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「聞き上手がモテる」の真実をわかってる奴はやっぱりモテる。

前回、「why」と向き合うことが大事と書き、ふと我に返って思ったのは、そもそも、だいたい、自分自身も含め人は本音や欲望ってのを言葉にできない生き物だということ。

嘘をつく、隠し事をするとかではなく、言葉と想いが全然違う、なんてことは「今日の夜はカレーが食べたい」(気づけばラーメン食べてる‥)から「社会に貢献したい」(本当は自分の野心が満たせれれば良いだけ)まで、欲求、欲望のジャンル、レベルに限らず、「本当は…」「本音は…」ってのは言葉だけではわからない。

「自分の欲求、誰かのニーズを理解する」
しかも、すごく深く、語る本人すら気づいてもいない深さで。

こんなんが、簡単にできるなら、きっと世の中「マーケティング」なんて存在しないし、自己啓発本も必要なさそう。

今回、「人の話を聞く(ちゃんと深く)」の話です。

説得力のあるプレゼン、好感のもてる話し方、女の口説き方まで、「話す」を解説する書籍や理論に比べて、耳を傾ける、積極的に聞く、質問する、相手から本音を引き出すな「聞く」の解説って圧倒的に数が少ない。

「聞く」話をするために長話はしたくないので簡潔に、

「聞く時はSPINで、顧客のOATHを把握」

コレに尽きます。

おまえは何を言っている・・・という人のために ↓

SPINの法則

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SPINの法則は、ヒアリング、カウンセリングなど聞く側の質問を4つに分けて顧客の本音を探っていくアプローチ。

・状況質問(Situation)       →  顧客の現状を理解する
・問題質問(Problem)        →  顧客のニーズを明確にし、気付かせる
・示唆質問(Implication)   →  問題の重要性を認識させる
・解決質問(Need payoff) →  理想の状態をイメージさせる

それぞれの頭文字をとって「SPIN」。

そして、

OATH

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OATHは、顧客の問題の意識レベルを4つに分類したも。

・無知 (Oblivious)  → 何が問題か認識できていない状態
・無関心(Apathetic) → 問題であることはわかるが関心がない状態
・関心 (Thinking)   → 問題を考えている、関心がある状態
・悩み (Hurting)  → 問題に苦痛を感じなんとかしたい状態

こちらも頭文字をとって「OATH」。

SPINとOATHがなんの略かわかれば、あとは組み合わせ。

聞く時はSPINで、顧客のOATHを把握する

カウンセリングでも、ちょっとした会話でも、パーソナルトレーニングを受けるお客さんになるかもって人がいた場合、

その人は、
・体重が増えたことを問題としているか? そもそも気づいていない?
・体重ばかり気にして、筋肉やそもそも健康的な見た目には関心がない?
・運動不足でやや自覚はあるけど、行動できていない状態?
・ダイエットしたい、痩せたくてしょうがない危機感ありありな状態?

顧客のOATHを把握しようともせずに、一方的に話し始めてしまう人は、結構多い。その道で、経験、自信のある人ほどその傾向は強い。流れるようなセールストークだったり、他人の成功体験だったり、あるいはただの自分の自慢話だったり。

特に「無知(O)」「無関心(A)」な状態の相手に、解決質問であるセールストーク、成功体験の話が響かないのはご理解いただけると思う。

もちろん「関心(T)」「悩み(H)」な人に、わざわざご丁寧に指摘してあげても「知っとるわ!」「やれって言われると逆にやりたくなくなるんじゃ」と、相手にとってはただの耳の痛い話ってこともある。もちろん時には、耳の痛い話も必要なのだけど、主に示唆質問や解決質問という正しいことを言うときは控えめに伝えるのが良いです。

やっぱり、聞き上手がモテる

俗にいう「聞き上手」や「聞き方、質問がうまいなぁ」って人は、まず相手のOATHを把握しているし、「問題質問」「示唆質問」の使い方が圧倒的にうまい。そして「解決質問」が謙虚でやさしい。

質問で、相手の言葉にできていなかった欲求を明確にし、無関心を関心に変えたり、関心をより強めたり。

暴論だけど、ただ痩せたいだけなら、実はジムに通う必要などなく、栄養だけ気をつけて運動はほんの少々でよかったりする。相手の言葉を丁寧にSPINで紐解けば、顧客が本当に望んでいることは痩せるの先にある自己実現だったり、「痩せる」は今の環境に変化をつけるただのきっかけだったり、もっと言えばその人の「幸せ」が何かを気づかせてあげることだったりする。

無関心、無知の領域にある本人の想いに気付いてあげると喜ばれるし、気づきを与えることができる人は、きっと信頼も得られる。信頼が得られれば、モテる(ビジネスとしても成り立つ)。

知識や経験、正論をただお客さんにぶつけるだけのトレーナーであってはいけない。「ハイハイ」言って、積極的に頷いている風な小手先のテクニックで人の話を聞いているふりをしてもいけない(その前にハイは一回)。

自分は人の話を聞けているだろうか、、、努力します。

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