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「内向き」の仕事が合うのか「外向き」の仕事が合うのか

転職や就職の中で今回は「内向き」「外向き」の観点から仕事を考えてみたいと思う。

 まずは定義の整理。100%定義づけることは難しい言葉だが「内向き」というのは主に総務、経理、人事、事務など間接部門で会社の売上に貢献する人たちの為の業務という。ただ、例えば経理であれば公認会計士、株主や銀行の対応、人事においては大学や高専へ巡り会社説明、総務であれば例えば事務所引っ越しの際の段取りや交渉など多少の対外的な業務は存在する。ただ、一般的には社内の調整が多く、大体気持ち8割くらいは社内の人とのやり取りとなる。
 対して「外向き」の業務とは営業や購買など、主に他社とやり取りをし、売上を伸ばしたり、安価に品質の良いものを購入したりといわゆる会社の利益に直接的に貢献する仕事のことと定義づける。ただ、内向きの業務と同様に多少なりとも事務所内の人に何かをお願いする、上司の報告への資料を作成するといった内向きの業務も発生するのでこれも100%というのはなかなかないかもしれない。

 仕事選びの観点として、私個人は「幸せ」かどうかなので、まずは自分がどちらの趣向に合っているかということを示すことが大切であったりする。 分からなければ、新卒であれば1~3年間、今の業務をひたすらこなし、見極めるのも良いと思う。世の中の業務は上記をきっちり線引きできるものではないが、自分は外の人と働くのと、中の人と働くのではどちらが楽なのか、という観点をもって考えてみると良いと思う。
 ちなみに私は「内向き」の仕事向きなので、現状の経理を考えてみるともう20年弱続けている。「外向き」の仕事は典型的なものが「飛込営業」と言える。もしやってみたことない方はぜひやってみて欲しい。こちらの業務があまり苦でなければやや早計ではあるが「外向き」なのではないかと思う。また貴方がなぜか毎回営業で割り振られたノルマを達成できているのであれば、外向きと言える。「外向き」の業務の特徴は「数字に追われる」というものであると私は考える。
 営業や購買はその性質から非常に数値が見えやすく「ああやればこうなる」という見方はをよくされる。ただ「ああやれば」というのが「そんなことになるはずもない」というカリン塔の設計のような思想もたまに跋扈し、パワハラによって心を蝕まれる人も少なくないだろう。そういうことに耐性がある、或いはそんなものもこなせるスーパーサラリーマンであるというのであれば、間違いなく「外向き」で且つ、引手数多と思う。
 「内向き」の仕事はノルマに追われることはあまりないが(人員計画などは追われるかもしれないが、そこまでキツくない)何を評価されているのか分からない、というもどかしさがある人にはある。サラリーマンで「私は正しく評価されていない」と感じる人は多い。ちなみに私は「評価」自体が絶対的に正しいことはないため、全く気にしていないが、間接部門では要は「どれだけ周りの人と仲が良いか」というような部分が端的に言えば評価に直結する部分がある。そういう曖昧なことが苦手であれば、内向きの仕事に嫌気が指すかもしれない。その場合は設備管理など、人とあまり関わらない内向きの業務の方が、向いているかもしれないが、やはり評価はどこでも人間関係が左右してしまう。また、内向きの仕事は営業先と相性が良くなければ変える、ということもできず、常に同じ事務所にいなければならない(外回りはあまりない)為、職場が地獄であれば本当に生き地獄になる。ある意味、羽を伸ばせる営業の方が幸せということもある。

 上記、全てにおいて一長一短があることは否めず、控えめに言って7割ぐらいは運なのだが、一度自分は内向型なのか外向型業務人間なのかと考えてみるのも一つ。どちらかが分からなければ、今の仕事をがむしゃらにやる、或いは思い切ってどちらか一方の仕事に思いっきり振ってみるのもいいかもしれない。

 どなたかが言っていたが、職に迷ったときは「自分が一番やりたくないと思う仕事をやってみる」という方法もある。これは私は的を得ていると思う。自分がやりたくないことが分かれば、やれることはきっと見つかる。自分の特性もすぐわかる。

良い、会社人生を。


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