chukari

はたらかない詩人のはたらきたい日常。詩とエッセイを書きます。

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  • 作品まとめ

  • はたらきたい

    今のはたらきたい気持ちを書いた連作のまとめです。

  • じんせいのまいご

    人生に迷える葛藤を素直に書いたらこんな記事になったよ。

  • つれづれなるまま

    徒然なるまま書いた記事です。

  • 分解すきなもの

    私の好きなものについて書いた記事をまとめました。

最近の記事

詩)傷つきやすいをやめたい

あなたは優しすぎるから。 そんな言葉で 最も残酷に切り捨てられようとしている そんなこと脳裏に思って また口をつぐむ 共感を求めた私が悔しい 優しさ捨てたら無表情 ------------- 話を聞かせてほしいと言われ 喜び意見を述べたなら あなたは正しすぎるから。 そんな言葉で あっさり傷つき塞ぎ込んでしまうよ 正しさを教えたのは誰 喜んでくれないのか 道徳の教科書を刻んで ------------- あなたは優しすぎるから。 そんな言葉

    • 長い夏休みのおわり

      もうすぐ、就職。 前職を辞めたときは、次の働き方は、パラレルワーカーやフリーランスを思い描いていたけど、フルタイムの正社員にしました。 理由としては、お試し的なこともしてみたけど、まだまだ力不足なので、会社に属しながら経営と事業づくりの方法を学ばせてもらうため。 そこに飛び込むには、今までのコーポレートの経歴を活かしてフルコミットするのが近道だと思ったから。 そして、自分が実のところ組織や人に関わる仕事にやり残し感を感じていたということ。 貢献しながら勉強させてもらい、将

      • 詩)無言

        お前は言う また言う また それからお前は言う また言う また 言葉数少なに  目をそらし  お前は言う また言う 言う  何がお前をそうさせたか 何がお前に沈黙を許さないのか 無言の間を 嫌がるかのように お前は言う かつてのお前は この空気を愛していると言った あの頃お前はすでに大人だった ところが今のお前も大人に見える お前は笑う また笑う また 笑う いやむしろ微笑む それからお前は言う また言う また そうか怯えか なあ怯えなのか お前は言う またまた言う お前は聞

        • 今の夢。そして働いていない自分との折り合い

          だらだらぐでぐでひきこもりして4ヶ月 思ったより一人でも大丈夫だった。 思ったより働いていない自分に焦らなかった。 思ったより何も行動しなかった怠惰な私。 朝起きて ご飯食べて 日の光の元をお散歩して 好きな本を読み 動画を貪り 夜になったらあたたかい布団に篭もる 何なら昼でも篭もる 少しずつ自分が「人間」に戻っていくような感覚に包まれて、頭は痛いけど、それすら絶望しない。 思いを言葉にして溢れ出させる準備をいざしようと動いてみたら、まだ少し言葉が出るのに引っかか

        詩)傷つきやすいをやめたい

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        • 35本
        • はたらきたい
          11本
        • じんせいのまいご
          6本
        • つれづれなるまま
          2本
        • 分解すきなもの
          3本

        記事

          詩)雲の行方

          空の雲はもっと怖かろう どこへ流されゆくかも知らず 空の果ては見えないけれど ひとりだけどひとりじゃない 旅人は辿り着く必ず 破れた地図に 壊れたコンパス 行き先知らずの旅に出る 道標を求め 彷徨い歩いて この木の下へと辿り着いた 何をすべきなのか 今はよくわからない 何か恐ろしいことが 起ころうとしているのか 芝に寝そべって 空を見上げた 口笛吹く 空の雲はもっと怖かろう どこへ流されゆくかも知らず 空の果ては見えないけれど ひとりだけどひとりじゃない 旅人は辿り

          詩)雲の行方

          詩)お願いノーブロック

          私の好きなものを変だと言わないで 私の好きな仕事エゴだと言わないで いつからだったか この世界の歪みに 怯み慄いては 己の矛盾を知っていった 思春期なんてさ とうにすぎたはずだよ まだ寝言言ってるの ねえそろそろ目を覚ませ 劣等感と優越感の針が重なった アラームを止めたなら そこからネバーランドに船出だ そう 私の好きな人よ現実主義者なの 私の語る理想を小馬鹿にしないで 私の好きなものを変だと言わないで 私の目指す世界を偽善と言わないで いつからだったか 魂が叫ん

          詩)お願いノーブロック

          詩)朝の色

          ある朝、わたしは決めた。 今日は斜め15度うえを向いて歩こう。 地下鉄の吊広告 恋する季節のジュエリー特集だって。 年中、そんなこといって売っているだけだよ。 もし、感傷が宝石を生むとしたらそれはきっと秋のせい。    色づいた木々の葉 きれいだね。さくら きっと愛されているからだよ。 もし、わたしが壊れるとしたらそれはきっと嫉妬のせい。    眠さと怠さで頭は重い。 寒さと怖さでうつむいた日々。 肩は痛み だけど わたしは決めた。 朝の散歩。 というほどのものでもないけど

          詩)朝の色

          詩)帰りたいの詩

          早く明日に帰りたい。 朝、部屋を出るとき今日という日が早く終わってほしいと願う。 それを繰り返して年を取る。 いつになったら本番がくるのか。 明日から本気出す。 なんて使い古された言い訳ねじ込み 鍵をかけた。 道路の歩き方が下手だから パンプスのかかと 右側だけすり減らしている。 地下鉄の中で貧血起こして 目の前が真っ白になる想像が去来しても 体は簡単に倒れてはくれない。 せめて空っぽにして、寝たふりをしよう。 ああ、地下鉄が真面目だから、 今日もまた着いてしまうね。

          詩)帰りたいの詩

          詩)ハナモクレン

          駅前に並ぶ木蓮 花 つけ出す季節 今年も 思い出すあの 春 地面しか 見えなかったあの 冬 午後八時三分 待ち続けても来ないバス 月 見上げた痛み 忘れてしまった 体 重ねたセーター 寒さの記憶 呼び起こされる 白 そして 青空 映える木蓮の花 未完成の希望 茶色い斑 汚れながらも 木にとまる 花びら しがみつく夢 人ごみ 避けた視線 注いでいる 花 思い出す 青 そして 出会い  決意秘めた胸 さらしてみる 風 たたきつけられる 花 地面 はりついたモクレン

          詩)ハナモクレン

          詩)午前三時リビングにて

          パーソナルコンピューターは吹雪いている  「どうしてあなたはここに来たの」  ころころと文脈散在の言葉をおこす。  資料コピーの山に黒い墨をみつめた  乱雑な線引きが闊歩する。  冷蔵庫のうめき声が聞こえるほど  嫉妬深くなっているようだ  「苦しいよ。レポート用紙が友なんて」  デコポン剥きながら叫んでいた  声を出さずに・・・  言葉が言葉を失っていった  のはいつのこと  十六のあの子はいまもくすぶる  がたが来る  もどらないあの子に聞いてよ  「どうしてあなたは

          詩)午前三時リビングにて

          詩)夢

          カーテンの隙間から陽がきざしている 日常に刷り込まれた洗濯洗剤のにおい コップいっぱいのお水 こぼさないよに一生懸命だった 隣の坊ちゃんの夢 今朝、アメリカに旅立ったらしい 傷つけないように優しく 洗ってあげて ママはもうすぐ弁護士になるの きめ細かな泡で 包んであげて 淡くおぼろげな記憶 呼び起こさないで わからないままがいいの なかったことにしてとは言わないわ 笑ってくれてもいいから 十九の夏は流れた影 踏みとどめようと水を撒く 宙にかすかな軌跡 描いて落ちて 染みと

          軽やかに生きたい

          軽やかに生きたい。 しなやかに柔らかいひとでありたい。 何にも脅かされず 余裕のある自立した大人になりたい。

          軽やかに生きたい

          詩)罵詈葬送

          お前のことが気に入らない 拒絶と威力と理不尽と 大人になって その言葉を渡されるとは 思っていませんでした。 甘いから弱いから優しいから 想定外とは外傷か 頭は血の気を失ったのです。 えぐりたい その傷跡を なぐりたい その部屋の真ん中で 私の内臓が破裂するのを 面白いこととして 彼らは笑うでしょう。 影響される私の頬肉を 鮮やかに目を覚ますことができるように 速やかに 刺してあげる。 そこに安置して 大空に羽ばたかせてあげる。

          詩)罵詈葬送

          詩)白昼の回転木馬

          どこへもゆけない気がした 白昼の交差点 交差点の真ん中には  とまることなき回転木馬 軋む雑踏の股の下 響む乾いた電子音 信号機はオーバーヒート 鳴り響くクラクションに急かされて木馬は どこへと走るの 蠢く群像の間から 響く乾いた笑い声 ああ、みんな僕を笑っているんだろうに 被害妄想何べん何度くりかえす そして木馬はピンとはりつめる 木馬は交差点から 逃げようと思い立ち 鎖を切ろうとしてみたが 鎖なんてものはみつからず 響む乾いた電子音 ああ、僕は逃げることすらできな

          詩)白昼の回転木馬

          詩)八月のサイレン

          高くしたハンドル 大きくした前かご 荷台は君のために 空けておくから 坂道はりきって 額に汗にじませて 田んぼ道突っ走って コケて笑われんだ 青い青いあの八月の 空に響き渡る白いサイレン グランド横ゆくセーラー服の 襟の白さがしみる あれから季節は過ぎ 今はなつかしい響き 誰もいないグランドで 駆け出してみる   白球追いかけて がむしゃらに叫んだ しょうもない話に いちいち喜んだ 暑い暑いあの八月の グランドにはもう君はいない 泣いていた僕らの背たたいた 君の手思い

          詩)八月のサイレン

          詩)徹底

          こわいこわい 近付くと目逸らしたくなるわー けれどもその引力、輝光に怯みひるみ、 僕はまた曲線カーブを夢見ながら 特攻隊すさまじく 眼下身を投ずのか 否か マウンド上エースの 意味無くサイン首振り 振りかざした渾身の ストレート勇ましく 零れおちるほど揺れて 落ちるのか 否か てっていってってい、いいわー 次の瞬間彼女の ハート射ぬいていくかのように 見えたお主の十八番 運びこなれたジンジャーエールで 流されるのか 否か 期するなら捨てよ 流し台の純粋性 らうめんの残り

          詩)徹底