宇宙に浮かぶ
◯宇宙に浮かぶガラスの器
「なぜ、あなたはウタがきけないの?」
『オトなら大丈夫よ。』
「なぜ、ウタは?なにがちがうの?」
『やめてよ。言葉はきらいよ』
「言葉?なぜ?」
『コトバは大きな壁よ。大きくて怖いの。』
「壁?」
『うるさい。私は、もうこれ以上コトバを聞きたくないの。』
「そう。ウタ?言葉?コトバ?詩は?」
『私は鳥の声が好きよ』
◯宇宙がここにある
無限に広がる。
私の大切なこのガラスの器。
キラキラ光るの。
ある日、重くて全てが砕け散った。
何もかも粉々よ。
どうして、今まで私はこのガラスを輝かせてきたのよ。
◯新しい宇宙
私は今までで、一番のガラスの器を作ったわ。
もう、打ちのめされたりしないわ。
「同じなのよ。大きさなんて関係ないわ」
全て粉々になった。
空虚な宇宙。
ねえ、ここはどこ?
あなた、どうしてここにいるの?
「あなたが作ったからよ。」
そんなはずない。
もう、こんなにも粉々になったのに。
何度もガラスの器を作ったわ。
なのに。
何もないのに。
「いいえ、私はずっとここにいたわ。私はどこにでもいける。どこにでもなれるのよ。」
どこにでもなれる?
「コトバは自由よ。消えないわ。みて、このキラキラ光る光の粒を。」
あれは、ガラスだったのよ。
「そう、ガラスだったわ。そして、キラキラ光る粒だった。私もガラスだったわ。ほら、光る綺麗な鳥。」
私も空を飛びたいわ。
「ええ、飛びましょう。」
境界線はないの。
どこにでもいけるわ。
#中学生の時書いたポエム ?に手を加えてみました。というか、中学生の私にひとつの答えを出したような。
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