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ジョブホッパーとはやはり茨の道であると再認識する

 私はジョブホッパーで何度も転職を経験する。「いきなり何ですか」と思ったそこの貴方に聞いていただきたく。
 40歳を超えると、私的な人生の節目なのか、或いは多くの人にとって人生の節目なのか、なぜか懐かしい友人と会う機会が増えてきた。先日も学校を卒業して「何年振りよ?」という10年じゃきかないぐらいの方(というか同級やけど)に再会して思い直したことが一つ。

「転職してる人って、あんまりおらんな」

 今まで私は転職を何度もしてきて、且つ周りにもそのような人が多く存在したが、これはある意味、転職人(てんしょくびと)が転職人を呼んでいる状態で、実際に世の中にはそんなにいないのだと判明。現に今お世話になっている会社にもそのような人はほとんどいない。
 データで転職が最盛であるとか色々書かれてはいるものの、やはりある意味動いている人に回数が集中しているような状態なのか、どのように統計を取っているのか若干懐疑的になってしまう感じさえする。
 そしてそんな中、私に向けられる質問は常に一つ。

「何でそんなに転職してるの?」

 これは憐みのようなものではなく単純に「しんどくないか?」という意味だそう。そして最近になってこの意味が漸く理解できてきた。
 転職した時に一番しんどいのは間違いなく「転職をして1か月以内」であると思う。転職者の85%以上がこの期間を「マジ辛い」と感じたことがある調査があるらしい。
 私がその他15%に入っていることも当然無く、今までも常にしんどい思いをして来た。そして今も。私自身は忘れっぽいのか阿保なのか、なぜか転職を考えている時は変なアドレナリン(アドレナリンに変とかあるのか知らんけど)が出ていて、転職直後の辛さなんてものはほぼ考えない。そんなもんだろうとある意味当たり前のように覚悟している。
 しかし、やはり転職を続ける人生は慣れるまで辛いは辛い。そのような辛い道をなぜ敢えて貴方は選ぶのですか、と転職をあまりしていない人は当然のように考える。

 年齢を重ねると求められるものが高まるのか、勝手に自分でプレッシャーを与えているのか、職場に慣れるスピードも格段に遅くはなってくる。つまり、しんどさが若い時よりも加速しているということ。
 そういう当たり前のことを踏まえて無邪気に「なんでそんなに転職しているんだい?」と聞かれると「簡潔に申し上げると、鈍感だからですね」と言う答えぐらいしか出てこない。人に簡潔に説明できないことはあまりしてはいけない。人間として。

 多くのジョブホッパーは好きで仕事を変えている訳ではなく、その時々の事情があり、転職を余儀なくされている、或いはよりよい幸せを掴めると信じて、次の船に渡っていると信じる。私もそうだ。それを稀有な目で見るつもりは全くないし、むしろ何でこんなに生きづらい会社が世の中には当然のように蔓延っているのだろうとさえ、感じてしまう。

 ただ、やはり職を何度も変えるというのは客観的な目からすると茨の道であり、できることならば辿って欲しくない道なのだなとつくづく思う。

 転職は慎重に。辞める必要が無いのであれば、それはそれで素敵なことなのだと、世の人に伝えたい。

良い、就業を。

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