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ビジネスからの学び クレーム

 学校を卒業して社会へ。ボクは、60歳の定年まで水産食品業界で働いた。卸業、自営小売業、製造販売業。いちばん長かったのは、製造販売業だ。従業員800名で売上150億程度の地場産業の中小企業だ。そこで、25年働き定年退職をした。
 主な業務は、販売企画や製造管理だった。流通関係の仕事は経験なし。基本メーカーなので、人事異動があっても商品知識の基礎があるので、あまり戸惑うことはなかった。
 さて、本題のクレームについて。商品販売は、他の業種よりもクレームが多く発生する。もちろん、会社あげて、再発防止策をし顛末は共有する。およそ20年ぐらい前から、紙の回覧からメール配信に変わりその共有は迅速になった。一方、口コミからSNSなり、悪事(良いことも)千里以上も早く伝わるようになった。正直に仕事をすれば、何も恐れることはないが...。
 その内容は、商品に不具合があったり、意にそぐわないことが多かった。また、通販が期限まで届かなかった。あるいは、店頭もしくは電話などの対応がお気に召さなかったソフト面のクレームも稀にあった。特に、顧客満足やお客様第一主義を旨とした弊社は、話の内容をしっかりと伺い対応する共通のスタンスで対応を心がけた。

 ボクは管理スタッフという立場が長かったこともあり、こじれたクレームで先様へ赴くことがあった。いちばん心がけたことは、商品そのもののクレームはさることながら、ご立腹の状況から聞いた。なぜか。おおむね、苦情そのものよりも弊社への期待に対して満たされなかったことが多いからだ。そこは感情的な先様の意向だ。したがって、介入の余地はない。聞く一辺倒に徹した。そして、改善点などの主旨を確認し、今後の努力課題して会社に持ち帰ると約束をした。約30分は黙って聞く。次第に先様の感情は治まる。
 感情が治まった先様より、核心のクレーム内容を確実に聴き取れる。ここからは、会社にとって明日からの財産となるわけだ。これは、処世術ではない。ありがたいお客様の声を会社の繁栄へとする業務に他ならない。
 デール・カーネギーが言うように、「議論はさける」のビジネス公式に当てはまる(ゴールデンブックより)。やわな弁解をするよりも、人の話をよく聞き自分の糧とすることが大切であるわけね。このことは、プライベートにもおおいに役立つ。迂闊な反論よりも、話の核心を聞き取る。これからも、ボクはクレーム対応から得た経験を日々の生活にも役立てたい。

持論の展開は、自分だけに心掛ける。

かわせみ💎 

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