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大学職員のやりがいと本音の実態を紹介します

こんにちは。

今回は大学職員に興味があるけど、やりがいはあるの?
私立大学職員の待遇が良いことを聞いたんだけど、仕事は楽しいの?

このような相談を受けることが多く、大学職員のやりがいについて紹介しようと思います。

ちなみに私の在籍する大学は学生定員10,000人を超える私立大学に勤務をしており、現在の年収は800万円を超えています。(月の残業数時間を含めて)
数年後には1,000万円の大台も見えてきました。

私自身大学関係者とコネがあるわけでもなく、TOEICやパソコンスキルが凄いわけでもありません。

正しく大学職員の仕事を理解し、そのための対策をしてきました。
もちろん、どんな条件や規模の大学の対策もお受けしますが、早慶GMARCH、関関同立といった大手私立大学への就職・転職が得意分野でもあります。

特に上位大学を目指す方にはぜひ本サイトをご覧いただきたいと思っています。

大学職員の仕事内容については、こちらのnoteもご覧ください。

最短で大学職員を目指したい方はこの記事がおすすめです。

大学職員に求められるものとは

まず大学職員に求められる要素について紹介します。

・素直な人、勉強熱心な人
・自分で課題を探して解決に迎える人
・周りからの助言を素直に受け入れられる人
・学生に対して偉そうにしない。協調性がある人
・教員と円滑なコミュニケーションが取れる人

こんな人が求められます。

ちなみにどんな人が大学職員になるの?
大学職員になる人はどんな人なの?
という点については、本サイトのこちらでも紹介しています。

今後の大学は斜陽業界とも言われています。

これまでの職員の仕事は「与えられたことをしっかりとこなす人」が求められてきました。

しかし、今後は少子化の影響もあり、何もしなくても良い時代ではなくなってきました。

教員はさらに研究業績が求められ、大学経営、運営は職員の仕事になりつつあります。

このような状況では職員に求められる像は「与えられたことをしっかりとこなす人」だけでなく、
「自ら課題を発見し、それを周りと協力しながら解決できる人」が求められます。

これは、ほぼ全ての大学職員の求められる職員像にマッチしています。
逆に「与えられたことをしっかりとこなす人」だけを求めている大学は将来的に厳しい状況になることが予想されるので、志望は控えた方が良いでしょう。

ちなみに、勘違いされる方が多いので補足をすると、
「与えられたことをしっかりとこなす人」というルーティン業務をしっかりとこなしたうえで、
「自ら課題を発見し、それを周りと協力しながら解決できる人」が求められています。

新しいことが大好きです。
というだけではなく、『ルーティン的な大学職員として必要な業務をこなしながらも周囲と協力しながら自ら課題解決を行えます。』
という方が求められていますので、注意をしてください。

この感覚をしっかりと持ちながらそれぞれの面接の回答例を考えるようにしましょう。

さて、大学職員のやりがいをお話する前に、大学職員の実態についても触れておきましょう。

noteの記事においては、できるだけ実態、本音ベースでお話をしたいと思っています。

ガッカリする内容も含まれているかもしれませんが、OBOG訪問や各大学のイベントでは聞けない部分について知ってもらえればと思います。

大学職員の実態とは

【大学職員の実態】
・公務員といった公的機関とベネッセ、河合塾などといった教育機関との併願者が多い

・会議での承認プロセスをとるため、文書や規程主義ともいえる。そのため、動きは比較的遅い。また、内容よりも文書の「てにをは」といった細かい助詞にばかり訂正や意見をいってくる先輩職員もいる。

・教員から言われた仕事だけをこなす人、教員に言われていないことはやらない。と考える職員がいる。この考えは年齢が高くなればなるほど強まり、若手職員とのギャップを生んでいる。

・あくまで傾向だが、世代の高い教員は職員を秘書や都合の良い小間使いと考えている方もいる。世代間でそのような認識をもつ職員もいるが、段々と大学職員に求められる仕事は変化してきている。

・中途採用のような民間思考の職員を増やしたい大学が多い。一方既卒採用者は大学職員になることをゴールにしており、せっかく期待しても全然仕事をしなかったり、大学職員の仕事に馴染めなかったりで、戦力にならない人もいる。

・大学職員に限った話ではないが、若手世代の職員は転職についても考えており、これまで大学職員は転職ができないと言われてきたが、経験、未経験分野を問わず、転職をしていく若手職員も結構いる。

・母校だけを受ける応募者も多く、その結果、母校出身者の割合が多い傾向にある。

・世代間のギャップが生じている。40代後半の世代と最近の20代、30代では採用時の競争率が異なり、それが意識の差にもなっているように感じる。

学校法人で働くことの意味

学校法人はいわゆる民間企業とは異なります。

自社のサービスの売ることで利益を得ることで事業を成立させています。
一方、学校法人は、
「私立学校の設置を目的として私立学校法に基づき設立された法人」を指します。

学校法人は営利を目的とせず、教育研究を行うことを目的としています。
そのため、大学は非営利組織とも呼ばれ、単純に利益を上げることを目的としているわけではありません。

学校法人は、建学の精神の達成、教育研究の発展といったことを目的として活動されています。

民間企業のように「営業成績を達成する」という責任やプレッシャーがないことで大学職員を目指す方は多いです。

そして、ノルマはないのに好待遇。というのはとても魅力的に感じると思います。

それは新卒の頃はバリバリ働きたかったけど、そのプレッシャーに耐えられない。
とか、家庭もできて転勤や終電まで仕事をするのは厳しい。
それでも給料は高い方が良い。
といった理由から大学職員を目指す方も多いようです。

一方で「営業成績を達成する」ということは、「利益追求をする」ことであり、無駄なことをしっかりなくして、「利益を最大化する」という行動でもあります。

この利益最大化の考え方については、本来あるべき姿を考え、その達成に向けて最短で無駄なく行動することが必要です。

それは、製品だけでなく、広報的な観点からも、無駄であればその広報支出はやめなければなりません。

この無駄の動きが民間企業で求められる行動の最適解と言えます。

近頃はSDGsといった動きで利益以外にも環境に配慮したり、●●に配慮したり、といった利益以外に考えることはありますが、企業存続のことを考えると、これらの行動も最適解を考える必要があります。

しかし、大学職員に限らず非営利組織では、この「利益を最大化する」という行動にずれが生じることがあります。

その人、その団体、そのグループにおいての「利益の最大化」は決して大学の「利益を最大化」ではないことが往々にしてあります。

特に教育機関においては、専門領域によって「黒字」になりやすい学問と「赤字」になりやすい学問があります。

実験費用はかかるけど、その回収はしにくい学問。それでもその分野からするととても重要な研究です。

また、パソコン1台で教室もほとんどいらない学問分野で、研究費もガンガンもらえる分野が偉いか。と言われると別にそういったこともありません。

利益だけを追求すれば、「〇〇」学部は〇〇円黒字だから継続、もっと投資して利益を最大化する。
逆に「●●」学部は毎年赤字だから廃止をする。
とはいきません。

他にも大学職員が学生対応をして、丁寧に教えてあげたとしても、「そこまで丁寧に対応するか?」と言われてしまうかもしれません。

しかし考え方によっては、その学生が卒業後、「●●」さんという事務の対応が良いのが印象に残っており、母校愛をもった。
・10万円の寄付を考えてみよう。
・子供を大学に入れるなら母校に入れたい。
こうなった場合、その人は10万円の仕事、またそれ以上の仕事をしたことになりますが、実際何が影響してそうなったかを数値化することができません。

こういったきめ細かな対応が脈々と続いているからこそ愛される大学になっている可能性もあります。

このように非営利組織の行動には決まった正解がなく、それぞれの価値観によるところが多いので、それを判断する指標を作ることが難しい一面があります。

この点が利益だけに捉われない考え方。と思う方は良いですが、無駄なことばかりでついていけない。
と考える人がいるのも事実です。

大学職員としてのやりがい

本タイトルからの主題がここまで長引いてしまいましたが、これまで大学職員の実態を見たうえで、大学職員としてのやりがいを考えてみましょう。

「利益を最大化する」ことに難しい面はありそうですが、どのような点にやりがいを感じるのでしょうか。

大学職員はジョブローテーションをするので本当に多様な仕事を経験することにあります。

同期で入社した大学職員とは数年でまったく異なる仕事をすることとなり、大学職員のやりがいは?と聞くと、人によって本当にまちまちだと思います。

ここでは大学職員のやりがいの一例について紹介していきたいと思います。

・学生の卒業式に立ちえたとき。特に成績不振で大変だった学生がなんとか卒業でき、当日感謝の言葉ももらうことができた

・入試広報業務で高校へ説明会を行い、自大学の説明をした。新年度になり●●さんの話を聞いてこの大学に興味をもった。と言われた。

・目標としている志願者数を達成したとき。志願者数を増やすために地道なPR活動を行ったり、大規模な入試改革を行ったりした。その成果が数字で現れた。

・教員と一緒に新しい学部を新設することができた。カリキュラム編成や教員任用、学内外説明など多くの困難があったが、乗り越えることができた。

・教員の研究において外部資金を取得することができた。●●さんのサポートがあっての結果だったと思うと感謝された。

・学生を留学先に派遣した。留学から帰ってきた学生が、このような経験ができて本当に感謝している。事務の方のサポートがあったからこそ、自分が成長できたと思う。と言われた。

・卒業式の運営で、家族総出で卒業生をお祝いにきていた。これまでの親の苦労があったのか涙ぐむ姿も見られ、4年間学生をサポートできて良かった。

・就職支援を行っているが、毎回内定先が決まって、安心している姿を見ると自分のことのようにうれしく思う。卒業後もたまに近くに来たので会いに来たと言ってくれる。

・高大連携の事業の中で高校向け講座を運営している。職員が進行を務める課題があり、結論を一生懸命だして発表している姿も見ることができる。

・教員が実現したい企画があり、現在の予算を確認し、規程を確認しながら説明をした。最終的にはその企画が実現することになり、信頼感と充実感を得ることができた。

このように大学職員のやりがい。
は、人に感謝されることが中心にあるようです。

もちろん、利益を見ながら、本当に必要な施策なのかといった点を見ていくことは重要です。
これらの点を考慮しながらも学校法人として利益以外の充実感や達成感を見つけることが大切です。

このほか私自身のやりがいや大学職員の達成感などを知りたい方は個別でご相談ください。

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