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一つの旅の終わりが見えてきて

事の始まり

ぼろぼろだった。どうしようもなくて、八方塞がりの状態だった。ただ一日を寝て過ごしていた。食事も、外出も、生活に必要なことをほぼやっていなかった、そんな一年前。

休学することを決断した。

周りから、
「休学してどうするの?」「どういう未来図を描いているの?」そんな質問をたくさんされた。
本当にたくさん。

正直、何も考えてなかった。
ただ、一刻も早く逃げ出したかった。
周りの「普通」から逃げたかった。
「普通」ができない、動かない状況から逃げたかった。

けれど、そんな理由で周囲は休学について納得なんてしてくれない。
僕は凄く興味を持っているわけではないけど、若干興味があることを取り上げて、それをするためと建前上公言した。
良い感じに書いたけれど、言ってしまえば「嘘」をついた。

罪悪感がなかったわけではなかった。
でも、そうまでしても逃げたかった。


逃亡のチャンス

忘れられないあの日、1/14成人式の日。
同窓会から帰った直後、急に電話が鳴った。

「一緒に関東に来ない?」

変わるキッカケにと、誘ってくれた恩人には申し訳ないけれど、
逃げるチャンスだと思っていた。
色んな意味で面白そうと思ってはいたけれど。

「この場所、環境から逃げ出せれる。」
「新しい人に会えるかもしれない。」
「もしかすると、本当に変われるキッカケになるかもしれない。」

二つ返事で「行きます」と返事をした。
そこから2ヶ月、少しばかりの資金を貯め、最低限の準備をした。
そして、周りを説得するため、また建前という名の「嘘」を公言し、僕は関東へ引っ越した。


逃亡先の関東で

大きく分けて3つ、関東に来て良かったと思う出来事がある。

1.株式会社cotreeに出逢えたこと

オンラインでのカウンセリング、コーチングをサービスとして提供している会社。
株式会社cotreeの存在は関東に来て初めて知った。
当時の僕は自分のことをもっと知りたいと思っていたので、このサービスを使ってみたいと知ってすぐに思った。

※当時の感想note


使ってみて、さらにcotreeに興味が湧き、5月くらいから毎月イベントに行っている。


オフィスに入ったとき、毎回スタッフさんたちは「ようこそ!来てくれてありがとうございます!」みたいに歓迎してくれる。
それはイベントに参加する人全員、一人一人に対して。
その感じは、まるで行きつけのお店に行くような感じで凄く気持ちが良く、居心地が良い。
人に会うのが怖かった当時の僕にとって、ありがたい暖かさだった。

そして、内容は違うけれど同じ質感の問題、悩みを持ってイベントに参加する方たちと、イベントのテーマについて考える時間の一体感。
そこには、
「たとえ考えが違っても居てもいい、発言してもいい」みたいな雰囲気がいつもある。
それは居場所のことがわからなくなっていた僕に「安心感」を感じれる場所だと思えた。

他にも、コーチングを受け、自分を見つめ続けることの大切さを知れた。

cotreeに出逢えたことは、この一年の間で大きな出来事の一つだと本当に思う。



2.今のバイト先に出逢えたこと

今、飲食店でバイトをしていながら生活している。

バイト先の方たちは、店長も従業員の方たちも優しい方ばかりで、お客様も暖かく、家族といるような居心地の良さを感じる。

たわいないことで笑ったり、ちょっとした悩みを話したり、時には怒られたり。
日常的な安心感をそこでもらえている気がする。

仕事に対する姿勢も学べてると思っていて、

・どういう接客がお客様に喜んでもらえるのか
・日々のやることを段取り決めすることの大切さ
・お客様だけでなく、働いている人にも気持ちよく挨拶、会話することの大切さ

そういう当たり前かも知れないけれど、大切なことを教えてもらった。

それに、バイト先で同い年の友達も出来た。
自分の夢に向かって頑張ってる子で、僕も自分なりに頑張ろうと思える友達。 

イベントとは違って、バイト先は日常的に関わる場所。その場所が恵まれた場所で良かったとしみじみ思う。

この場所で雇ってもらえて本当に良かった。


3.自分が稼いだお金で人間的な生活をする。

4月-8月まで、関東に呼んでくださった方とシェアハウスをしていたのですが、その方が事情で関西に帰ることになった。
僕も一緒に関西に帰る選択肢も伝えてくれたけれど、まだ戻りたくないと言い張り、僕だけ関東に残って一人暮らしを始めた。

関西に居たときも、一人暮らしをしていたけれど、家賃が安いのと人間的な生活を送っていなかったので、そんなにお金はかからなかった。だから仕送りはもらっていなかったけれど生活できていた。
果たして、それが生活と呼んでもいいかはわからないけれど。

しかし、関東で一人暮らしを始める頃にはボロボロの状態も少しずつ改善、人間らしい生活を送れるようになっていたから、生活するのにかかるお金が関西で生活しているよりも増えた。
生きるのにこんなにお金がかかるのかと、この時初めて知った。

自分が勝手にしていることなので、仕送りはもらわずバイトで生活している。

来年のため、扶養に外れないように103万を超えないようにしながら。
裕福な暮らしではないし、そんなに贅沢ができるわけではないけれど、朝起きて、ご飯を食べて、バイトして、ご飯を食べて寝る。
時間の余裕を作ることや、誘惑に四苦八苦しながらも筋トレしたり、散歩したり、瞑想したり、会いたい人に会う。
人に支えてもらいながらだけれど、そんな人間的な生活を、キチンとお金を納めてしている。

たったそれだけのことだけど、案外自信になっていることに最近気づいた。

世間一般では普通で、特に気にすることもなくしていること。
何をそんなに凄いと思ってるんだ。と思う人は当然いると思う。
けれど、それは、以前までの僕には出来なかったことだったから。

だから、ただ生きているだけだけれど「生きている。それだけで凄いな」と思えるようになった。


休学生活を振り返って

世間一般では、休学する=デカイこと(留学や、企業など)をするみたいな観念があると思う。
それをしないなら、なぜ休学するの?的な観念が。

関東に行く前、そんなに大きいことを本気でしようなんて思っていなかった。だから、周囲に言ったことは嘘だったし、そのことで、「あいつに裏切られた」と思われることがあると思う。

自分自身でも、「彼らを裏切っただろうな」という思いもある。

けれど、
ただ生きているだけの休学生活ではあるけれど、この選択をしたことは間違いではなかったと僕は思う。

夢を見つけたわけではないし、何か特別な技術を身につけたわけでもない。
でも、自分を見つめることだけはできた。
生きることだけはできた。

だから、この一年間に僕は満足してる。

休学や、退学を考えてる人へ


休学をしたら就職が厳しくなる、退学したら生活出来なくなるかもしれない。
それは確かにあると思う。
休学生活の中で出会った方々の話を聞いていて、再認識した。

けれど、出来ないわけではないし、
たぶん、今、これから自分がどう動くかで、その塩梅は変わってくるものだとも、話を聞いていて思った。

だから、結局は自分がどうしたいかで決めるしかないのかなと。
どんなに周りの意見を聞いても、決断するのは自分でするしかなかった。

どんな選択をしても、少し後悔は混じると思う。
でも、自分で悩んで選択すると後悔より良かったなと思う割合が多くなると、今回休学して思うから。


※あくまでこの話は個人的な話で、一例でしかないけれど、少し参考の足しになればいいなぁと思っています。


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