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【フォルケ留学】フォルケでの先生の在り方とは?(授業編)

こんにちは!🇩🇰
こにーのデンマーク留学記にようこそ、おかえりなさい!😌
今回は私が通っているフォルケにおいて私が感じた先生の在り方について書き連ねます。

私の学校は110人程度生徒がいて、フルタイムで働く先生が9人います。その他にも非常勤の先生が複数人いて、授業が開講されます。
テストも成績もカリキュラムすらもないフォルケでは、先生の個性が光る授業が多いなと感じます。その中でも特に私が驚いた、感動した先生が2人います。

🎨〈アート2D/3DのK先生〉🎨

私は4-6月にArts and Craft 3Dと呼ばれる陶芸の授業を取っていました。
手先が超絶不器用&小学生の時に先生に作品を「よくわからない」と言われたことから美術には触れたくないと思っていた私でしたが、友人がマグカップや置物を作っている姿を見て羨ましく思ったのと、どうせ自分が使うだけだからいいや!と思い、取っていました。

授業は完全に個人のスピードと好みで進んでいきます。

最初の授業で少し先生が陶芸に使う粘土の説明をした後、個人で何を作りたいか考え(この授業を心待ちにしている学生が多く、既に考えてきてる人も多い)、実際に作っていきます。みんな自由に自分の欲しいものを作っていきます。

私はジュエリーを置くプレート、スープマグ、小さな花瓶を作りました。
他の人はイヤリング、動物や花の置物、マグカップなどを作ったり。

ここでもう既に、「日本の美術の授業だと少なくとも最初はみんなで同じものを作ったり描いたりするよな〜」と。どうしても評価とかがあるからなのかな。

先生は教室をまわりながらそれぞれが作っているものを観察して把握しています。それに対して何かヘルプが必要か様子見し、ちょこちょこ手伝うというスタンスでした。

作った作品に色を塗る工程の説明

ある時、私が他の人よりも早く自分の分を作り終えたので暇そうにしていました。すると先生が来て「この教室にあるものなんでもしていいよ〜!これしたらどう?」とオーブンで焼く陶芸よりも簡単なポリマークレイを勧めてくれました。
これは色も既に粘土についているので陶芸粘土よりも、個人的に完成品のイメージがしやすく、楽しんでやっていました。

その様子を見た先生が
「あなた陶芸よりもこっちのほうがすきでしょ!笑
好きなことできてよかったね。」と一言。

私は静かに1人で楽しんでやっていたので、先生に特別伝わるように表現してたわけでは全くないのですが、心の声が先生に良い意味で読まれていたのは完全に予想外でびっくりでした。。(このこと英語では"read one's soul"と言ったりするそう。)
こういうきめ細やかな観察眼を持っている先生に出会うと、自分にことをわかってくれているし批判されないという安心感があって、単純に魅かれます。

🧘‍♀️〈遊び心満天なF先生〉📚

この先生はインターセクショナリティ(交差性)、Storytelling (ストーリーを作ったり読んだりする授業)、Peace studies(平和学)、ヨガなどを扱っています。授業の構成がとても特徴的で、アクテビティベースの授業をします。
これこそ私がフォルケに求めていた授業かもしれないという授業をします。笑

ジェンダーに関することについて
「なにが嫌?」
をみんなで書き出すアクティビティ
性教育の最先端を受けたのかもしれない、!

例えば、今わたしはF先生のInnovation and Activismという授業を取っています。
この授業では自分が変えたいと思うこと(社会的・個人的問題など)に対して、どのように実際にチェンジを起こしていくかを学ぶ授業です。

初回の授業では「自分がトーストを食べる順序の絵を描く」というアクティビティがありました。
特に理由は説明されなかったので思うままに、私はパン屋さんで食パン1斤を買ってからトースターで焼くところ、そして小豆バターで食べる様子を①〜⑥までで描きました。
(ふわふわトーストに小豆バター、食べたい。。)

横の子を見ると、小麦を刈るところから描いていました。
それをみて私びっくり。なんと私の見えてた、考えてた世界は小さかったんだろうと思いました。

でもそこが問題なのではなく、このアクティビティは物事を行う(または見る)上で、自分が重要視すること、無意識に考えていることを可視化することでした。
例えば私の絵は、①〜⑥のほぼ全てで人間が入っていて、人の感情の変化を物事の過程で重要視することがわかりました。

このアクティビティはこのTEDトークからきたようです。
このようにアクティビティをしながら、生徒自身に何かを気づかせるのが非常に上手な先生です。
また、90分間生徒の関心が続くように、主体性を重視しているように感じます。


今月から、この先生と一緒にアジアについての授業を持つことになっています。
独特の授業体系を学べるのはとても貴重な経験だな〜と思います!
それについても今度のnoteで触れますね😊

この2人の先生以外にも特徴的な先生はたくさんいます。
個性が外面にも溢れ出る先生たちばかりなので、もちろん授業で何を重要視するか、何を生徒に求めているかも異なります。

アフリカンドラム&ダンスの生徒によるパフォーマンス


強いて全先生で共通している点を考えてみると、
会話、ディスカッション、グループワークベース
・先生は、先生ではなく、Facilitatorである

という2つが挙げられます。
これらがフォルケの一番の目的である「民主主義」の基盤なのだと思います。

自分だけで勉強するのは効率がいいかもしれないけれど、「生きた会話や交流の中でお互いから学ぶ」。それを可能にする環境を作るのが先生の役割。

これって文字や口ではとても綺麗に聞こえるけれど、正直実践するのはとても難しいなと日々感じます。
人の話を聞くのが上手な人もいれば、自分の話を伝える方が好きな子もいて。他の表現方法で思いを伝えるのが得意な人もいて。

だからこそ、今こうして若いうちからフォルケにいることで、「お互いから学ぶ」訓練にもなるのかなあと思ったりも。
決して美化はしたくなく、正直私もまだまだビギナー練習生です。笑

これはあくまでも私の通っているだいぶインターナショナル感が強いフォルケ(IPC)&私の感じ方なので、他のフォルケ卒業生の皆さんの感じ方もお聞きしたいです!!✨


今回も読んでくださってありがとうございました🤍
夕方5時には真っ暗になっちゃうデンマークからお届けしました🌛

またねん🦦









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