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やっつけ仕事に趣を感じる今日この頃

トイレのペーパーホルダーをようやく取り付けることができた。先日、朝寝ぼけて用を足しながら腕を振り下ろしたらペーパーホルダーがいくつかに分裂して崩れ落ちたのである。なんで?お前そんなに柔だったのか?それとも寿命だったのか?

そもそも、なんでここについているんだろう?って位置にあった。便座に座ると近すぎてなんとも使いにくい。前の住人にはこれがベストの位置だったのか?そう思いつつも付け替えるのも面倒だしそのまま使っていたのだけれど、ほれ見ろやっぱり近すぎて腕が当たってこんな事故が起きてしまったではないか。ブツブツ。

元々自分でなんでもやってみたい性分だし、お金がないこともあり、DIY的なことは苦にならない。早速新しいペーパーホルダーを購入。まずぶっ壊れたまま壁にぶら下がっているホルダーを外そう...としたが、手回しのドライバーではビスが固すぎて回らなかった。じゃあそれを外すのは後にして、新しいのを先につけよっ...と思ったが、これも手回しドライバーではビスが全部入り切らなくて蓋が上がらずペーパーが装着できない。

これまでいろんなことを自分でやってきたけど、全部手回しのドライバーで間に合わせてきたんだと言うことに改めて気づいた。すぐに電動ドライバーを買わなくては。そう思ったところで、ちょっとやる気がプツッとOFFした。その日は他にもやりたい事がいっぱいあった。

仕事の日が続いて電ドル買いに行けないから、ペーパーに紐を通して輪っかにし、古いビスが残って飛び出たところにその紐をかけてみた。しばらくの間そうやって使っていたがなんの問題もない。なんならこういうデザインのペーパーホルダーがあってもいいのではないかとさえ思えた。ネットでそういうのがないか調べたりもした。無かった。そんな時間があるならさっさと電ドル買いに行けばいいのに。なんでもやりたいのと同時に元々ずぼらな私のやることなんてこんなもんだ。

しかし古いホルダーのかけらが壁に残ったままではなんとも落ち着かないので、この度ようやく電ドルを購入して取り付け完了したのである。

私の住まいは、築40年以上の古い団地。今は別のところに住む持ち主さんからお借りしている。ほとんどリフォームされていないので昭和レトロ感たっぷりだ。だから、あちこちにやっつけ仕事で手直ししたみたいな名残が見受けられる。

ペーパーホルダーのちょっと上に、こんなものがある。前から気になってはいた。


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多分前に借りて住んでた人が壁を慌てて自分で塗って明け渡したんだと思うんだけど、釘も抜いてない上から塗装するという見事なやっつけぶり。でも、私はこんなのも意外と嫌いじゃない。これまでここにいた人が生きた足跡のような、そんなものが残ってるのって面白いというか味があるというか。好みじゃないテイストの新しいだけの部屋よりは古くてもこういう方のが落ち着くなあ...って、貧乏性で新品に慣れていないだけなのかもしれないけど。ヨーロッパでは古い住まいを手直ししながら住み続ける、なんて聞いたことあるけどほんとかな。いや、そうだとしてももっときちんと手直ししてるに違いない。

結局、他人の残した痕跡に興味があるなんて変わり者なのか、もしくは完璧じゃないものにも寛容でいられるようになったってことなのかなって思う。素人の拙い仕上がりもDIYの味ってことで許せちゃう。歳のせいでしょうかね〜。

#我が家のDIY

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