詩）夏の縁取り

今年も夏が終わるね
テーマパークに行く途中
蝉の抜け殻を見つけた

コンビニ寄って行こうか
喉が乾いてしかたがないんだ
暑さと混雑を想像して
今日を後悔する顔色アウト
知っている

ほっといてください
夏がまだ揺れている
溶けると知っていて
板チョコ買ってとねだった
終わると知っていて
君の手を握った

引き返す帰り道
話すこと何もなくて
しりとりを始めた

ラ行の音を探しては
終わる気配が見えないね
どうやら条件 足さないと
決着できないみたいだ
気づいている

ほっといてください
夏がまだ揺れている
どこかの窓辺で風鈴鳴ってた気がした
君のセリフに続く言葉を迷っていた

あの蝉はまだ捨てられていないかな
カバンの中のチョコレート食べなかったな

ほっといてください
夏がまだ揺れている
溶けると知っていて
板チョコ買ってとねだった
終わると知っていて
君の手を握った