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こころに寄り添う心理カウンセラーとして…

聴くということ 2

「相手の言いたいことは、自分の中になく、相手の中にしかない」

相手が話そうとしている時に、最後まで聞かず、「こういうことでしょ。」と遮ることはありませんか?
もしくは、「多分こういうことを言いたいんだろうな。」と推測して答えを出してしまう。
私は子供と話をしているときに、よくこの状況に陥ります。
最後まで話を聴かず、「だからこういうことでしょ」と言ってしまう。
子供は話す気も失せて、話の途中で席を立ってしまい、終了。
結局何が言いたかったのか分からないことがあります。

「相手の言いたいことは、自分の中になく、相手の中にしかない」

私のように途中で話を遮ると、子供が話したかったことが分からない。
結局話したかった内容は子供の中にしかない、と言うことなんですね。

コミュニケーションは話す時も受け取る時も、成功体験(知識や体験)の積み重ねがクセとして現れます。
先ほどの私と子供の会話では、「きっとこういうことだろう」と私の思い違いであったり、私の体験から子供の言葉を遮ってしまう。
これは性格によるものではなく、これまでの自分の「目的」が果たされたやり方、成功体験が積み上がることでできた、その人のコミュニケーションがパターン化されていることになります。

コミュニケーションのクセであって、これは「良い、悪い」はありません。
ただし、異なる意見が出たときに「責められている」「非難されている」と感じ、シャットダウンしてしまう。(きく耳を持たない)
あるいは意見を聞いて欲しいという目的が果たせないとき、自分の意見を守る代替目的を果たすこと、自分に都合の良いように解釈すること、になりかねません。
こうなると、真意は相手に伝わらず、本来の目的を見失い、正確な情報共有は出来なくなります。
円滑なコミュニケーションとは言えません。
良い悪いではなく、コミュニケーションのクセは誰にでもある事を知り、正確な情報共有が出来る環境を作ることが大切です。

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