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2023年3月6日の日記

 すっかり春になった心地よい陽気にあてられて、気持ちが浮ついてしまっている。春先にはよく変なのが出てくる、というがそれはたぶん私のことだ。春は浮かれていていい。
 3月の土日は第1週目しか空いていなかったので、これは好機とばかりに電車で富山県に行ってきた。少し霞んだ空の根元に鎮座する立山連峰はなんとも幻想的な佇まいで、RPGゲームの序盤で見ることはできるが終盤にならないと攻略できない、まさに竜王の城のようだった。私が持っている攻略本はあまりにも内容が薄い。

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 「何も起こらなくても 毎日は幸せだよ」

 相変わらず時が経つのは早い。気持ちは跳ねるものの、特に何も起こるでもない。休みの日はコーヒーでも飲みに行こう。無理に何かイベントに巻き込まれようとせずとも、人生はそれなりに渦巻いていて、私はその場その場で一番長くて、かつ巻かれ心地の良さそうなものを選んで自らそれに巻かれていく。長いものに巻かれて終わる?いや、それどころか積極的に巻かれるのさ。

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 何年か前に何の気なしに蒔いた種が、こんな最悪のタイミングでこんなにも綺麗な花を咲かす。風のない日に揺れる花は、あやしい色をしている。私の行く道は、そんな花ばかり。
 
 


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