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第11回「夢にまで見たノースロンドンダービー現地観戦記(2019.03.02)」

こんちゃ!どうも、いったーです。
やってきました。シーズンに2回しかない決戦。Londonは何色なのか決める決戦。
そう「North London Derby」(通称ノーロン、NLD)です。

ノースロンドンダービー現地観戦は、死ぬまでのGooner(グーナー:アーセナルサポの総称)の夢でもあります。実はその夢を2019.03.02に叶えて来ました。奇遇にもShitHoleことホワイト・ハート・レーンが改修工事のため、フットボールの聖地「Wembley Stadium」にて行われました。

このタイミングでノーロン現地観戦記を書くのは
〇アーセナル浮上のきっかけにはNLDでの勝利が必要不可欠。
〇憎きスパーズを首位から引きずり下ろす。
〇2014.03.17以来のアウェーでの勝利。

ということで、思い出として記憶だけでなく、言葉として残します。

ノーロンを観戦するきっかけ

僕には、大学在学中にNLDを絶対に観戦したいという夢であり、目標がありました。1年時には日程が合わず、仕方なく、欧州サッカー1人旅を計画し、アーセナルを含めて計4試合観戦しました。
 翌年NLD4-2(2018.12.02)で逆転勝利し、コテンパンにスパーズを叩きのめした試合を見て、ダービーの熱量を感じました。前エメリ監督の最高のゲームを目の当たりにした僕は「今年こそ‘19.03.03のNLDを現地観戦するぞ」と決意しました。

チケット手配

結論から言うと、チケットは転売サイトでゲットしました。
なぜなら、①アーセナルはアウェイ側でチケットの割り当てが少ない。②シーズンパス保持者でなければ、割り当ての争奪戦にも参加できない。③高額でも絶対に行きたい。
という理由から、転売サイトで勝負しました。

Wembley Stadiumも約9万人収容(当日は81,332人)であるものの、アウェイ席は約3000人程度しかありませんでした。そのレア度からも分かるようにチケットは高騰し、最終的に33,000円でチケットを購入しました。ちなみに前年のCarabao Cup Finalは64,000円でした。それに比べたら?安いということで、、、即決でした。

名物Wembley Road

カップ戦ファイナルで使用されることが多いWembley Stadiumです。最寄り駅:地下鉄Jubilee Line Wembley Park Stationから見る両腕を広げて、観客をまっているかのような外観はテンション上がること間違いなしです。

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ついにスタジアム入り

 Londonの覇権を掛けたダービーということで、試合前から熱気に包まれていました。
赤白の戦闘服に着替え、片手にはカップに入ったビール。大男たちが大声でチャントを高らかに歌っていました。中でも最高だったのがこのチャントです。

”We won the League at Shite Hart Lane♪”
”We won the League at the Shit Hole♪”
”We won the League at Shite Hart Lane♪”
”We won the League!!(We won the League!!)”
”At Shite Hart Lane!!(At Shite Hart Lane!!)”
「オレら、くそみたいなスタジアムで優勝したぜ(‘03-’04無敗優勝時)。肥溜めみたいなスタジアムでな。そうさ、あのくそったれみたいなスタジアムだった、あそこで無敗優勝したんだぜ。」

んで、NLDの儀式みたいなチャント歌い終わってから、自分の席を確認して着席。席からの景色↓

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席に着くと、周りのおっさん、兄ちゃんやらにたくさん質問されました。
アジア人の大学生が1人で戦場うろついてたら、まあ気になりますよね。ってくらいアジア人顔の人はいませんでした。

“Hey, Where r u from? Don’t tell me from South Korea, aren’t you??”「どっからきたのさ?まさか韓国からのスパイじゃねえの~??」

そんなの愚問of愚問

“From Japan Arsenal till I die. I hate Sony but Japanese SONY is the best.”
※ソン・フンミンはSonyという愛称で現地で呼ばれています。
「日本からだよ、生粋のアーセナル信者。ソンは大嫌いさ、日本のSONYはNo.1だけどねw」

というやり取りも、ライバル関係バチバチの現地ならではの会話で、素晴らしい思い出です。

キックオフ!!!!!!

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スタメン。
ホーム
トッテナム・ホットスパー(監督:マウリシオ・ポチェティーノ)
フォーメーション:3-4-1-2

アウェイ
アーセナル(監督:ウナイ・エメリ)
フォーメーション:4-2-3-1

詳しい展開はもう忘れちゃいました
〇ソクラティスが相手選手とのデュエルでボール奪取したシーンで、わざわざサポに向かって手で煽ったシーン。
ラムジーのほぼ独走でGKをキックフェイントで相手GKを寝かして、流し込んだゴールシーン。死ぬほど喜んで絶叫した記憶。そして自然に涙が溢れたこと。
〇まだNo.19だったGKレノのスーパーセーブの数々のシーン。
〇アカデミー育ち、イウォビのぬるぬるドリブ。
〇オフサイドポジションにいるケインがダイブし、ムスタフィのファールを取られ、PKになったシーン。
失点時の、声量でスタジアムが揺れるような感覚。
これはまさにダービーそのものでした。

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※No.10ケインはオフサイドで、ファールとオフサイドはオフサイド優先のはず。先日のマージ―サイドダービー(エバートンvsリバプール)でのGKピックフォード(エバートン)とファン・ダイク(リバプール)参照。

試合終盤運命の‘89分

<2019.03.02 North London Derby最大のハイライトが訪れます>
オーバメヤンのPK獲得です。

Anthony Taylor(アンソニーテイラー)主審がPKスポットを指さした瞬間は、3,000人しかいなかったアーセナルサポーターの雄叫びのみがフットボールの聖地Wembleyに響き渡り、静まり返りました。

時計が‘90を回ってからのPKであったため、決めれば勝利が決定的になるWinning Shotです。スポットでボールを手にしたのは、エースストライカー、オーバメヤン。彼はそのシーズンのNLD(4-2)のゲームでもきっちりとPKを決めていました。

アーセナルサイドは、祈りを捧げる人、PKから背を向ける人、動画を取る人、オーバメヤンのチャントを歌う人、様々な人がいました。皆に共通するのは、オーバメヤンを信じていたということです。一方、スパーズサイドは、必死のブーイングで少しでも気を逸らそうと抵抗します。

笛が鳴り、ゆっくりと助走を取るオーバメヤン。
前回のPKでもGKの動きを見極めて蹴った同じ蹴り方です。
蹴る瞬間は、静かになり、まさに時間が止まった感覚です。
しかし、相手GKロリスも馬鹿じゃありませんでした。ギリギリまで飛ばずに、見切った結果、セーブ。そのこぼれ球もクリアされ絶体絶命から脱したスパーズ。落胆から倒れ込むオーバメヤン。


最大のライバル相手、後半アディショナルタイム、勝ち越し。というフィクションでも出来すぎなストーリーを完結させることが出来ませんでした。
スパーズサイドから蜂の巣を突いたかのような歓声、地響きが聞こえてきます。

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※PKキック時にスパーズNo.5フェルトンゲンがPA内に侵入しており、PK蹴り直しの判定が妥当でしたが、スタジアムのテンションに押されたのか、プレーは続行されました。
加えて、PKセーブのこぼれ球を拾ったアーセナルのクロスは、クリアされ、なんとフライングでPA内に侵入したフェルトンゲンのクリアでした。今更ですが、、、

その後は、互いにダービーの特有の熱さ、サポーターの熱気からか激しいプレーが多くなり、スパーズNo.3ローズが大げさに倒れたことにより、レイトタックルになったトレイラは一発退場。後味の悪いゲームになってしまい、1-1でホイッスル。

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※ちなみに、このローズのGKレノへのタックルはノーカードでした。

結果


Spurs vs Arsenal (1-1)
得点者:‘16 Ramsey(A) ’74 Kane(pen)(S)

試合終了後

緩衝地帯で両軍サポーターが揉めました。Fワードが飛び交い、しまいには、スパーズ側からライターで火のつけられたタオルマフラーが飛んできました。そのマフラーはアーセナル側で踏みつけられ、唾をかけられ、ズタズタにされていました。

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試合が終わってもまだミッションが僕には、残っていました。
Match Day Program(マッチデイプログラム)を購入することです。
露店販売は終わってしまっていたため、わんちゃんにかけて、敵陣本丸のスパーズオフィシャルショップに潜り込みました。(さすがにアーセナルユニの上にダウンを着ました。)しかし、まさかのSold Out…
そこで、いい考えを思いつきました。先ほど、韓国人に間違えられりと、東アジア人の顔は見分けがつかないことを察し、あたかもソン・フンミンを追っかけて来た韓国人を演じることにしました。

そして、道行く人に何度もマッチデイプログラムを売ってくれないか?と尋ねました。
10人目くらいでやっと「タダであげるよ。」という人が現れました。
さすがに、良心が傷むので通常の1.5倍15£(=約2000円)で購入し、これにてミッションコンプリート。

夜のLondon市内にて

NLDは友達と一緒に行きました。スパーズサポの友達もいたことから、宗教上の理由で別々に観戦でした。試合後は集合してLondon市内を互いにユニフォームを着て観光していました。

“Come on you Spurs!!” ”This is F**king Spurs” “We love you Arsenal, we do!” 

普通に歩いていただけで、窓の開いた車からたくさん言葉が聞こえてきました。

週末NLDに向けて

 ユニフォームを着ていたり、スカーフを着ているだけで、敵対するライバルに対抗されるのです。Jリーグ、日本ではありえない体験でした。
これ程までに、フットボールが生活文化に溶け込んでいる日常がとても、羨ましく感じました。
 生まれた時からライバルはライバルであり、隣のクラブに負けることは許されません。
大袈裟に感じますが、優勝できなくとも、ライバルにシーズンダブル(ホーム&アウェイで勝利)を達成すれば、サポーターは狂喜乱舞です。

ライバル剥き出しのムードはLondonから遠く離れた日本では感じることは難しいですが、伝統の赤白の誇りを胸に、半年間スパーズよりも立場を上で過ごすためにも、第11節North London Derby(2020.12.06 25:30 Kick off)

“必勝”です。

最後にクラブのモットーで締めたいと思います。
“Victoria Concordia Crescit”
「勝利は調和の中から生まれる」

North London is RED🔴⚪

それではこのへんで、、、

ばいころまる〜

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