見出し画像

【法人営業必見】受託事業者が企画段階でマネジメントすべきリスクってなに?Vol.1(基礎編)

こんにちは、受託事業を本業にしているTOKIOです。
5年間受託事業で、営業、プロデュース業務を行っている僕ですが、最近こんな問題が解消されました。

・お客さんと話している時に、なにか会話が噛み合っていないな。。。
・納品した案件の評価がお客さんごとでまばらなのはなんで。。。
・ちゃんと要求に応えたコストプランを出しているのに受注出来ない。。。

皆さんもこんな課題抱えていませんか?
僕はある1つのプロセスを踏むことで、これらが大幅に改善することが出来ました。
受注率はなんと80%!(自社指標)
今回はこんな課題を解決に導くことに寄与する、1つのプロセスについてご紹介します。

■答えはリスクを構造的に整理すること

皆さんはリスクを構造的に分解して考えたことがありますか?
受託事業に携わっていて最近気づいたことは、みんなリスクを1次元的に見すぎってことです。

図を用いて解説していきましょう。
考え方としては、「リスクの整理」を「責務の整理」と置き換ることから始めます。

画像7

これは顧客要望(ゴールX)をクリアするために考えられる「いくつかの責務」に対して「あなたたちが支援すべきボリューム」を構造的に支援している内容を整理しています。

よくあるみなさんが陥りがちな支援内容の整理は以下になります。

画像7

顧客が求めるゴールX(お題)に対してみなさんは責務A(いわゆるあなただけの身勝手な目線)でしか見れていないのです。
お客さんから指示されたことに対して松竹梅のお見積りを準備するイメージです。(これ絶対やっちゃダメ!)
これはハッキリ言って、リスクマネジメントが出来ていません。

この「責務=リスク」と考えること、リスクを縦の構造で捉えることが今回僕から伝えたいことになります。

■リスクを構造的に分解することでのメリット

・顧客が受託会社に求めることを精緻に理解出来る
・顧客と受託会社それぞれに必要な責任の所在が明らかになる
・端的かつロジカルにコストについて説明が出来る
・要求を正しく理解することで、顧客満足度を高められる
・営業マンとしての信頼に繋がり、継続受注を実現出来る
・無駄なボリュームが多い提案資料作成をなくせる

■そもそものリスクについての考え方

そもそもリスクとはなにかについて考えたことはありますでしょうか。

リスクとは、責務を果たす行為に対して障害となり得る事象と、僕は捉えています。

一般的に使われる契約形態をもとに考えていきましょう。

・請負契約:「業務受注者が、委託された業務を完成させることを約束し、業務発注者は完成された仕事の結果に対して報酬を支払う契約」のこと
・委任契約:「受注した業務の『行為の遂行』を目指した契約」のこと

参照:「カオナビ」請負契約とは? 委任契約と何が違う?要注意ポイント(報酬・印紙・契約書)

請負契約には一般的にバッファと呼ばれるコストが必要になります。
このバッファってなんなのと思う方もいるかも知れませんが、
これは「委託業務を完成させるという責務を負ったのリスクに対するコスト」と考えるべきです。

図でも簡単に理解を抑えましょう。

画像3

では、要求・リスク・コストという観点で図式化してみましょう。

画像7

要求とリスクはトレードオフであり、リスクにコストが付帯的に存在するということが分かりますよね。
契約に置き換えると、請負契約を要求するということは、完成義務というリスクが発生し、それにはバッファというコストが発生するわけです。

つまり、リスクを負うことに対して、コストが上がるのは必然という訳ですね!

■参考例をもとに、メリットについての理解を深める

実際にリスクを構造的に分解した際の例をもとに本件の造詣を深めましょう。

例えば以下のような状況があるとします。
・目的:新しい金融商材を売る顧客を獲得したい
・要求:目的を達成するためのサイト制作をして欲しい
一旦、要求に対する目線は以下の2パターンとしましょう。
・責務1:サイト制作技術を用いたプロジェクトの推進するという責務
・責務2:金融商材を理解したサイトの魅せ方を構築するという責務

これを図式化した場合、コスト試算の方法が6パターン考えられます。

画像7

これを見ると、作業概要は概ね変わらないが、
要求に対して、金融商材を理解してサイトを制作するリスクを負うのが責務2に追加されているのが分かります。

そしてこれはその人材をアサインする必要があり、その分コストが増加しますということが説明出来ますね。

皆さん、横軸のみの松竹梅で、いつも3プランしか出していませんか?
これを3パターンで出してしまった時のデメリットは以下の感じですよー。

・顧客と目線が合ってないから、独断と偏見で高い安いの話になる
・なぜ高いか、安いかの説明ができないから稟議が通らない
・目線が擦り合ってなかったため、本来担保すべき部分が宙に浮き、顧客の協力が得られない場合はプロジェクトが破綻する
・結果として、満足度が激下がり、継続発注は遥か彼方

さあ、まずはこの構造的に整理した表でお客さんと会話をしましょう。
お客さんが求めているニーズが把握出来るはず。
そこから詳細な見積もりを準備していきましょう。

ここから交渉を行うことで、見積もりに対する何の根拠もない高い安いという謎の発言を封じることが出来ます。
なにをもって高いと言うとんねんという部分を解決出来るわけです。

従って、今回ここまでの責務を弊社にお求めであれば、こういったコストになりますと説明出来るわけですね、分かりやすい!

今回のnoteで企画段階でのリスクマネジメントとそれを行うメリットについて理解出来ましたでしょうか。

最後にここだけ見ておけ!!

画像7


早速行動に移して、受注かつお客様からの評価が高まることを期待しております。

次回はこれを利用した顧客に差しに行く提案の仕方、応用編について言及していこうかと考えています!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?