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世界標準の経営理論 1

SCP理論
ある産業が完全競争から離れるほど(独占に近づくほど)企業の収益率は高まる。=寡占
→差別化戦略の重視。ライバルとの競争を避ける。

参入障壁が高い企業ほど、既存事業が価格支配力を持てるので、安定して超過利潤を得らえる。
ex:GAFA(プラットフォーマー)、アリババ、テンセントetc

・フレームワーク
①ファイブ・フォース:産業構造・収益性の現状分析だけでなく、将来の予測に使うと有用性が増す。
②戦略グループ:自社と同業他社を、製品セグメントなどをもとにグループ化する。
→心理面が影響を与えるようになる
③ジェネリック戦略:一度ユニークなポジションを築けば、ある程度安定した業績を得られる。
→業界によっては通用しない

・SCPフレームワークの限界の背景
①「安定」と「予見性」を前提としている。→不確実性の高い現代
②認知面に入り込まない。→認知バイアスが働く

リソースベストビュー(RBV)
企業リソース(経営資源):人材、技術、知識、ブランドetc
ex:日本の自動車メーカー
命題①:企業リソースに価値があり、稀少な時、その企業は競争優位を実現する。
命題②:さらにそのリソースが、模倣困難で、代替が難しい時、その企業は持続的な競争優位を実現する。
※実務では使えない:フレームワークが貧弱、メッセージ性が弱いetc

エージェンシー理論
取引が成立した後に組織で生じる問題を説明する。
「情報の非対称性」:行動を把握・監視できない
→モニタリング(監視する仕組み)で解消
「目的の不一致」:利害・関心が異なる
→インセンティブ(やる気を起こすルールを与える)で解消

モラルハザードを解消することにつながる。
→組織の問題を理解する上で、「人の合理性を前提にした組織メカニズムの考察」は、書かせない。

取引費用理論(TCE)
説明する対象は”ビジネスの取引”。取引で発生する「コスト」を、最小化する形態・ガバナンスを見いだすのが目的。
※取引コストとは、契約でとらえきれない不測の事態(ホールドアップ問題)が生じる際のコスト。

市場の対極にいるのが企業。
※企業とは市場取引でコストがかかる部分を内部化した範囲のこと

ゲーム理論
例えば「相手がある行動を取ったら、自分は行動するか」あるいは、「自分がある行動を取ったら、それに対して相手はどう行動するか」といった、相手の行動を合理的に予想しながら、互いの意思決定・行動の相互依存関係メカニズムと、その帰結を分析するもの。
→互いの意思決定を読みあった結果として何が起きるか考えるのがゲーム理論
※SCPはあくまで自社だけの視点で戦略を捉える。

人の心の奥底まで、合理性という一つの角度から鋭くメスを入れる力がある。

リアルオプション理論
コール・オプション:不確実性が高い時こそ、まずは部分出資を行ったりして、事後的に不確実性が下がってから残りの株を買う。
スイッチング・オプション:複数の不確実性の高い市場に拠点を持つことで、投資ポートフォリオ全体のリスクヘッジをしながら、アップサイドを取る。

重要点①:グローバル化・規制緩和・技術革新のスピード化などにより、日本の事業環境の不確実性が、さらに高まる可能性が高いから。
重要点②:起業の活性化がさらに求められるから。

・不確実性の4種類
レベル1:確実に未来が見える
レベル2:ほかの可能性もある未来
レベル3:可能性の範囲が見えている
レベル4:まったく読めない未来

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