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どこにでもいる薬制薬事屋さんです。保険薬局→専門商社(企画・薬事)→原薬メーカー/薬学部薬学科→経済学研究科。なかなか上達しないDTMer。

マガジン

  • 薬制薬事の雑記

    薬制薬事の仕事をする中での備忘録のような何かです。

  • その他の雑記

    文転院進したり、NPOにプロボノとして参加したり、保険薬局から医療材料卸に転職したりしている薬剤師の雑記です。

最近の記事

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    • 薬制薬事の雑記(18) 医薬品製造販売業者/製造業者/卸売販売業者それぞれの販売先の考え方とは?

      定期的にアウトプットしたいのですが、バタバタすると書けなくなってしまいますね。 さて、医薬品製造業者が医薬品を製造し、製造販売業者が上市/出荷をし、卸売販売業を経由して、薬局や医療機関が購入し、患者に処方・調剤される、というのが一般的な医薬品の流通として認識されているものと思います。 原則あるところに例外あり。これ以外の流通経路として、どういったものが可能なのでしょうか? 薬機法における業態許可制等を利用した流通規制では、買う側が規制されているのではなく、売る側が規制さ

      • 薬制薬事の雑記(17) 事務連絡「輸出用医薬品又は輸出用医薬部外品に係る証明書の発給申請について」(2023/03/31)

        表題の事務連絡が通知されています。 https://www.pref.nagasaki.jp/shared/uploads/2023/03/1680269255.pdf これは、下記リンク先の輸出証明発給申請に関する手続きの通知に紐付くものです。 https://www.pmda.go.jp/files/000242223.pdf 申請に添付する書類等を電子ファイルで提出できるようになったという案内ですね(電子ファイル以外は受け付けないということではありません)。

        • 薬制薬事の雑記(16) (令和5年4月1日施行)薬機法施行規則の一部を改正する省令

          表題の省令が公布・施行されましたので、官報で確認しました。 内容は以下の2つに関するものです。 1)薬局におけるサイバーセキュリティ確保の措置 2)登録販売者に関する要件の明確化・緩和 条文を簡単に確認するとこのようになっています。 ・則11条2項1号 薬局の管理者(管理薬剤師)の遵守事項に 「薬局の業務に係るサイバーセキュリティ確保のために必要な措置」 を追加。 cf. サイバーセキュリティとは?(サイバーセキュリティ基本法2条より) 電子的方式、磁気的方式その他

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        • 薬制薬事の雑記(18) 医薬品製造販売業者/製造業者/卸売販売業者それぞれの販売先の考え方とは?

        • 薬制薬事の雑記(17) 事務連絡「輸出用医薬品又は輸出用医薬部外品に係る証明書の発給申請について」(2023/03/31)

        • 薬制薬事の雑記(16) (令和5年4月1日施行)薬機法施行規則の一部を改正する省令

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        • 薬制薬事の雑記
          17本
        • その他の雑記
          4本

        記事

          薬制薬事の雑記(15) あの日、私は過酸化水素カートリッジを日本郵便で送れたのか?

          過酸化水素ガスプラズマ滅菌に用いる過酸化水素カートリッジは毒劇法上の劇物に指定されていたりします。 これを何とかして別の営業所に送りたいという要望を受けたことがありました。 過酸化水素は、濃度によって法令の適用が変わる何ともややこしい化学物質です。 ちなみに毒劇法における製剤とは、 これを送る方法として、日本郵便で送ることを考えました。 2019年に商法が改正され、危険物の運送を依頼する場合、荷送人の運送人に対する通知義務が加えられ、その対応に苦慮したのです。 こ

          薬制薬事の雑記(15) あの日、私は過酸化水素カートリッジを日本郵便で送れたのか?

          薬制薬事の雑記(14) アルコール綿は消防法上の危険物?

          消毒用エタノール含浸綿は、第4類危険物アルコール類とは扱われません。 根拠はこちらの通達です。 製薬会社の案内を見ると、それ以前は消防法上の危険物として扱われていたようですね。

          薬制薬事の雑記(14) アルコール綿は消防法上の危険物?

          薬制薬事の雑記(13) 過ぎ去りし日々、あの日の消毒用アルコールは80L未満

          段々とCOVID-19対応が緩められて、日常が帰って来つつあります。 消毒用アルコールの入手が困難になった2020年頃を覚えていますでしょうか? 消毒用アルコールを買い占める人が現れて、店頭から姿を消した頃です。 その頃、私のいた会社の事業所でもエタノールの一斗缶を在庫していました。在庫量が80Lを越えないように... その根拠について忘れないように記録しておこう、という趣旨です。 これが消防法における少量危険物の規定であり、市町村条例に委任されています。 例えば

          薬制薬事の雑記(13) 過ぎ去りし日々、あの日の消毒用アルコールは80L未満

          薬制薬事の雑記(12) 薬機法事業者が遵守すべき薬事に関する法令に「PMDA法」が含まれているのはなぜ?

          私は製造販売業者に勤務したことがないので知らなかったという話です。 薬事に関する15法令についてはこちら↓ 薬事に関する15法令というのは、薬機法の許可事業者に遵守が求められているものなので、何らかの義務が定められているはずです。 PMDA法というのは、PMDA設置の根拠となる法律であり、厚生労働省設置法のようなものなのですが、以下の規定があり、そのためにリストアップされているのでしょう。 医薬品、医療機器、再生医療等製品の許可事業者はそれぞれどの拠出金納付の対象に

          薬制薬事の雑記(12) 薬機法事業者が遵守すべき薬事に関する法令に「PMDA法」が含まれているのはなぜ?

          薬制薬事の雑記(11) 薬事に関する各法令に紐づく通知の発出数には大きな差がある

          薬事に関する15法令それぞれに紐づく通知はどれくらい発出されているのでしょうか? 昨年、時間があったので調べてみたのです。 方法として、厚労省法令等データベースの目次(体系)検索から該当する法令を選び、ヒットする通知数をカウントしました。 カルタヘナ法は目次がないので、法律名で検索して該当するものをおおよそで数えています。 まぁ、ざっくりカウントだと思って下さい・・・ 結果は次の通り。 圧倒的な薬機法の件数・・・ まさに通達行政の最たるものといったところですね。

          薬制薬事の雑記(11) 薬事に関する各法令に紐づく通知の発出数には大きな差がある

          薬制薬事の雑記(10) 薬機法以外の法令に許可証等の掲示義務はあるのか?

          薬事に関する15法令を対象に、掲示義務について考えていきます。 <毒劇法の場合> 毒物劇物営業者(製造業/輸入業/販売業)は登録制(毒劇法4条)であり、登録票が交付されます。 毒劇法の法律/政令/省令を読んでも、掲示について触れた記載は見受けられません。 では、掲示義務はないのかというとそういう訳ではなく、地方公共団体が定める条例や規則にその規定が置かれている場合があります。 例えば、都道府県であればこのようになります。 販売業であれば、市町村の条例や規則に置かれ

          薬制薬事の雑記(10) 薬機法以外の法令に許可証等の掲示義務はあるのか?

          薬制薬事の雑記(9) 基本のキ:物流と商流を分けて考えるということ

          貿易について知っていれば当たり前なのかもしれませんが、物流(物それ自体の流れ)と商流(所有権の流れ)とは必ずしも一致しません。 これを知らないと、物流と商流が一致することを前提として書かれた薬機法などの業法の規定を現実のケースに当て嵌めることが出来ずに困ることになります。 販売業ではなくても良いのですが、ある物をAからB、BからCへと販売する場合には、例えばこの2つのケースが考えられます。 この時、物に紐付く義務はどのように移転するのかというと、物流ではなく商流に従って

          薬制薬事の雑記(9) 基本のキ:物流と商流を分けて考えるということ

          薬制薬事の雑記(8) 原薬の譲渡提供はSDS提供義務を免れるのか?

          原薬とSDS提供義務の用途除外について確認していきたいと思います。 SDS制度も非常に分かりづらいです。そもそも3つの法令に分かれていることからして分かりづらく、当然のようにこれらの法律は調和していません。 表にまとめてみますが、化管法における細かい根拠が経産省HP以外に見つからないので、不十分な点があるかもしれません。 SDSの提供義務はこの3つのいずれか1つにでも該当すれば適用されることになります。 表示出来ないかもしれないので、ファイルも貼ります。 今回注目し

          薬制薬事の雑記(8) 原薬の譲渡提供はSDS提供義務を免れるのか?

          薬制薬事の雑記(7) 毒劇法は読みづらいから嫌いだという話

          私は毒劇法があまり好きではありません。なぜなら、ひどく読みづらく感じるから。いくつか例を書いてみます。 <毒物劇物取扱責任者の設置> 直接取り扱わない(商流のみ)のであれば、毒物劇物取扱責任者を置く必要はないということになります。これは「ただし書」を使って記載して欲しいですよね。 ちなみに薬剤師国家試験でも問われています。 <譲受譲渡の手続き> これは譲受書に関する規定で、  ・相手が毒物劇物営業者 --- 譲受書不要  ・相手が毒物劇物営業者以外 --- 譲受書が

          薬制薬事の雑記(7) 毒劇法は読みづらいから嫌いだという話

          薬制薬事の雑記(6) 事務連絡「医薬品等輸入手続質疑応答集(Q&A)について」の改正(2023/03/09)

          令和4年3月9日付け事務連絡「医薬品等輸入手続質疑応答集(Q&A)について」が発出され、令和3年9月10日付け事務連絡「医薬品等輸入手続質疑応答集(Q&A)について」が廃止されました。 https://www.pref.nagasaki.jp/shared/uploads/2023/03/1678342080.pdf https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/218220/r030910iyakuhintouyunyuuteuduk

          薬制薬事の雑記(6) 事務連絡「医薬品等輸入手続質疑応答集(Q&A)について」の改正(2023/03/09)

          薬制薬事の雑記(5) GDPニュース:NIPPON EXPRESS HDが『グローバル品質マニュアル』を制定・公開(2023/03/09)

          メルマガを読んでいたら、こんな記事を見つけました。 >LNEWS. 「NXHD/医薬品物流の品質マニュアル作成、グローバル体制強化」, 2023/03/09 >Logistics Today. 「NX、医薬品物流の国際水準品質管理マニュアル制定」, 2023/03/09 NIPPON EXPRESS HDがGMP/GDP/ICH-Q10などに対応したグローバル品質マニュアルを制定し、さらにそれを公開したというニュースです。 NIPPON EXPRESS HDは日本通運

          薬制薬事の雑記(5) GDPニュース:NIPPON EXPRESS HDが『グローバル品質マニュアル』を制定・公開(2023/03/09)

          薬制薬事の雑記(4) おもしろ通牒:「まむしの黒焼」の医薬品製造許可??

          これを見て欲しい... ここでいう現行薬事法というのは、1948(昭和23)年制定の薬事法のことでしょう。 つまり70年前くらいの日本の製薬産業はこんなレベルだったということなんでしょう。 そう考えると今の地位は凄いですよね... ちなみに引用元は、横浜地方検察庁が厚生省に「まむし、しま蛇の黒焼は医薬品として製造許可されているのか?」と問い合わせたのに対して、過去の通牒を引用しているものです。 薬制的にはその下の医薬品該当性の方が面白いかもしれませんが。 ここで言

          薬制薬事の雑記(4) おもしろ通牒:「まむしの黒焼」の医薬品製造許可??