物として存在することによって
今日はフラゲ日だ。
フラゲ日とは、主にCDやゲーム、書籍などの新商品を正式な発売日より前に入手することを言う。
明日が発売日だが、私たちファンいや、オタクは正規の発売日まで待つことなんてできない。
新曲がテレビで初披露されるだけで大騒ぎで、あの一瞬の披露の中で推しの好きなところをSNSで語り合う。
今日手に入れたCDは初披露から2ヶ月弱待った。
その間も歌番組で楽しませてくれたり、youtubeやラジオ・冠番組、雑誌とたくさんの媒体でオタクを楽しませてくれた。
きっとオタクの皆さんはyoutubeに上げられた公式のMVを擦り切れるほど見て、聞いてきたことだろう。例に漏れず私もその一人だ。
これほどまでにオタクになる前の私は「音楽は今Apple Musicがあるじゃん、CDとかもうそろそろなくなるんじゃない?」と思っていた。
ここまでお話しすればお分かりかもしれないが、私がこれほどまでに熱狂しているのはApple Musicなどのいわゆるサブスクに参加していないグループの代表と言えば。
そう、ジャニーズである。そして、今日フラゲということはそう、SnowManである。
とてもとても楽しみにしていた。
CDなので、一番の目的はもちろん曲なのだがそれだけではない。
初回盤についているDVDにMV、マルチアングル、メイキング、そして彼らが毎週更新しているyoutubeのような楽しいゲーム企画が入っている。
見応え十分である。値段以上の中身で大丈夫かと毎回心配してしまう。
私は今日の仕事帰りに近くのコンビニに取りに行ってすぐさまダウンロードし、MVを少しだけ見たのだが、幸福感に溢れていた。まだ全然DVDには手もつけられていないのだが。
そして、朝から私のSNSは大盛り上がりだった。
仕事に行く前に取りに行く人、有給休暇にして一日フラゲ日を満喫する人、CDショップに取りに行ってコーナーの写真を上げてくれた人。
そして、「とても良かった!」、「ここが最高!」、「ネタバレになっちゃうから何も見ずにまずMV見て欲しい!」と溢れる感想。
仲良くしてくれる人、顔も知らない人、名前も知らない人。それでも同じグループを好きで同じCDを楽しみにしていて、それでも生まれる感想は異なるんだから面白い。
今、以前の私のようにCDの存在はもう必要ないだろうと考えている人が多数だろう。技術は進歩して、CDという物体がなくても音楽はデータとして万人の手に行き渡るようになった。
だけど、今日改めてこうしてCDとして私たちオタクの手元にやってきて、こうして個人で幸福を感じ、それを共有する。自分と同じものを好きな人がいて、楽しんでいる人がこの世の中にいるんだということに喜びを感じる。
物として存在することによって、人と人との結びつきは強くなる。
物として存在することによって、SnowManをはじめとした、アーティストとファンを繋ぐ証になる。
「やっと、私たちファンのところにやってきてくれたね。ありがとう」
SnowManの皆様、3rd シングル「Grandeur」発売おめでとうございます!
(Photo by takanoyama、thanks!)
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