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大きな折り紙

以前、どう書いたものかあまり記憶にないが、家にあるロール紙で大きな折り紙をしてみたい、と書いたように思う。先月末だったか、やってみた結果を書いておくことにした。

結果を先に書くと…
いろいろな意味でビミョーだった。
一つ前のnoteにも、理科っぽいが理系らしき中身のない、ビミョーな話を書いたばかりだが…
今回は、算数的センスのビミョーさ、それからシュールな話を書くしかない。

家にあるロール紙というのは幅90cm。何m巻だったか忘れているが、使いかけとはいえ、かなりの長さがあるもの。茶色いクラフト紙のロール。それで作ってみたいと思っていた。そんな話も以前、書いたような気がする。

忘れた訳ではなかったが、いろいろ忘れた今頃になって作ったのは、別な理由も絡んでのこと。

本番は家にあるラッピング用の包装紙で作るつもりで、その包装紙サイズのクラフト紙で試した。その包装紙は90cm幅は同じだが、残り39cmだった。そのサイズでクラフト紙を切り出して試作した。
仕上がりの外形寸法には、長辺の長さが直結する折り紙。

本番は、子どもが作れるなら子どもに作ってもらう気だった。それは、子どもの用事が絡んだから。子どもが学校で飾り付けをする用があり、折り紙をしていた。なら、大きな折り紙も持って行く?という話に。

私は、「どんな大きさにできるかな。これくらいのができると思ってるんだけど。」と、一抱えサイズを手で表現した。子どもも、そんなに大きなのができるのか、と楽しみにしていた。

…が、作り始めた時点で、そんなサイズには遠過ぎることが判明した。思ったサイズの半分弱。子どもとも「思ったより小さいね」とウケた。それでも、15cm折り紙や、家にあったフラワーペーパーお花紙工作よりは存在感あるサイズ。

子どもは作る気はあったものの、難しかったらしく、さっさと諦めた。子どもがクラフト紙で試作した形状に似せて、私が本番の包装紙でも作った。子どもと相談しながら、壁面に飾りやすいよう、少しアレンジした固定で仕上げた。

以前からの課題だった、何となく最後に残る捻じれと、それを解消するために折り直しによる微調整が必要なことは、大きく作っても変わらなかった。

持ち歩くなら平らにできる折り紙。出来上がると、A4のクリアホルダー2枚で両側から挟めた。A3に近いサイズだった。一抱えにはかなり遠い。

用紙サイズから出来上がりが全くわかっていない算数的センスのなさ。そういうセンスは私にも子どもにもない。普段通りではある。翌朝に話した夫は、当然のように呆れていた。

出来上がりの形状と同じではないが、円周の公式から予想しろとのこと。夫からは、90cmではなく150cmくらい必要だったのでは、と言われた。
円周というのは2πrで求められると習ったものか。調べると、直径x円周率3.14…らしい。

私の感覚からも、約半分サイズだったのだから、倍の180cmくらい必要だったのだろうとは思った。が、包装紙の方が足りないのだから仕方ない。
茶色いクラフト紙でなら切り出せるサイズだが、学校での飾り付けには地味過ぎる。

飾る用事を終えた、更に後日。持ち帰られた飾りの入った袋を、子ども部屋の床に見つけた。飾り付けには子どもも参加したが、片付けに子どもは立ち合えていない。

どんな状態で持ち帰られたか不明なため、「ママのは捨てていいからね」と伝えた。が、即「飾ったよ」との返事で驚いた。物が多い子ども部屋には、一抱えではなくても大きな折り紙。

子どもが指差した先は、造作ぞうさくのオープン棚だった。普段の視界より少し上に、さっさと飾られていたらしい。

自分で飾る分には気にしないが、人が飾るのは何となく悩む。
それは、なかなかシュールな光景。

子どもも、小さい折り紙ver.で渡した人たちも、私の性質を知っているから気にしない。単純に面白さのある仕組みの折り紙なので、気が向いたときに作って渡しただけのこと。気にしない相手なので、飾っていても捨てていても何も問題ない。

が、飾っているのを私の視点から見るとしたら、シュールな光景に見えるだろう、と思っていた。その状況が子ども部屋に出現してしまったらしい。子どもが気に入って飾ることにしたのだろうが、実際に見ると、やはりシュールだと思った。

飾れる折り紙がシュールになってしまうのは…
人らしい感情が欠けた私が作るハート形だから。

自分のデスクに飾る用や試作を含め、小さめのはそこそこ作った。以前にnoteでも、いくつか写真は載せた気がする。
作る度に「シュールだなー。私は何をしてるんだ?」と思っていた。
形はハートだが、その作業に明らかに何かが足りない。

今回、大きな折り紙をしてみた結果。
作業中のシュールさは、かなり増した。
一抱えになるサイズだったなら、どれだけシュールだったのか。
サイズアップは、もう止めておいた方がいいんじゃないか?
…と、思った大きな折り紙工作。


見出し画像は。
使った包装紙に、どこか似た雰囲気を持つ千代紙。大正時代の書籍のレトロな画像。白色度がかなり違う。が、ドットのランダムな配置・サイズ、色合いもどことなく似ていた。
※広瀬菊雄・編「千代紙集 新版」。国立国会図書館「NDLイメージバンク」より