生きるということ。


私たちは、なにも知らずに生まれてくる。

気がつけば笑っていて、温もりを感じる。

お腹が空いたと感じたら、泣いてみる。

そしてまた、温もりを感じる。

そして、様々なことを経験する。

経験して、学ぶ。

学んで、知る。


私は、よくわからないのだ。この世界が。

同じ世界に住んでいながら、違う世界を見ている私たち。

言葉は、その世界を橋渡しするために作られたのだ。

私たちは、五感を使い、自らのメガネと物差しを持って、この世界を見ている。

フィクションの世界でさえ、私たちは楽しむことができる。

そこには確かに、共通する感覚があるのだろう。

人間が人間であることを止めるには、尋常でないほどの苦痛を伴う。

感覚を否定し、この世界を否定し、自らの存在を否定する。

この世界が、わからなくなってくる。

そうやって、精神的に苦しい時期があった。

わからなかったのだ。だから、もう考えることはやめた。そのかわり、この世界を信じることにした。

世界が複雑なのではなく、あなたが世界を複雑にしているのだ。

ほんとにその通りなのである。

私はニヒリズムの一歩手前に入ろうとしていた。

もし、わたしがこの世界を価値のないものだとするならば、世界はそう見えてしまうのだ。

主観の力は大きい。大きすぎる。

簡単に世界を変えてしまうのだから。

自分の主観を育てていくこと、この世界に貢献していくこと。この世界について知っていくこと。

人間としての喜び、幸せ、感覚を味わうために、私達は生きていくのだと思う。



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