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【映画レビュー】『溺れるナイフ』十代の輪郭のない鋭さ
あの頃、君が世界の全てで、私たちは永遠だと信じていた—。
『溺れるナイフ』を見て
15歳の夏。東京から遠く離れた浮雲町に越してきた、人気モデルの望月夏芽。退屈でウンザリするようなこの町で、夏芽は体を貫くような“閃光”と出会ってしまう。それは、コウと呼ばれる少年・長谷川航一朗だった。傲慢なほどに激しく自由なコウに、反発しながらも、どうしようもなく惹かれてゆく夏芽。コウもまた、夏芽の美しさに対等な力を感じ、やがてふたりは付き合いはじめる。「一緒にいれば無敵!」という予感に満たされるふたり。しかし浮雲の夏祭りの夜、全てを変える事件が起きるのだった―。失われた全能感、途切れてしまった絆。傷ついたふたりは、再び輝きを取り戻すことができるのか。未来への一歩を踏み出すために、いま、ふたりがくだす決断とは―。
十代の輪郭のない鋭さ。感情を隠すことなくぶつけ合うことで推進する人生に吸い込まれる。
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