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鹿のラグー

鹿と猪を貰ったからミートボールにして半分返したら、お礼?に鹿肉を貰った。
ちょっと変わった近所付き合いがある地元が大好きだ。

それまでのことは鹿と猪のミートボールnoteで。

・鹿肉の相談をできる友人

イタリア料理をしている友人と話す機会があったので、鹿肉もらったらどうする?
という話をしたら。

ラグーがいいんじゃない?

と言われたので、ざっくりしたレシピを聞いた。

何度も一緒に料理をしてきた友人なので、説明に無駄が無い。
お互いに分かっているとこや、好みによりけりなとこはナシ。
ザックリした材料と工程のみ。

それをベースに、後は味の記憶を頼りに作った。
彼の作った牛のラグーはとっても美味かったのでしっかり覚えている。

けど今回は鹿肉だし、食べる人は俺の家族だし、合わせるのはペンネだし、、、と違うところも多いので味も違う。
だから合作って感じかな。

その友人のインスタが面白いから是非。
・食事記録インスタ
・料理記録インスタ

・材料

鹿肉(牛ももでも良):800g
合い挽き肉:300g
玉葱:2個
セロリ:300g
人参:1本
ニンニク:1欠
赤ワイン:700cc
トマトピューレ:600g
塩:適量
醤油:適量
油:適量
ハーブやスパイス:適量

・材料のアレコレ

鹿肉じゃなければ牛がオススメ。
脂の少ない赤身(ももなど)がいいです。
合い挽き肉は無くても良いです、今回の鹿は旨味が薄かったので入れました。

今回スパイスやハーブは
胡椒、ローズマリー、唐辛子、セージ、ローリエ、ジュニパーベリーをいれました。
ジュニパー、セージ、ローズマリーなどのベットリした苦味や渋味のある物が合います。

本来は塩のみの味でやるけど、今回の鹿は旨味が弱かったので醤油や合い挽き肉をいれてちょうど良かったです。

・作り方

①野菜をしっかり炒める。

玉葱、人参、セロリ、ニンニクを弱火でじっくり炒める。
今回はこのタイミングで唐辛子を入れた。
強火でやると甘味や旨味がでにくいので注意。

これくらいしっかり炒めると甘味と旨味がでて美味い。
を少し入れて炒めるとスピーディーにできる。

こまめに混ぜるのは大変なので
鍋底についたら火を止めて少し置いて、混ぜて、また火を入れてってやるとちょっと簡単に綺麗に出来ます。

次に鹿肉の紹介。

綺麗な身質で他の料理に使っても良いけど、もらい物のもらい物で保存や鮮度が不明なのでしっかり加熱します。

けっこう筋が多いけど、徹底的に煮込むので全部そのまま使います。

③肉の処理

3cm角くらいに切り、塩をして20分くらい置く。

生肉を切るときは牛乳パック使うと片付けが楽。

④焼き目をつける

強火で焦げる手前まで焼く。

写真のよりもうちょっと焼くくらいが良い。
コレが香ばしさの素。

んで、②の野菜に入れる。



⑤挽き肉も炒める

今回は少し合い挽き肉も少し入れるので。
無ければここは飛ばして。

鹿肉と同じように焼き目をしっかりつける。
んで、野菜の鍋に入れる。

⑥鍋のこびりつきを赤ワインでこそげとる。

これめっちゃ大事。
洗うのも楽になるし、環境に優しいし
なにより旨味や香ばしさがタップリだから。

⑦煮始め。

野菜の鍋に肉をいれ、赤ワインをかぶるくらいいれる。
今回のスパイス類はこのタイミングで全部いれた。

ジュニパーベリーは刻んで入れてね。

最初は強火で5分アクを取る。
その後はずっと弱火でじ~っくり煮込む。
水分量が半分以下になるまで煮込んだら、水をたして更に煮込む。

水を足すにしても、ワインをしっかり煮詰めてからやるのが大事。
合計3時間くらいは煮込む。

時間が無ければ圧力鍋でも良い。

⑧煮崩す

じっくり煮込むと肉の線維がホロホロしてくる。
そしたらOK
火を強めたりかき混ぜたりして崩す。

⑨トマトや調味

トマトをいれて10分煮る。
短時間で煮ると酸味が中心のフレッシュな味になり
長時間煮ると深みのある甘い味になる。

塩、醤油などで調味。
好みに合わせて調味は変える。

シンプルにのみだとヨーロッパぽくって
ケチャップ、醤油、みりん、ソースを入れると日本人が好きな味になって。
クミンや唐辛子を入れるとメキシコっぽくなる。

これでラグーは完成。
あとはパスタにしても、ドリアにしても、パンに挟んでも良い。

鹿のワイルドな香りや旨味、ワインのコク、トマトの酸味が合う。
牛のラグーよりサッパリしている。
ホワイトソースと合わせてドリアにしたらめっちゃ美味そうだなぁ……!


・鹿ラグーのペンネ

ただ麺を茹でて和えるだけでも良いけど、こうすると更に美味い。

・材料(1人前)
ペンネ:80g
バター:少々
オリーブオイル:少々
セロリの葉:好きなだけ
ラグー:好きなだけ

・作り方

①1%塩水でちょと固めに茹でる。
2分早く茹で上げるくらい。

②フライパンにバター、オリーブオイル、セロリの葉をいれ溶かす。

③茹で上がったペンネと茹で汁をいれ、強火でしっかり混ぜつつ1分。

茹で汁と油を乳化させる。
茹で汁は一人前あたり大さじ2くらい。

④ラグーをいれて温め絡めたらできあがり。
ラグーは好みによるけど、一人前あたり100gくらい。

パルメザンチーズをふると美味い。
唐辛子系のをかけても良い。

ペンネみたいに粉の味がしっかりするパスタには濃いめのラグーが合う。
リガトーニとかラザニアとかにしたら美味そう。


・西洋の田舎風ごはん

我が家で晩飯に麺を出すことはそうそう無い。
いつも米が主食、、だが今日はペンネ。
じゃあ他も合わせよう。

というわけでイメージは『西洋の田舎風ごはん』

鹿ラグーのペンネ
キノコとゴボウのポタージュ
セロリとレモンのマリネ
生ハムと新玉葱のサラダ
バケットとベーコンエピ

なんとなく統一感を出したくて、、、
全く知らないけど、西洋の田舎風。笑

こういうテーマを考えると他の料理も決まってくる。

そうそう、セロリのマリネにはレタスの茎をタップリいれてます。
こんどはレタスの茎や芯の事を書こう。

地元はパン屋激戦区なので様々なパンがある。
今日は素朴でもっちりした生地のパン屋、先っちょや端っこが美味いんだよなぁ‥

もちろん食事のラストは皿についたラグーをパンでこそげて食べきる。
粉の味がしっかりしてるパンとジビエはめちゃめちゃ合う。


・ジビエについて

この前書いた物だが、ジビエを食べる事について。

最近、シカやイノシシなどが害獣被害で問題視されている。
調べたり、猟師さんに話を聞いたりするとたしかに問題だと思う。

数年前は「その害獣を食べてしまえば色々と解決するのでは??」
と思っていたが
勉強すればするほどそんな簡単な問題ではないと気付いた。
まず、圧倒的なのは動ける猟師の人数が不足していること。
次に、捕れたとしても、適切な処理をして、販売まで持っていくのが難しい事。

処理施設が少ない上に時間制限がかなりある。
もちろん衛生の為にしっかりするのは大切だが
このままでは流通量も低下していく一方だ。
国や自治体でしっかり取り組まねばならない
問題のひとつだ。

そのうえ、山や森の伐採や、手入れの過不足なんかも
要因のひとつになっている。
ジビエ、最近では食べる事が増えてきたが
その背景にもちょっと気にしてみて欲しい。

畜産の環境負荷について論じられる事が増えてきたが、ジビエについても少し興味を持って欲しいな、と思う。
身近な問題だし、菜食の人にも雑食の人にも関係している。

・おわりに

色々と書きましたが、ラグーは美味しく出来た。
近い物は何度も作ってきたが、ここまでしっかり作ったのははじめてだ。

鹿肉だからこその香りや旨味が厚めのパスタにめっちゃ合う。

今回ラグーはたっぷり作ったので、残り半分は冷凍した
今度は解凍してドリアかラザニアにしよう。

手間のかかる料理は多めに作って保存しといて違う料理にする。
コレを『幸せの冷凍保存』と呼んでいる。
我ながら良いネーミングだと思う。

解凍して使う日を楽しみに。
では、また。


いつもありがとうございます。 書くの大好きだけどやっぱ大変だから、サポートして貰えると持続性が増します。