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夢の続きを描いたあの頃。【序章~衝撃~】Part3

初見さんの方は、まずは【序章~出会い~】から読む事をオススメします。


「……………え……は…はい…?」

何を言っているのか全くわからなかった。
いつも真面目なコーチがこの時は冗談を言っているのか?

自分の曖昧な返事にコーチが
「少し家から遠いが、同じ市町内に強い中学校がある。
そこは年々ミニバスが強い選手が集っている。
1度の人生、挑戦してみないか?」

自分は首を縦にふれなかった。

バスケは好きだが、それ以上に友達と別々になるのが嫌で仕方なかった。
県ベスト8にもなれた。

自分
「…少し考え…ます。苦笑」
コーチ
「急やけど一生懸命考えてみてほしい。」

初めて疲れた体にご飯が喉を通らなかった。
コーチが親にも同じ話しをしたらしく、夜ご飯はその話しで持ち切りだった。

親の言葉を全部無視してご飯を食べてすぐふて寝をするように横になった。

数日間【その考え】が頭を巡って仕方なかった。
何をしてても【その考え】が頭から離れない。

とある日、祖母に【その考え】を親に黙って相談してみた。

相談すると
「試合に出れなくても、頑張っとる姿を見れるのが嬉しい。
でも全国大会でたら自慢できるね〜笑」

小さい時からおばあちゃん子の自分にたくさんよくしてくれた祖母の言葉。

何気ない一言が自分の考えを全部変えた。

次の日。

「〇〇中学行ったら、ゲーム買ってあげるよ〜」
数日前からこのような誘いを母がしてくる。

「いらない。でも……俺…〇〇中学行くよ。」

「え…?」
母は目を丸くした。

「試合には絶対出れんし期待なんてしてほしくないけど、一生懸命頑張ってみるよ。」

自分なりの決断をした。

その後の学校の手続きは両親が色々としてくれていた。

小学校3年生春から始めたバスケットボール。

県ベスト8と誇っていたが、これからいく場所は実力が格段に上のレベルの人達が集まる名門中学校。


入学式の日、不安な気持ちでひとりぼっちで中学校の校門をくぐった。


名門中学校への挑戦が今始まる。

序章 完


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