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キャパシティが広すぎるのもだめなものなのか



先日、夜のお店のお姉さま方との会話の中で、これまで経験したダメンズについての話題になった。


浮気、借金、DV。
個人的な見解だが、恋愛は世間一般的にこれらが3禁とされていると認識している。
私は恋愛経験が少ないからこそなのか、全て経験済みである。


3禁の内、2禁を経験させてもらった
1人目の彼氏(以降Kさん)は、浮気、DV。とんでもなく酒癖が悪かった。
このKさんとの間で起きた浮気というのは、付き合っている途中で、彼氏(彼女)が浮気をした…というわけではないので、少し違うのかもしれないが、Kさんとの付き合い当初、私は10股の内の一人であったという。付き合って半年後くらいにそれを知らされた。

私は特に彼氏の携帯を見たい人間でもないので、浮気の心配などほとんどしてこなかったが、付き合って4年目あたりにKさんを好きになってしまった他の女の子が現れ、Kさんの職場で鉢合わせてしまったことがあったり、好意を寄せられている話を聞かされたり。飲み屋のお姉ちゃんといちゃつく姿を見せつけられることもあった。


その時の心情は激しい嫉妬に駆られる、というわけでもなく、男が酔っぱらって綺麗なお姉さんといちゃついているくらいにしか思っていなかった。

そういえば、付き合ってる最中、KさんはTDLに女子2人と遊びに行ってハーレム状態の写真を私に送ってくるなんてこともあった。

舐められた女だが、別にそれで怒りが湧くわけでもない。
当時の私は、Kさんには同性の友達がほとんどいないことを理解していたので、女性にモテることで自尊心を保っているような…まあ、そういうことだろうと思っていた。

KさんからのDVは、蹴る、髪を引っ張る、路上で突き飛ばす、物を投げる、噛みつく(笑)、飲酒強要等さまざまだった。

腕に痣ができることもあったが、やられっぱなしは悔しく、私も後半は泣いてばかりいるのをやめ、Kさんのお腹を蹴り返した。意外なほどにすぐにKさんは倒れたので、私もこやつに勝てると変な自信を抱いていた。次何かしてきたら、引きずり回してやるくらいの気持ちも芽生え、精神的にも肉体的にも?強くなれたと思う。

そんなこんなで、最終的には自分でもびっくりするくらい、Kさんは色々と私に尽くしてくれた。Kさん自身も自分の変化に驚いていた。これまでの暴力的な発言や行いを改めて謝罪し改心してくれたKさんだったので、憎さは全く残っていない。

Kさんが変われたのは、暴力に繋がってしまう自分の弱さを認めたからだと思う。

家庭環境も複雑だったが、私と別れる前に久しぶりに家族全員で食事に行くことができたと喜んでいたのを今でも覚えている。
そういった話や、変化を見れたことで、DVや浮気しがちな人間にも問題を抱えていたのだなーと、20半ばで気づき、私の許容範囲は広まってしまった。


そして、先月書き続けていた借金男子の彼で、3禁ビンゴになる。

虚栄心、自尊心、承認欲求、損得勘定などなど、自分にはない生き方を存分に味わった。


どっと疲れ、今もなお、時たま古傷が痛むような思いになるが、「最悪」を知っている者は強いと思っている。吐くほど落ちるのに、結局は復活してしまう私なので、心が軍人のようになってしまいそうだ。


お姉さん方には3禁経験済であることしか言っていないが、その時「キャパが広がりすぎちゃっておかしくなってるところがある」と言われた。

私はその言葉に納得してしまった。
自分は経験済であるから、「良い=許せる」になるのもおかしなことなのだ。

かといって、こういう人がいい!こうでいなきゃやだ!といった条件がはっきりとあるわけではないので、やはり直接会って話した時の目や、その人の言葉選び、立ち振る舞いをしっかりと見ていきたい。

借金、DV、浮気をする者にも、複雑な背景や事情があったりするものだ。
それらをいかに愛を持って向き合えるか。
私は、お互い感情的になったとしても、出来得る限り理解することは続けていきたい。


ただ、少しこれまでの自分と変化したことがある。
ほんの些細なことかもしれない。



来る者拒まず、去る者追わずとよく言うが、
去る者を追いたくなる心理としては、
ある程度、自分自身を曝け出せた相手なのだろう。


けれど、本当に追うべき相手なのか、選べる人間にはなっていたいと思えるようになった。


自分が自分を嫌いになってしまう程の人間関係など、本来あるべきではないと思うからだ。


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