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人生

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#思い出

はじめて買ったCD

はじめて買ったCD

#はじめてのCD  でよみがえった記憶は当時の家族の軋轢を反映して暗いものだった。

CDを初めて買ったのは小6頃だった。

ドラゴンクエストのアニメの主題歌だった。

家族四人で車の中で開けたのを覚えている。

姉と僕の欲しいもののせめぎあいがあって、ドラゴンクエストという選択は母が僕に折れたのだった。

男児をえこひいきする母だった。母は平等に育てたと言っているが、

姉は恨んで、今は家族を着拒

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遠い思い出

遠い思い出

猪苗代湖へむかう農道を自転車で走った夏休み。

トンビが空を舞い、青空に包まれていた。

遠かったサイロがいつのまにか近づいて、

道が曲がる。

あそこは田舎ではなくなってしまった。

郡山の木材屋に貸した土地だけが残っている。

最近、NTTだかdocomoだかが電波塔を建てるために、さらに土地を借りていたらしく、

修繕のためにこちらに電話がかかってきた。

数十キロ離れた田舎も変わっていく

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ゲームにダイブした幼い頃

ゲームにダイブした幼い頃

下の記事に出てくる、ICOはプレイしたが、ワンダと巨像はなぜか敬遠してしまっていた。その世界に下の記事で触れられた。

しかし、ぼくの感受性を揺さぶったモノ達は、スーパーファミコン時代である。2Dである(笑)

その頃実現できず、夢がかなってしまった(3DCGが思うがままになったり)時代の若者の記憶が、上の記事を書いている。

でも、ぼくの思春期にも名作が存在した。

樹帝戦記、レナス、懐かしい2

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急患

急患

救急救命室に腕に覚えありの医師が40人詰めかけていた。

患者は溺水の少年。

救急車の到着前の光景である。ポリクリ生のぼくも召集された。

やがて救急車がつくと、救命隊が押し殺した声で「死後硬直がはじまってます」と言った。

担当医は救急救命医のひとり。

ベッドに載せられた亡骸にかぶさるようにベッドに手をついて黙っていた。

医師たちは「死後硬直始まってるってよ」と言いながら散会した。

この

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