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大山鳴動して鼠一匹(さんざん大騒ぎしたわりに、結果が呆気ない) ~アニメ「俺の脳内選択肢が、学園ラブコメを全力で邪魔している」の場合

奏「なんか、別にチーム名は決めなくてもよかったな……」

アニメ「俺の脳内選択肢が、学園ラブコメを全力で邪魔している」(第7話)


◆概要

【大山鳴動して鼠一匹(さんざん大騒ぎしたわりに、結果が呆気ない)】は「コメディシーン、ギャグ」に関するアイデア。


◆事例研究

◇事例:アニメ「俺の脳内選択肢が、学園ラブコメを全力で邪魔している」(第7話)

▶1

本作の主人公は奏(高校2年生)。

ある日、彼は仲間と共にとある試合に出場することになった。


・Step1:普段はおちゃらけてばかりの奏だが、今回は本気である。是が非でも勝ちたい。彼はチームメイトを集めて「よし!それじゃあ作戦会議といこうか。まずは大将だけれど……」。

・Step2:ところがである。チームメイトは奏の話を完全無視。大盛り上がりでチーム名について相談を始めた。謳歌が提案する「青春っぽく、『渡り廊下盗んだバイクで走り隊』っていうの考えてみたんだけど!」。ゆらぎは「『お兄ちゃんと一緒』がいいと思うな♥」、雪平は「『雪平ふらのと卑猥な仲間たち』で決まりね」。

・Step3:奏が慌てて注意する「おい、ちょっと!聞けよ!」。だがダメだ。チームメイトは勝手に盛り上がる。そしてしばらく後、チーム名は「ザ・スイーツ」に決まった。

・Step4:というわけで、奏は改めて表情を引き締める「いいか、皆!今回は真剣勝負だ!」。

・Step5……が、やはりチームメイトは話を聞いていない。雪平が言った「こういう時には笑いが大事だと思うの」。かくしてチーム名は「ザ・スイーツ(笑)」に変更となった。奏が叫ぶ「聞けよ!」。

・Step6:そうこうする内に試合当日。特にチーム名が呼ばれることもなく、先鋒戦が始まった。奏はちょっと呆然とした感じで呟いた「なんか、別にチーム名は決めなくてもよかったな……」。


▶2

以上をまとめると、

・1:奏は真剣である。彼は勝ちたい。そのために作戦会議を開いた。ところが、チームメイトはチーム名にしか興味がない様子。奏は頭を抱える。【上記のStep1-5】

・2:ドタバタの末にようやくチーム名が決まる。【Step5】

・3:ところが本番、特にチーム名が呼ばれることもなく試合が始まった。どうやらチーム名は不要だったらしい。あの苦労は何だったのか……。【Step6】


▶3

ご注目いただきたいのは上記の「Step6」だ。

ドタバタ劇(Step1-5)だけでも十分面白いが、しかしそこで終わらずに、「あの苦労は何だったのか……」というオチをつける。これが面白い!


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