Hedley(M.M.)

国際政治学を学んでいる研究者志望の学生です。現在は東京大学で地経学、エコノミック・ステ…

Hedley(M.M.)

国際政治学を学んでいる研究者志望の学生です。現在は東京大学で地経学、エコノミック・ステイトクラフトの研究を行っています。国際政治の話だけではなく、最近読んだ本や好きな音楽や配信についても書こうと思います。

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人々がE.H.カー『危機の二十年』を読み直すべき理由:普遍的価値に基づく連帯のもたらすジレンマについて

価値の論理と力の論理 普遍的価値に基づく連帯は、ルールに基づく国際秩序を拡大・維持するために必要不可欠な要素であり、西側諸国を中心とした自由民主主義国が共有するアイデンティティとなっている。このアイデンティティを共有する国家は、基本的人権・法の支配・民主主義・市場経済といった価値規範が他国によって受容することが国際関係の安定につながると考える。したがって、武力による威嚇や侵略、組織的な人権侵害やジェノサイドの禁止などの基本的な国際ルールを遵守しない国家を不良国家とみなし、制

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      • 言葉を大切に用いるということ

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        • グループワークと中国の浸透政策?

          先に申し上げておきますが、ここで今書いていることに関して脚色は一切付けておりません。また特定の国の国民を貶める意図もございません。そのうえで読み進めていただけると幸いです。 お久しぶりですへどれぃです。今年の4月に無事希望した大学院に入学することが出来ました。専門を経済安全保障に変え、春学期は修了要件に必要な科目を8割ほど取り終え、国際政治経済論、国際経済法や科学技術政策など専門に関わる科目をいくつか履修し、研究の足固めとして充実した日々を送っています。しかしこの専門に関わ

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        記事

          QUAD標準化協力の背景と効用

          本稿は標準化の意義と標準化に関するWTOルールについて簡単におさらいした後、先日のQUAD首脳会談の共同声明で明記された標準化協力について、その背景である中国の標準化戦略及び知財保護の「二重基準」について指摘したうえで、QUAD標準化協力がもたらす効用、すなわち「二重基準」の実効性の喪失、WTOルールにおける優位、サプライチェーンの多角化について解説することを目的としている。 重要技術の競争力を確保するには、技術に関する知的財産を獲得し保護することが重要である。企業のもつ知

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          【備忘録】 海警法(Coast Guard Law)のもたらす安全保障上の影響と日本の政策対応について

          1月22日中国の全人代常務委員会で可決・成立した海警法が、2月1日に施行されました。 同法は、中国が管轄権を主張する海域において、中国の主権及び海上権益を保護するために、中国海警局に武器の使用(use of force)を含む海上法執行を認める規定(海警法46~50条)が盛り込まれています。中国が管轄権を主張する海域、すなわち九段線(Nine-Dash Line)は、日本が領有する尖閣諸島だけでなく、海洋法上公海(high seas)と位置付けられる広大な領域を含んでいます。

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          目的と更新頻度について

          初めまして。現在私は国際政治学を専攻する日本の学部生です。 研究者を志望しています。学部では紛争分析・平和構築を専攻していますが、大学院では外交史を専攻したいと考えています。思想としては国際関係理論でいうところのリアリズム(厳密には権力政治の原因を人間の性悪的な本質に求めるクラシカル・リアリズム)を重視しています。 Noteを始めた目的は、自分の書きたいことをまとめて執筆する場所が欲しかったからです。TwitterやFacebookなどの他のメディアでは、字数制限や周囲の

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