20歳の独立日記〜14日目〜

5月24日(木曜日)

時代が変わっても本質は変わらない。これは幻冬社代表の見城徹さんの言葉。どれだけSNSが盛んになって、ARだVRだと言われているが、人との出会いの本質というか価値は変わらない気がする。会って話すこと。会って食べること。

昔から日本人は人と「あう」ことに対して特別な意識を持っていたんじゃないかと思っている。「会う」「合う」「逢う」「遭う」。4種類の「あう」がある。「会う」は人との出会い。交流会など、対面している図が浮かぶ。スタンダードな会う。「合う」は会うに比べて意識的なものという認識がある。合意、合同、会合。感覚が「合う」。「逢う」は偶然出会うこと。僕の大好きな銀杏BOYZというバンドの曲にも「夢で逢えたら」という曲がある。好きな人と喋りたい。普段学校では喋れないけれど、せめて偶然、夢でなら。空間的な余白のある言葉だと思う。「遭う」は災難に遭う、未知との遭遇。出会いたくないものに直面したときに使う。

4種類の「あう」がある。日本人はあうを大切にしてきたから、4種類が残って、後世に伝わっているのだと思う。使わない言葉、時代に合わない言葉はどんどん絶滅していくのだから。

今日のあうは、「逢う」だったし「合う」だった。キッカケはほんとに偶然。専門学校の同級生から突然DMが来て、知り合いが困っているから助けて欲しいです、とのこと。それから話を聞いて、ご本人とお電話させてもらった。とても良い方で、取り組みにも共感できた。それが二日前。それから時間を合わせて今日へと繋がる。誠実で芯のある素晴らしい方だった。まっすぐな目の方だった。

紹介してくれた子とは専門学校時代、全く喋ったことは無かった。だが、卒業式の二次会でたまたま仲良くなり、Twitterをフォローした。それが無かったら今日の出会いは無い。僕は最近、運命を信じることにしている。今日は運命的な出会いだった。だが、交流会などで人と出会うことが目的にはなってはいけない。その先にある、お仕事であったり、情報の共有を僕は目的にしている。価値観・考え方が同じ人とワイワイしたいのもあるが。

自分をRPGの主人公だと思って行動することにした。勇者は魔王を倒すことが目的ではない。魔王を倒した先に広がる平和な世界を実現することこそが目的。この日記も、続けることだけが目的ではない。自分の活動をしってもらうこと、自分の好きなこと考えてることに共鳴してくれる人を見つけること、ライティングにも興味があるので自分のスキルアップ。でも、一番は自分みたいな進路を選んだ後輩たちの参考になれば良いなと思っている。僕は知りたかった。デザイナーのしんどいところも、フリーランスの闇も。

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打ち合わせというか、顔合わせが終わり、今日の分の仕事をした。今はロゴデザインを3つ抱えている。新規オープンのフィットネスジム、ヨガサロン。あとは個人のブログ。昔の僕は完璧主義だった。完璧にしようとして、手を動かさずにあーでもないこーでもないと唸っていた。

ある日、「力の抜き方」という本を読んで変わった。「パズルのピースを組み立てるように考える」ハッとした。パズルを組むとき、端っこから順番に絵を完成させて行きますよね。僕もそうすることにした。このやり方ですごくラクになったし、仕事が早くなった。乗り気じゃない仕事でも五分はやる。まずは端っこだけを完成させて、区切って作業をする。とりあえず始めてみてブラッシュアップしていきましょう!という感じ。デザイナーさんは当たり前だろうと思うけど、どこの業界にも当てはまることなんじゃないかと思っている。仕事に対して、完璧主義にならないこと。

デザイナーは完璧を求めなくちゃいけないんだけど、余白も大事なのかなと思う。ちょっとした隙というか。

美容整形で有名な高須クリニックの院長、高須先生は恋人は美容手術を行わないらしい。「良いですか?人は欠損に恋をするんです。黄金率でないもの、弱いもの、足りてないもの、人はそれを見た時、本能で補ってあげようとする。その弱さや未熟さを自分だけが理解していると思う。欠損の理解者になるのです」

ゆるいデザイン、余白のあるデザイン、愛されるデザインをしたいなぁとつくづく思う。コズフィッシュの祖父江さんが言う「うっとり感」もこういうことなんだと思った。

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夜はフリーランスの先輩に美味しい唐揚げをご馳走になった。「モリクラ君はなんでデザインをするの?」え、何でだろう。すぐに答えることができなかった。生活のため?んー、違う。楽しいから?んー。考えて考えて、

「自分の好きな人が幸せになって欲しいからです。」

こう言った。デザインでバンドのサポートをするのも、バンドマンに友達や大好きな人が多いからで、生活をしていくことも、自分を幸せにしていると言えばそう。スタートアップ企業をサポートするのも、夢に向かう人が大好きだから。自分の好きな人を大切にすると、好きな人の好きな人も大切に思えてくる。だから将来的にはもっと大きなこともやりたい。いろんな人にデザインを見て、もしくは作ったものが製品ならそれを使って欲しい。あー、幸せって何だろう。また大きな課題にぶつかっちゃった。


毎日こんな感じで、専門学校生やフリーランスになりたい方、デザイナーに転職したい方に向けてリアルな日記を書いています。参考になれば嬉しいです。

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