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【本要約】これで貴方もオックスフォード!!資格試験も英語学習も効率化!学び方の学び方【バーバラ・オークレー/オラフ・シーヴェ】

【要約】学び方の学び方【バーバラ・オークレー/オラフ・シーヴェ】

今回は、世界最大のオンラインコースで何百万人もの生徒に勉強法を教えている工学博士のバーバラさんと、オックスフォード大学卒業のスーパーエリートで教育コンサルタントのオラフさんが共著した「学び方の学び方」を解説します。一般的に、勉強ができる人は生まれつき頭が良いか、長時間勉強を続ける根性があると思われがちです。資格試験や英語学習も、もともと頭が良い人や根性のある人でないと成功しないというイメージがあります。

しかし、それは誤りです。著者のオラフさんは、子供の頃に勉強しても良い成績が取れず、自分の頭が悪いと考えて半ば諦めていました。しかし、あることをきっかけに学び方を変え、高校では成績1位になり、その後世界大学ランキング1位のオックスフォード大学に進学し、そこでも優秀な成績を収めました。ちなみに、東大は大学ランキング35位です。

驚くべきことに、オラフさんはどのようにして勉強ができるようになったのでしょうか。答えは学び方を変えたことです。学習に必要なのは、生まれ持った頭の良さや長時間勉強する根性ではありません。学び方を変えることで、誰でも効率的に学ぶことができます。今日の授業を受けることで、視覚、語学、プログラミングなど、あらゆる学習に通用する学び方を知ることができるでしょう。

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ポモドーロテクニック

まず、ポモドーロテクニックを使います。これは、作業や学習への集中力を高めて維持するのに非常に効果的なテクニックです。やり方はシンプルで、タイマーを25分に設定し、その25分間は徹底して勉強や仕事に集中します。25分が終われば5分休憩を取り、これを繰り返します。ちなみに、「ポモドーロ」はイタリア語でトマトを意味し、トマト型のキッチンタイマーで時間を計ったことから名付けられました。

簡単な方法ですが、効果があることが実証されています。東京大学の池谷教授による記憶力の研究では、60分間休まず勉強したグループよりも、ポモドーロテクニックを使って休憩しながら45分間勉強したグループの方が約20%成績が良かったという結果が出ています。

休憩を取ることで成績が2割も向上した理由は、終わる時期がわからない状況で作業を続けるよりも、短い時間に集中して全力を出す方がはるかに効率的だからです。例えば、10キロ連続で走るのはかなり辛いですが、1キロを10回、間に休憩を入れながら走ると、遥かに楽に走れます。

そして、5分の休憩というご褒美タイムがあるおかげで、その休憩を目指して頑張ることができます。5分の休憩で頭をリフレッシュし、次の25分に取り組む準備が整います。この方法は、実際に試してみることをお勧めします。

そもそも、勉強できない人の多くは、勉強を始めるまでに時間がかかることが問題です。しかし、25分だけとりあえずやってみると考えることで、勉強のハードルを下げ、行動を起こしやすくなります。


勉強の邪魔になりそうなものは最初に取り除く

次に、勉強の邪魔になりそうなものは最初に取り除くことが重要です。ポモドーロテクニックを活用する際には、特にスマートフォンを別の部屋やカバンの中にしまっておくことがお勧めです。通知を切って机の上に置いているだけでも、視界に入るだけで気になって集中力を奪われてしまいます。そのため、タイマーにはスマホではなく、100円ショップやPCアプリのものを使うのが良いでしょう。

実際、ミシガン大学の研究によれば、一つの課題を達成しないうちに別の課題にスイッチすると、集中力が30%から40%低下することが分かっています。これはスイッチングコストと呼ばれています。つまり、勉強中にスマホを1回触るたびに、集中力が4割ほど低下しているということです。

ポモドーロの25分間は、一つの課題に集中するために、邪魔になりそうなものを机の上に置かないことが重要です。また、気が散らない環境を整えることも大切です。理想的なのは図書館などの静かな場所ですが、もし騒がしい場所で学習しなければならない時は、耳栓やノイズキャンセリングイヤホンを使うと良いでしょう。これは、周りの人に邪魔をしないでというサインを送る意味もあります。環境も集中力に大きく影響するため、環境づくりにも注意しましょう。

休憩が記憶力向上に役立つ

次に、休憩が記憶力向上に役立つことを理解しましょう。ポモドーロテクニックでは25分ごとに5分間の休憩を取ることが推奨されていますが、効率的に勉強するためには休憩が欠かせません。集中して覚えた内容は一旦短期記憶として保存され、休憩中に整理されて長期記憶に保存されます。つまり、休憩せずに勉強を続けても記憶は残りにくく、学習効率は落ちる一方です。

休憩中にはスマホをできるだけ触らない方が良いです。休憩中にスマホをいじると、脳が回復しないということが研究で分かっています。つまり、休憩になっていないということです。スマホは学習の天敵とも言えます。

休憩中はぼーっとしたり、犬や猫と戯れたり、ストレッチや軽いジョギングをすると良いでしょう。神経学者カール・コットマンの研究では、運動することで脳の中にBDNFというホルモンが作られ、集中力や記憶力、情報処理能力が高まることが分かっています。もちろん、疲れ果てるような激しい運動は逆効果ですが、記憶力を高めたいのであれば、日頃から運動する習慣をつけることが重要です。

休憩に罪悪感を感じることがあるかもしれませんが、実際には休憩が学習効率を向上させる重要な要素です。休憩中にストレッチを取り入れることで、さらに効果的な休憩ができるでしょう。


行き詰まったときに集中を一度止めてみる

次に、行き詰まったときに集中を一度止めてみることが有効です。これは先ほどの休憩に関する話とも関係しています。脳には集中モードと拡散モードという二つのモードが存在します。何かを覚えたり、理解しようとしているときは集中モードが働き、リラックスしているときは拡散モードが働きます。

集中モードでは、一つのことだけに焦点を当てて考えますが、拡散モードでは、考えがあちこちに広がります。散歩中やベッドで目を閉じているときなど、さまざまな考えが頭に浮かんでくることがあります。拡散モードの間、脳内で情報が整理され、記憶に残ることがあります。そして、この状態で良いアイデアが浮かんでくることがあります。

例えば、試験中にどれだけ集中しても解けなかった問題が、試験が終わって集中が切れた後に、突然答えがわかるという経験があるかもしれません。つまり、集中モードで行き詰まった問題も、拡散モードに切り替えることで解決できることがあります。

集中モードは、既に経験した作業や単純な計算には得意ですが、未経験の作業や難問を解くのは拡散モードの方が得意です。ただし、常に集中しているだけが良いわけではありません。難問に行き詰まったり、仕事でアイデアが浮かばなくなった場合は、一度集中をやめて休憩したり、別のことに取り組むと良いでしょう。

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イメージと一緒に覚えること

次に、イメージと一緒に覚えることが効果的です。英語や他の語学、プログラミングなどの資格試験でも、覚えなければならないことがたくさんあります。いろいろなことを頑張って覚えても、すぐに忘れてしまうことがあります。

実は、人は顔を覚えるのと名前を覚えるのでは、顔を覚える方が簡単です。顔を思い出せても名前が出てこないという経験がよくありますね。これは、大脳のほぼ半分が視覚の処理に関与しているためです。逆に、聴覚には大脳の10%も使っていません。つまり、人は聞いたものを覚えるのは苦手だが、見たものを覚えるのは得意です。

例えば、小学校の時の通学路は、何年も経っていてもはっきりと思い出せます。これは、イメージとして脳に記憶されたものが長期記憶になりやすいからです。だから、覚えたい単語や語句があるときは、その言葉のイメージを頭の中で作ると良いでしょう。英単語などを単語帳で覚えるときは、イラストが書いてあるものを選ぶと効果的です。

また、自分でイメージが湧かないときは、Googleの画像検索を使うのもおすすめです。覚えたい言葉で画像検索すると、そのイメージ画像がたくさん出てきます。イメージと一緒に覚えることで、記憶に定着しやすくなります。


3つのゴールを設定すること

次に、3つのゴールを設定することが大切です。勉強でも仕事でも共通する内容ですが、モチベーションを維持し続けるためにはゴールの設定が重要です。

1つ目のゴールは、最終ゴールです。例えば、英語をマスターしてニューヨークで働きたいといった具合です。ポイントは、現実味があり、ゴールを考えるとワクワクするような目標にすることです。また、ゴールをイメージできる写真や絵を部屋やデスク周りに貼っておくと良いでしょう。例えば、ニューヨークの街並みの写真などが効果的です。

2つ目のゴールは、中間ゴールです。これは、長期的なゴールを実現するためのチェックポイントを設定するイメージです。例えば、英語をマスターして海外で働きたいというのが最終ゴールなら、まずは英検の準2級、2級、1級とステップを踏んでいく感じで中間ゴールを設定すると良いでしょう。これによって、途中で心が折れることが減り、モチベーションが続くでしょう。

3つ目のゴールは、毎日のゴールです。これは、中間ゴールを達成するための毎日やるべき目標です。例えば、毎日2時間ポモドーロテクニックを使って英検の勉強をするとか、プログラミングのオンラインレッスンを毎日続けて受けることなどが挙げられます。毎日のゴールを達成し続ければ、中間ゴールが達成でき、それを続けていれば最終ゴールが達成できるというイメージです。

読書において速度よりも理解が大切である

次に、読書において速度よりも理解が大切であることを説明します。世の中のどんな勉強でも仕事でも、学習しようと思うと避けられないのが読書です。しかし、本を読むのが遅いと効率が悪いと感じるかもしれません。速読術を覚えた方が良いのかと思うかもしれませんが、速読は必ずしも必要ではありません。

速読術というのは、基本的には視線の動かし方を訓練して、素早く多くの文字を読むテクニックです。しかし、その後文字の意味を処理するのは脳です。つまり、言葉の意味がわからなければ、結局理解はできないままです。早く読めるだけで、理解のスピードが上がるわけではありません。

効率的に読書したいのであれば、理解力を上げることが重要です。読書の理解力を上げる良いテクニックがあります。それは、本を読む前に予習することです。まず、目次を読んでから、本のまとめや結論、図やイラストだけを最後まで見てしまいます。その後、本文を読み始めると、かなり理解しやすくなっていることに気づくでしょう。

例えば、ジグソーパズルをやるときは、最初に完成した状態の絵を見てからパズルを作り始めるでしょう。どんな絵になるかもわからずにいきなりパズルを作り始めることは、効率が悪いです。本も同じことです。大体の内容がわかってから読み始めると、簡単に読めるでしょう。

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最後に、自分自身を監視する方法

最後に、自分自身を監視する方法について説明します。これまで紹介したポモドーロテクニック、休憩、記憶術、ゴール設定、読書法などのテクニックをうまく活用すれば、学習の効率は驚くほど向上するはずです。しかし、これらのテクニックをうまく使いこなすためには、自分で自分をしっかり管理する必要があります。

自分で自分を管理するためには、客観的に自分を見る必要があります。これを難しい言葉で表現すると、「メタ認知」ということになります。簡単に言うと、自分自身を一段上から観察してコントロールすることです。例えば、非常に怒っている状況を想像してみてください。メタ認知を使って、自分がなぜ怒っているのか、怒りの原因は何なのかを考え、実際にはそんなに怒るべきことではないと気づくことで、自分をコントロールし冷静になることができます。

そして、学習中も同じように自分を観察することで、自分をコントロールできます。ゴールに向かって計画通り進んでいるか、学習の邪魔になるものは取り除けているか、休憩中にスマホを触っていないかなど、自分に問いかけながら、必要であれば計画を修正して進んでいくイメージです。

この自分への問いかけを繰り返していると、メタ認知能力が向上し、目標達成力も高まることがわかっています。今日から、自分で自分を観察し、コントロールする練習を始めてみましょう。

まとめ

効率的な学習のために以下の方法を試してみましょう:

  1. ポモドーロテクニックを使用し、自分に合った集中・休憩時間を設定する。

  2. 勉強の邪魔になるものを最初に取り除く。

  3. 定期的に休憩することで記憶力を向上させる。

  4. 行き詰まったら一度集中を解除してみる。

  5. イメージと一緒に情報を覚えることで記憶力を強化する。

  6. 最終ゴール、中間ゴール、毎日のゴールの3つのゴールを設定する。

  7. 読書では速度より理解力を重視する。

  8. 自分を客観的に監視し、自己コントロールする。

ポモドーロテクニックは非常に有用で、時間設定は自分のスタイルに合わせて調整できます。全てのテクニックを一度に使う必要はなく、まずはいくつか試して効果を実感し、仕事や資格試験にも応用してみてください。

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