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週刊web川柳  別冊・非情城市

川柳を作っています。 「世界からサランラップが剥がせない」 などなど。奇妙な世界を基本、週一回お届けします。句集『スロー・リバー』、『リバー・ワールド』の人間です。
川柳をほぼ毎日作っています。無料記事では読めなかった句、ここでしか読めない句を取り揃えております。…
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#文芸講座

超次元的実戦川柳講座X−8 「ショートソングをつくる・つくられるショートソング」 

超次元的実戦川柳講座X−8 「ショートソングをつくる・つくられるショートソング」 


 おーす川合っすー。超次元的実戦川柳講座です。

(以下のテクストはzoom川柳講座「世界がはじまる十七秒前の川柳入門」2024年4月27日ぶんを基に加筆しています。「せか川」についてはこちら→世界がはじまる十七秒前の川柳入門)

 ここのところ助詞がどうとかミニマルな話ばかり続いたので、いい加減飽きてきたんじゃないかと思います。いやそんなこと言っちゃいけないんですが。それで今回、大きな題として

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超次元的実戦川柳講座X−7 「助詞が愛を享ける・助詞が愛を享けるという認識」

超次元的実戦川柳講座X−7 「助詞が愛を享ける・助詞が愛を享けるという認識」

(以下の論は、2024年3月23日「世界がはじまる十七秒前の川柳入門」を基にしています。「せか川」についてはこちらをどうぞ→世界がはじまる十七秒前の川柳入門)

1.はじめに——「助詞」とは何か?
 こんにちは。実戦川柳講座です。
 今回も「助詞」についてみてゆきます。前回は「助詞がみちびくイメージ」ということでしたね。
 今日は、イメージをさらにメタ視点からみて、「助詞がいかに句を固定させようと

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超次元的実戦川柳講座 X-6 「花咲く助詞たちのキンピラゴボウ・キンピラゴボウたちの花咲く助詞」

超次元的実戦川柳講座 X-6 「花咲く助詞たちのキンピラゴボウ・キンピラゴボウたちの花咲く助詞」

 ハロー世界! 超次元的実戦川柳講座です。今日はいきなり「句」から入ってゆこうと思います。一応前置きをしておくと、「は」「に」と言った「助詞」の使い方から、川柳がどのようなイメージ、像を結ぶことができるのか、そのあたりに重点を置いて話を進めますので、ご注意もそちらに向けていただけるとありがたいです。
 あ、さらにねんのため。本記事は2024年1月20日に行われた「世界がはじまる十七秒前の川柳入門」

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超次元的実戦川柳講座  X–5「薔薇の名前・そのほかの名前」

超次元的実戦川柳講座  X–5「薔薇の名前・そのほかの名前」


はじめに 今年2023年もあとわずかになりました。本年もありがとうございました。と言うかこれお読みになっているかた、もう2024年のお正月を過ぎているかもしれませんねえ。なんか時間とは何か、とか考えますが、考えるまでもなく、記事配信が遅れたこと、まことに申し訳ありませんでした。なんならお年玉として持って行ってください。(と言いつつすいません一部有料です。定額マガジンでもどうぞ→別冊・非情城市)

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超次元的実戦川柳講座 X−1「川柳がはじまるまでの・川柳がはじまるときの」 

超次元的実戦川柳講座 X−1「川柳がはじまるまでの・川柳がはじまるときの」 

1.わたしをわたしにしたもの(言葉)

 元気ですかあーっ。もうこのネタやり尽くしましたが、猪木を語り継ぐために、しつこくやり続けてゆきたいと思っています。で、猪木と言えば馬場さんの弟子である三沢光晴が「猪木なんて大っ嫌い」って言っていたこともありまして、それは三沢にとって猪木というのが「ダメな父親」の具現化に他ならなかったからだと思うんですが。逆に馬場さんというのは父親としてプロレスラー史上最も

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超次元的実戦川柳講座 X-0「世界がはじまる・そして川柳をはじめるひとに」

超次元的実戦川柳講座 X-0「世界がはじまる・そして川柳をはじめるひとに」

はじめに みなさん元気ですかあーっ、川柳の川合大祐です。今日も「超次元的実戦川柳講座」をご愛読、ありがとうございます。と言いつつ申し訳ないことにここしばらく更新が停滞していました。罪悪感がギザギザハートを刺しますね。ほんとか。
 というのもですね、私、片方でzoom講座「世界がはじまる十七秒前の川柳入門」(通称「せか川」)というのをやっていまして、そちらの内容とこの「超次元的実戦川柳講座」(通称「

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超次元的実戦川柳講座 その9「ぼくの大好きなクラリネットを破壊したのは誰か?」

超次元的実戦川柳講座 その9「ぼくの大好きなクラリネットを破壊したのは誰か?」

  基地の螢よ ボクの甘さの静かな怒りを
  ボクの蛾は 亡父の鼻がボクの顔に飛びつき
  狂者端座してボクに一万貫の頭脳がある
  河は馬鹿だから ボクを流すと 流れ
  鈴を買い ボクは神様だと思う
  太陽は一つ 卵は二つある
 
    中村冨二『千句集』より
 
 どうも、川合大祐です。悲しいアニメ制作会社。悲惨ジブリ。ひさしぶり。いかん調子が戻っていませんね。殴ってくだ

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超次元的実戦川柳講座 その8「次元を超えたところのスターバックス伊那中央店(いま、あなたがここにいてほしい)」

超次元的実戦川柳講座 その8「次元を超えたところのスターバックス伊那中央店(いま、あなたがここにいてほしい)」

(最初に注。今回は書き下ろしになります) 
(続いて注。というわけでこんにちはー。忘れた頃にやって来る超次元的実戦講座です。今日で8回目になりましたね。最初に予告していた通り、というか何となく言っていただけなんだけど、とりあえずの1クールが終わりです。六月からまた新たな単元はじめますね。というわけで引き続きお付き合いのほど、よろしくお願いします。という宣伝も終わったところで、今回は、今までの補論を

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超次元的実戦川柳講座 その7「シュレーバー控訴院長の鑑賞」

超次元的実戦川柳講座 その7「シュレーバー控訴院長の鑑賞」

 
(いつものように前書き。以下の文章は2022年4月9日、伊那市文化芸術講座「現代川柳を学ぼう」で講義した内容を基にしています)

(一部有料です。あまりしつこく言ってもなんですが、定額マガジンに所収していますので、そちらのほうがいろいろ読めてお得です。得、という概念が最近よくわからなくなってきた。というのはスルーしてください)

 こんにちは。この「超次元的実戦川柳講座」(長いなタイトル。今更

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超次元的実戦川柳講座 その6「平安京エイリアンとたたかう5・7・5職人のメソッド」

超次元的実戦川柳講座 その6「平安京エイリアンとたたかう5・7・5職人のメソッド」

(毎度おなじみ巻頭註。以下の文章は2022年4月2日、伊那市芸術文化講座「現代川柳を学ぼう」での講義内容をもとに作成したものです。一部、というかかなり補足を行っております)

(そして例によって。本記事は一部有料です。単体でもご購入できますが、定額マガジン「別冊・非情城市」のほうがお得です。これからも川柳講座をアップしてゆきますので。宣伝はこのへんで)

 こんにちはー。川柳講座もあと少しで一区切

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超次元的実戦川柳講座 その5「遠くのあなたからとこちらからの衝撃」

超次元的実戦川柳講座 その5「遠くのあなたからとこちらからの衝撃」

(いつものように緒言。以下の文章は2022年3月19日に行われた伊那市芸術文化講座「現代川柳を学ぼう」の講座を基にしたものになります)

(一部有料記事ですが、単体より定額マガジンのご購入がおとくです。といういつもの宣伝をしたところで、講座、いきます)

 こんにちはー。今日は受講者ひとりさまと言うことで、まあリラックスして、雑談がてらいろんな句を見ていきましょうか。
 今日は句に用いられる「技法

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超次元的実戦川柳講座 その4「悲しみのとりこぼし」

超次元的実戦川柳講座 その4「悲しみのとりこぼし」

(いつものように前書き。以下の文章は2022年3月12日に伊那市文化講座で行われた川柳の講義録を基にしています。やや複雑な話をしたので、ご質問あればコメントくださるとありがたいです。そしてこの講義録、一部有料です。単体で買うよりマガジン購入がお得ですよ。というセールスを経て、今日もお付き合いください) 

 こんにちはー。随分とお久しぶりになりました。(*蔓延防止措置のため、川柳講座が延期になって

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超次元的実戦川柳講座 その3「世界のホカホカ」

超次元的実戦川柳講座 その3「世界のホカホカ」

(例によって註。以下の文章は2022年1月22日、伊那市芸術文化講座「現代川柳を学ぼう」の講義録をもとに再編集したものです。あくまで「実戦」にこだわる川柳講座であることには変わりありません)

(記事の一部が有料です。単体より、マガジンご購入の方がおとくです。これは単なる宣伝ではありません。では何か、と言うと、まあ読んでみてください)

 こんにちはー。今日は、みなさんからご要望のあった「川合大祐

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超次元的実戦川柳講座 その2「物語の雨」

超次元的実戦川柳講座 その2「物語の雨」

(前回同様、はじめに註。以下の文は2022年1月8日、伊那芸術文化協会における「現代川柳を学ぼう」の講義内容を基にしています。あくまで「実戦」の技法を伝える講座ですので、鑑賞とは異なります。筆記用具を持って実作の用意するのをお勧めします。もちろん、読むだけでもオールオッケー。その1はこちら→超次元的川柳講座その1「字の猫」)
 

(補足。本記事は途中から有料になります。単体で買うよりマガジン「別

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