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世界標準の経営理論 7

アントレプレナーシップと経営理論
アントレプレナー:新結合を通じて創造的破壊を引き起こす人

ヒト:創業者、創業チーム・組織
コト:事業機会
→事業発見型:環境変化によって生まれた事業機会を「発見する」
→事業創造型:その人が環境に飛び込んで行動し、環境に働きかけることで、事業機会が事後的に浮かび上がる
カネ:ファイナンス

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企業組織のあり方と経営理論
組織:事業部門や政府部門など、特定の目的を持つ人々の組織化されたグループ
企業:商品・サービスを創造・販売するビジネス組織

・企業の生存範囲を決める5つのドライビングフォース
-効率性(取引費用論が中心)
コストがあまりに高いなら買収するなり、内製化した方が「効率的」
→存在範囲は、現実の「企業法人」の範囲とほぼ同じ。

-コンピタンス(RBV、ダイナミック・ケイパ、リアル・オプション)
企業の経営資源が重要。
→企業の強みを持つ範囲が、存在範囲。

-パワー(SCP理論、資源依存論)
アライアンスを組むことで成立する企業連合
→現代企業の存在範囲は想定以上にパワーで規定される

-アイデンティティ(認知心理学ディシプリンの理論、制度理論)
制度理論は、アイデンティティを同質化させやすい。

-ネットワーク(ソーシャルネットワークの理論が中心)
人が企業の範囲を超えて外部の他者とつながる機会がいっそう増えるので、企業の境界線がぼやけていく。

・あるべき組織の姿
①「レッド(衝動型)組織」:パワーの時代(軍隊型)

②「オレンジ(達成型)組織」:効率性の時代(今でも支配的)

③「グリーン(多元型)組織」:認知・つながり中心の時代

④「ティール(進化型)組織」:中心のないネットワーク(自律分散)時代

ビジネスと経営理論

①ビジネスプランニング
情報を集めて分析し、必要なタスクを評価し、リスクと戦略を見つけ、ファイナンスの道筋をつけ、そしてそれらを書面に書き示すことである。
計画派:PDCAサイクルを厳密に回すべき
行動派:まずは、どんどん行動を起こすべき

②ビジネスモデル
事業機会を活かすことを通じて、価値を創造するためにデザインされた諸処の取引群についての内容・構造・ガバナンスの総体である。
顧客への価値提案、利益を生み出す方程式、カギとなる経営資源、カギとなるプロセスからなり、組み合わせって価値を生み出すもの。
成功するビジネスモデルとは、技術の可能性と経済価値の実現を結びつける経験則的なロジックのことである。

・ビジネスモデル・デザインの条件
条件①:効率性(取引費用理論、情報の経済学が該当)
→従来よりも取引上のコストを抑えられるビジネスモデルのこと。
条件②:補完性(RBVが該当)
→シナジー効果。
条件③:囲い込み(SCP理論が該当)
→顧客を同業競合他社の製品・サービスに流出しにくくすること。
条件④:新奇性(ソーシャルネットワークの諸理論などが該当)
→取引主体との関係性や構造に変革を起こすビジネスモデルのデザインのこと。

経営理論の組み立て方
・理論構築の流れ
①現実の観察:特異点をみつける

② 抽象化と分類:事象をカテゴリー化

③ 関係性の描写:分類したものの関係性

④ 理論の修正、改善

・構成要素
① ユニット:モノ→コトの構図
② 関係性の法則:ユニットとユニットの関係性(aならb)
③ バウンダリーコンディション:理論が通用する範囲
④ システムステイツ:理論の範囲を制限するもの
⑤命題と仮説

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