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読書と平凡な日常27 5万石のゴリラ

 どうも、紅りんごです。葉を落として身軽になった木々の寂しさに秋の訪れを感じる今日この頃。晴れ晴れとした夏の締めはやはり「幽霊の出る」作品の紹介で決めようと思います。

めちゃゴリラ

 27冊目は綾辻行人『Another ep.S』。時系列で言えば、冒頭が前作後、話の内容が前作の夏休みの間というお話。幽霊と死が見える少女との邂逅、ほんのり切ない夏の思い出がそこにある。

 前作を読んで何となくどういう書き方をされるのかを分かっていましたが、それでも真相が解明される場面には驚かされました。前作よりは刺激が抑えめで、量も多くないので読みやすかったです。(前作を読み終えた後はちょっと怖くなって部屋で震えてました……。)

 まぁ、本作でも幽霊とか呪いの話になると、所々で寺生まれのTさんを脳内で呼び出して踏ん張ってました。こういう時、自分が強ければいいんでしょうけど、筋トレもそんなに続く方ではないので難しいですね。一応、武術の経験もありますが、少しかじった程度ですし。
 と、なると私には打つ手なし。非科学的存在に怯えなくてはならない毎日。寺生まれのTさんもいいですが、彼は人気者。私の所にいてくれる時間はそう長くないでしょう。それなら自分だけのメンタルボディーガードが必要になる訳です。その結論に至ってしばらく、考え抜いた末に創造した英雄。それは――

5万石のゴリラ

 想像してください。銀色の背中、屈強な腕。厳しい武士社会に囚われないゴリラ。コミュニケーションが取れる頭脳に5万石。1石は成人男性が1年に食べる米の量。その50,000倍もの米が収穫できる土地を領地に持っているゴリラ。ゴリラじゃなくていいじゃん、という人もいるかもしれません。そりゃ、私だってそう。キリッとした執事とか可愛いメイドさんに守ってもらうとかの方がいい。でも、5万石のゴリラは何となく堅実な気がします。ちょっとやそっとじゃやられない、人間にはない頑強さ、メンタルの強さ。いざとなれば、家臣のゴリラを呼んで戦ってくれそう感。ちょうどいい地位にいるため、向上心と安定志向を併せ持つ切れ者。どうです。あなたも5万石のゴリラを推しませんか?

 しかし、問題は食費。いくら5万石でもそれはゴリラ基準ではありません。そうなるとやっぱり人間の方がいいのかな、なんて思いつつ今日はここまで。ウホホ。

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