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世界標準の経営理論 5

資源依存論
①材料・部品・技術などのリソース
ex:鉄鋼産業と鉄鋼石産業
②金銭的リソース
ex:売り先が特定の顧客
③情報リソース
ex:特定プレイヤー
④正当性リソース
ex:スタートアップ企業と大手企業

企業は依存度の高い相手から「強い制約」を受ける。相手への依存度が高ければ、相手の相対的なパワーが強くなる。

・対抗する戦術
①抑圧の軽減:新たなベンダーの開拓、販路の開拓など
②抑圧の取り込み:社外取締役に迎え入れ、味方につける
③抑圧の吸収:企業自体を買収する

「小」が「大」を抑え込み、飛躍するための道標

組織エコロジー理論
①企業の本質は変化しない:限定された合理性と正当性硬化
②自然選択のメカニズム:多様な企業が生まれるから
③超長期視点

派生①:密度依存理論
「業界全体の企業密度が、その業界にける企業の誕生率・死亡率を規定する」「長期に業界の時間軸を見ることが大切」
派生②:年齢依存仮設
「企業は幼い方・若い方が死にやすい」「企業は年を取るほど、レジティマシーが高まるので社会のサポートを受けやすく、死亡率を下げられる」
派生③:捕食範囲の理論
「スペシャリストとゼネラリストで棲み分けが起きる」

・メガトレンド
3年の中期経営計画ではなく、20年、30年、場合によっては50年、100年先まで見据える世界の超長期トレンドを経営陣が共有し、その認識について一枚岩になることが重要。

エコロジーベースの進化理論
組織エコロジー理論が、産業・業界など企業の固有群の動的変化というマクロ視点を持ったに対し、進化理論は企業内部の変化というミクロに焦点を当てる。

・VSRSメカニズム
V:多様化(Variation)…多様な企業が生まれる。
S:選択(Selection)…企業が選択される。
R:維持(Retenition)…環境にフィットした企業が生き残る。
S:苦闘(Struggle)…環境変化に対応できず苦闘する。
→企業では、その内部の人材・情報に対してもVSRSメカニズムが働く。

企業内のVSRSが企業特性を規定し、環境への適応力を形成していく。

ダイバーシティはあくまで起点にすぎず、それを活かす「開かれた情報の選択プロセス」が不可欠。
※企業は成長につれ硬直化が進む本質がある。
→他業界、他分野、そして他国のダイナミズムを取り入れるかは、重要な視点。

レッドクイーン理論
ex:相手より早く走りたければ「進化」しなければならない。しかし、それは競争相手の進化をも促す。そして、相手の進化は、さらに自身を進化させる。=共進化

企業はライバルとの競争が厳しいほど、自身を進化させること(サーチ)を怠らないので、結果として生き延びやすくなる。
※SCPは静的な理論(自社も他社も前提としない)→レッドクイーン理論は動的な理論(自社も他社も進化しうる前提)

・新レッドクイーン理論
切磋琢磨が、ガラパゴス化を生む(相手との生存競争に勝つことが目的になるため)=認知の範囲が狭く、対応力が失われる。
→日本メーカーは特定の領域で切磋琢磨してきたからこそ強かったのであり、逆に環境が一変すると敗北の最大の要因になる。
※企業の目的は「競争」になってはならない。

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