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一眼レフからスマホへ辿り着いたけど、やっぱり一眼レフが恋しいから買う話。

 今となっては、スマホにカメラが付いているなんて、当たり前の世界。だから、いつでもどこでも気軽に撮影できて、便利なことこの上ない。

 でも、私たちの世代は違った。高校時代に登場したケータイは、小さかったけれどスマホではなかったし、もちろんカメラはついていなかった。だから写真って、特別な日に、わざわざカメラを使って撮影してもらう【特別なもの】だったと思う。(そう言えば、学生時代に私達が伝えたのは【使い捨てカメラ】だったな。懐かしい!)

父のカメラ 

 私の父はカメラが大好きだったらしく、何機も所有していた。ネガフィルムのカメラというのかな、筒の形をした小さなネガを入れて、ハンドルをぐるぐる回して使ったのを覚えている。

 父はきっと、たくさん写真を撮ってくれた方だと思う。入学式や旅行といった記念日だけではなく、ちょっとそこら辺の河原へ行った時やお風呂に入っているときなど、何の変哲もない日常も切り取って、写真として残してくれた。実にありがたい。

カメラを身近な存在にした”スマホ”

 ふと考えてみた。今、一番身近にあるものがスマホだとして、無くなって困る機能は何だろうか?

 カメラ機能かな?って。もしも、カメラ機能が消えてなくなったらどうなるだろうか?

 電話帳や地図などは、小さな代替品がある。カメラ機能も、カメラを持ち歩くことでカバーはできると思うけど。でもそれって、なかなかハードかも。

 今から食べるランチ、おしゃれな雑貨屋さん、ふと見上げた空・・・琴線に触れたものを、一瞬にして残せる超絶便利なアイテムがスマホのカメラ機能であって。カメラを持ち歩いてまで、それらを撮ろうと思う人って、どのくらいいるのだろう?一気に写真が遠い存在になる気がする。

1枚に対する思い

 こんなに身近で、こんなに便利で、こんなに優れた機能はないと思う。私ももちろん、「キレイだな」と思ってスマホで撮影することはある。若者ではないけれどね。

 でも、便利すぎて、使いすぎて、その「1枚に対する思い」って、どこまであるのかな?という疑問もある。何枚か撮ったうちの1枚なのか、「今、この瞬間を収めたい」という想いから、全神経をそこに集中させて撮った1枚なのか。

 もちろん、その瞬間を撮影したいという気持ちはどちらにもあって、感情を重さでは量れないし、量ったとしても同じだろうから比べられるものではないと思うけれど。気軽に持ち運びできるスマホなのか、持ち運ぶには不便なカメラなのかによって、その1枚を撮る覚悟が違うと思えるわけで。

 そうか、なるほど。

 私の中に「不便なものに価値を置く」という基準があるから、一眼レフの方が・・・って思うんだ。今書きながら気づいた。

やっぱり、一眼レフを買う!

 我が子の成長を追う過程で、私も一眼レフを購入し、撮影してきた。もう15年くらい使い、何度も修理をしてここまで使ってきたけれど。

 スマホのカメラ機能の性能が上がってきたこともあり、徐々に持ち出す機会が減ったのは事実で。やっぱり、荷物になってしまうという欠点も大きいわけで。

 だけど、今回このように振り返ることで、カメラへの思いが再燃!だって、一眼レフで撮影する時の、あの高揚感を思い出したんだもの!

 それは、「この一瞬を見逃さないぞ!」っていう被写体への愛情。

 日常の中で、自分にとってそれを表現できる手段が、他でもない”一眼レフ”だと思った。私はカメラを「卒業した」って思っていたけれど、違ったんだね。単に「荷物になる」のが面倒くさかっただけ。便利な方に流れただけなんだ。

 よし!決めた!!やっぱり、一眼レフを買う!!

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