教育は、行間を悪意で埋めない
他人の行動が不快なとき、「その行動には悪意がある」と受け取ってしまうことは、少なくないのではないでしょうか。
サリバン先生 未経験でも成果を出す仕事の姿勢で、ヘレン・ケラーの家庭教師であるサリバン先生について書いてから、もう少し知りたくなって手に取った「ヘレン・ケラーはどう教育されたのか」という本。
この本には、部下や新人の育成、そして子育てでも応用したい学びがありました。
1.サリバン先生は、悪意とは受け取らない
上記の本は、サリバン先生がヘレンの様子をつづった手紙を集約したものです。
驚いたのは、サリバン先生はヘレンのどんな行動も、悪意からくるものとは受け取っていなかったことです。
例えば、初対面でカバンを勝手に漁られた時も、
「これは以前、誰かがカバンにキャンディを入れて持ってきた記憶があるからだ。」だと分析し、
彼女の行動から、天真爛漫さ、旺盛な好奇心を見つけ、
同じ手紙の最後に「彼女の気質を損なわずに、どうやって彼女を訓練し、しつけるかがこれから解決すべき最大の課題です。」と書いていました。
つまり、「どんな考え方をするから、こんな行動をとるのか」を深く考え、
望ましい行動に必要な知識や考え方を、
その子が理解しやすい方法で教えていく。
これがサリバン先生の教育なのだと思います。
2.指示に従わない部下は、悪意を持っているのか
仕事でコミュニケーションがうまくいかない時も、私たちは言葉で確認する前に、その行間を悪意で埋めてしまいがちです。
しかし、落ち着いて話を聞くと、
何度言っても、報告しないスタッフ
「報告が頻繁だと、手をとめさせて迷惑かと思った」
指示通りの資料を作らない部下
「+αの気遣いを、と、いつも言われているので、言われた通り作ってはいけないと思った」
自分で選んで入社している以上、「仕事で成果を出したくない」という人はいないはずですから、関係がこじれる前は、意外とこんなパターンが多いのでないでしょうか。
3.まとめ
今回、サリバン先生の考え方から、
行間を悪意で埋めてしまうことは、
学びの機会を失うことだ
ということがよくわかりました。
そして、教育とは、伝えるよりも先に、
観察と分析が必要なのかもしれません。
初めての仕事で、しかも20歳で、
この感覚を持っていたのは、ただただ凄いですね。
私も、こうした考え方ができるようになるよう、日々、トレーニングしていきたいなと思いました。
関連記事
どれを選んでも苦しい、でも一つだけ幸せなことは…
Will Can Must面談がうまくいかない理由
ベンチャー勤務✖️幼児ママって増えた気しませんか?
よろしければサポートをお願いします。いただいたサポートは記事作成のための書籍代、または執筆時間を作るための活動費に使わせていただきます。