますが、腎不全となり腎機能が障害されると尿を体外へ排出出来ず、毒素が体内へ蓄積してしまいます。この状態を尿毒症といいます。最悪の場合、意識障害を伴い死に至る恐ろしい状態です。そこで用いられるのが透析療法です。血管を体外の機械と繋げ、血液に含まれる毒素を機械で濾過し除去します。これにより尿毒症を防ぐ事ができますが、デメリットが当然あります。それは
①水分制限
②全身の血液を濾過する為かなりの時間を有し、身体にかなりの負担をかける。
③方法にもよりますが、1週間に複数回、半日ほど病院へ出向き透析をする必要有り
上記3つです。水分を多くとってしまうと体内の水分量(血液量)は当然、増加しますので透析の際に、血液の濾過に時間がかかり体への負担を増加させてしまいます。1日に500mlの飲水しか出来ずかなりの制限と言えるでしょう。また水分は果物や普段の食事にも含まれていますのでそれも考慮し決定されます。また2~3日に1回透析をする必要があります。
腎機能低下を予防する為に食事療法が行われます。
a.タンパク質制限:タンパク質を分解する過程で尿素窒素が多く生まれ、尿毒症状を引き起こす恐れがある。
b.塩分制限:塩分を多く接種すると喉が渇きます。これは血管内の塩分濃度が高くなり、細胞外の水分が体内へ移動する為です。(浸透圧)必然的に水分摂取量増加へ繋がりますので注意が必要です。心不全や足のむくみの原因にもなります。
c.水分制限:(上記で述べましたので省略します)
d.カリウム制限:主に尿に排出されるが、腎機能が低下し排出出来ないと血中カリウム濃度が上昇し高カリウム血症を呈します。高カリウム血症を呈すると心臓に影響し、不整脈や最悪の場合心停止を引き起こす恐れがあります。
e.リン制限:カリウムと同じで尿が出ないことで体内に蓄積した結果、高リン血症を呈する。リンの濃度が高まると、カルシウムは血管などに沈着するようになり、血管の石灰化(動脈硬化の最終形態で、脳梗塞や脳出血・心筋梗塞のリスクが高まる)が起こります。また、食事からのカルシウム吸収も制限される為、身体は骨を分解しカルシウムを得ようとします。その結果、骨粗鬆症を引き起こすのです。
慢性腎臓病と運動の関係や、どれくらいの強度で行えば良いかなどは、後日有料ノート100円にまとめようと思います。
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