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【絶叫】

WOWOWドラマ
原作が気になってたのですが
小西さんも酒井さんもヤスケンもギリジンも
大好きな役者さんで
これは!と思いアマプラで視聴しました

まだいろんな思いがぐるぐるしてます
世の中にある色々な理不尽
毒親育ちや
社会の理不尽に耐えてきた
耐えている人の胸にくるものがあると思います



〜〜〜〜〜ネタバレ注意〜〜〜〜〜



人間は産まれた瞬間に絶叫する
これから死ぬまで生きなきゃならない
終身刑に絶望してるのかもしれない

主人公の「わたし」は
子供の頃から弟と比べられて
母親には出来の良い弟しか見えていなくて
平凡な女の子であった「わたし」には
向き合ってくれなかった
そして
おそらくだけど
弟は母の過度な期待がプレッシャーで
トラックに飛び込み自殺してしまう
母親の絶叫は獣のようだった

「あんたが死ねばよかったのに」

「わたし」は
存在を否定され続けて生きていくことになる
だけど必死に生きようとする
働いて母に仕送りをし続ける
職場で酷いハラスメントを受け理不尽に退職
借金して仕送りを続けていても
認知症になった母は弟のことをつぶやく

誰も「わたし」を人間あつかいしなかった
だから人間性を捨てた
利用される側から利用する側になった
平凡を捨ててなりふりかまわず
「わたし」は必死だった

そうして「わたし」は


愛されたかった母親も
母親からの愛を持っていた知人も
歪ながらも愛してると言ってくれた男も

自分も


全てを捨てる
叫びながら産まれて
叫びながら「わたし」を殺した
自分の存在を
人間としてみてもらえなかった自分を
自分の手で消して


母親からの愛を持っていたあの子になった




ラブボのベッドで
「誰も私を人間あつかいしてくれない」と
涙が止まらなかった日
いつだったかは覚えていない
これは私自身の記憶

物語に共感してしまって
私も
毒親育ち
いつもお金に困っていたし
就活して出来る仕事を探して
夜職もやった
私には何もない
頼れる人も誰もいない
病弱な身体ひとつで
自分ひとりで生きてかなきゃならない

どうして?どうして?どうして?
理不尽ばかりだ
あまり考えないようにした
自分は不幸だと気づいたら生きていられない

きっと「わたし」のように
必死で生きてる人がたくさんいるだろう
自分を捨てたいと思うほどに
尊厳を踏みにじられ
「わたし」たちは
ただ普通に人間らしく接してほしくて
ただ普通に人間らしく暮らしていたかった

だけ

だだそれだけなのに



思いがあふれてしまいました

尾野真千子さんは目の形が唯一無二ですねぇ
個性的な美しさ
横顔が素敵で素敵でした(語彙力)
弱さの中にも強さが存在している
生きぬくための逞しさ
悪い美女にも就活に疲れた女性にもなれて
でもずっと心の中にある虚しさが感じられて
オーラを作れる役者さん
あの印象的な目は忘れられません
出演作品をもっと色々みてみたくなりました

酒井若菜さんは
ちょっと足りない健気な女子が似合うのよー
『恋の門』は私の好きな映画ベストに入ってます
若菜版『キレイ』観てみたかったなぁ
これ!私の御守!って無邪気に見せてて
色々あかーん!てハラハラしました
酒井さんがどんな役を演じていても
不思議とその人の幸せを願ってる自分がいる
憑依型ってやつなのかな
酒井さん本来の繊細な感性も私は好きです
(マニア)

小西真奈美さん
地元が近いので勝手に応援してます
今回は真摯な刑事さんの役
曇りのない瞳が真実を見つめる
尾野さんの鋭い眼差しとは対称的に感じた
その瞳からは感情が読み取れなくて
何を思っていたのだろう?
純粋で真っ直ぐな視線は着実に真相へと向かう
彼女だけが本当の「わたし」を知ろうとしている
真っ直ぐに「わたし」に向き合おうとする
彼女の真摯な姿勢が結果的に
「わたし」を救うことになったのかもしれない

そしてそして
ヤスケンですよ!
悪い怖い男の中に寂しい人がかくされていて
悪いのに魅力的な男、、そんな、、ずるいぞ!
話し方に変な間があって怖かった、、
あんな怖い関西弁は聞いたことがないよ(優勝)

彼は「わたし」を本気で愛していたように感じた
だけど彼もまた
人間らしい愛情を知らない人だった
それが「わたし」を傷つけた?
「わたし」がほしいのは普通の愛
「安心」と普通の生活

ああ最期の瞳…受け入れていたよね?
悲しくてしかたなかった
彼もまた理不尽の被害者で
だけど最期はそれを受け入れていた

チャーミングな役柄のヤスケンしか
みてこなかったからもう!!
あのまとっているオーラが!!
最期の瞳が
すんごいよ?!目が!!
ブラボーでした完敗(語彙力)


私は「わたし」のことも彼のことも
抱きしめたいと思った
人間性を捨ててまで必死で生きてきたのは
人間らしく扱われてこなかったから

神様 あなたは無能です



あ!片桐仁!じんさん!
ラーメンズが完結してからも
たまに舞台で観たりしてましたが
やはりコミカルな役が多くて
シリアスな片桐仁?うん?と思ってました
が!
役者の片桐仁が爆誕してた
知らんかったいつの間に?
あの何を言ってもどう動いてもコミカルな人が?
成長?変身?これはスゴいことだ
役者の片桐仁に出会えて嬉しい
これからどんな人物になってくれるんだろう?

内容が自分の人生にかぶさってきて
苦しくもなってしまう重厚なものでしたが
役者さんについて嬉しい発見もあり
これから色々みてみたいと思ったり
個人的には希望をもらえた作品でした

純粋じゃなくても
嘘であっても
「わたし」が幸せを感じる時が
一瞬でもあったなら

最後の最後に彼女は
「安心」を手にすることができたように思う
運命(理不尽)にあらがって法を犯した彼女の
最期の瞬間までが
少しでも穏やかであってほしいと願う
産まれてから死ぬまでの終身刑を
「わたし」たちは生きている



以上
ドラマ【絶叫】の感想でした!

ではでは



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