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たった1つで変わる「ただの仲良しチームを心理的安全性が高いチームにする方法」/しくじりマネジメント

多くの方が聞いたことがあるかと思いますが、昨今は心理的安全性を高めることがチームのパフォーマンスを高めることが言われています。

僕自身も様々な組織でマネジメントを担ってきた中で、この心理的安全性にはこだわってきました。ですが、残念ながら単なる仲良しチームのようになってしまったこともありますし、パフォーマンスレベルの高い組織を作った経験もあります。

心理的安全性のあるチームと仲良しチーム。実はすごく紙一重の違いだと思います。その違いとは何なのか、どうすれば心理的安全性の高いチームになるのか。

まずは僕の失敗経験から説明したいと思います。

◆心理的安全性
組織の中で自分の気持ちや考えを発信しても、拒絶されたり、罰せられたりする心配がなく、安心して発言できる状態のこと。

心理的安全性ではなく、ただの仲良しだった失敗

自分としては、心理的安全性が高いチームを作っていると思っていたものの、実は傍から見るとただの仲良しでしかない。そんなことを経験したことがあります。

何が違ったのか?

それは、
・様々な場面で、あと1歩が踏み込めなかったこと
・それをメンバー同士で指摘しあうことができなかったことでした。

どういうことなのか、具体例でお伝えします。

例えば、オフィス家具を販売していると営業組織を思い浮かべていただきたいと思います。お客様から要望があり、ホワイトボードをご購入いただくことになりました。営業としては、単価を上げるためにペンとイレーザーもセットを提案しましたが、お客様からは「それは今のものを使っているから大丈夫だよ」と言われて、営業は「そうですか、分かりました。」と会話を終了し、ホワイトボードを納品するための手続きに入りました。

普通のやり取りのようにも思いますが、営業的にはちょっと良くないですよね。営業は断られてからが勝負だと個人的には思っています。ビジネスは大体そうですよね。言ったものを受け入れてくれるなら、そんなに楽なことはありません。断ってくる相手に、どのように理解してもらうか、分かってもらうか。ということを考え、行動するのが仕事です。

もちろん、押し売りをすればよいということでは全くありませんが、「今利用しているペンとイレーザーはどのようなものなのか」「在庫がたくさんあるものがもったいないから、いらないと言っているのか?」「最新のペンとイレーザーに変えることで消しやすくなり、生産性が高まることを先方はご存じなのか?」

要はまだ相手(お客様)の考えていることを理解していないわけで、状況によっては売れるチャンスはあるわけです。納得してあっさり諦めてしまうのか、小さなトライをしているか。この積み重ねが大事なのです。

しかも、厄介なことに、このトライはやっていなくてもなかなか気づきにくいのです。塵も積もれば・・・ではないですが、この小さなトライの有無は実は大きな影響になっていくのです。

上司としても、気づけない以上は指摘することもできないですしね。
ぬるま湯に浸かっていってしまうわけです。

僕自身が失敗したのは、これと同じようなことが起こりました。その時は、気づけなかったのもありますが、「まぁ、状況的に仕方ないかな」と思ってしまっていた。ということもあります。

メンバーにも、動かなかった・やらなかったことには理由があります。先ほどの例にしても、お客様から不要と言われたわけですし、そこで深追いしてペンとイレーザーを営業することで機嫌を損ねて、ホワイトボードの受注さえもなくなってしまうことを避けたかった、ということかもしれません。

勝手にそんなことを考えて、「仕方ない」と決め込んでしまっていたんですね。

つまり、パフォーマンスレベルが高まれば心理的安全性の高いチームと言われますが、少しずつでも成果を高められなければ、単なる仲良しでしかないということです。

仲良しではなく、心理的安全性を高める方法

では、本題です。何が違ったのでしょうか。

それはチームに「共通の目標」があったかどうかということです。
もう少し正確に言うと、アグレッシブな目標があるかどうかによって、変わるのだと思います。

共通の目標があるから、そこに向けて、あと一歩を踏み出せるし、それがアグレッシブな目標だからこそ、手を抜けば絶対に届かなくなってしまうので、頑張ろうとする。みんなが少しずつ努力しようとする。でも、できなくても失敗しても責められたり、罰せられることはないので、安心して取り組むことができる。

そんなチームが心理的安全性の高いチームなのだと思います。

一方で、共通の目標がなければ、目の前にチャンスがあっても「今回は仕方ない・・・」「今はちょっと無理・・・」「できなくても責められないけど、やらなくても責められないだろう・・・」そんな言い訳を心の中でしてしまうのだと思います。

組織に大事なのは、心理的安全性を考える前に、組織としての共通の目標をおくことだと個人的には思います。


心理的安全性をつくり、組織を成長させた僕の経験をこちらにまとめております。良ければ、ぜひご覧ください。

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