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-通訳翻訳大学院について-質問箱の回答をまとめてみました

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こんにちは☺︎
ありがたいことに質問箱でよく通訳翻訳大学院韓国留学についての質問を頂くのですが、もっとたくさんの方の目に止まって進路選択の役に立てればと思い、Q&A形式でまとめてみようと思います!

Q.大学院受験時の韓国語のレベルは?受験予定だが韓国語のレベルが不安。

A. 私が受験した時の韓国語レベルは、TOPIKでいうと6級の250点くらいで、韓国語の記事を所々わからない単語はあるけど初見で全体の内容は把握できるくらいでした。ソウルの通大を受ける方々は私とは比べ物にならないほど事前に通訳のトレーニングを受けて韓国語のレベルをかなり上げてから合格を掴み取り入学されていると思うのですが、私は当時ソウルの通大に入れるほどの実力はなく、塾に通うより受かりやすい地方大に入ってから周りに揉まれながら実践を積もうと思い釜山外大に飛び込んだ感じでした!

Q. 受験にあたってどのような勉強をしていた?学校には通った?

A. 私は학원(予備校)などには通わず一人で対策をして受験しました!
事前にしていた勉強としては、韓国語のニュースの内容理解→音読→それを日本語に通訳するといった練習や、翻訳試験に備えてあやふやな韓国語の単語や文法を減らせるように今まで習った単語などを復習して確実にハングルとして書ける様に意識していました!

Q. 受験勉強はいつから始めた?

A. 受験のために本腰を入れて勉強しはじめたのは入試の3、4ヶ月前からだったと思います!ただ1年くらいかけて普段から韓国語で話しまくるようにしてスピーキングのレベルを上げられるようにはしていました!

Q. 入学するにあたって英語力は必要?

A. 英語力はあるに越したことはないと思いますが、韓日通訳翻訳ですので基本的には高い韓国語力と日本語力が求められます!釜山外大の場合、TOPIKの成績表を提出したらいいので英語の成績は必須ではありません🙆‍♀️

Q. 釜山外大の通翻訳大学院は夜間のみ?翻訳より通訳中心の講義が多い?

A. 釜山外大の通訳翻訳大学院の日韓専攻は夜間のみ開講で、1科目目18時50分〜20時20分、2科目目20時30分〜22時となっています。1、2学期は月火水の夜間、3、4学期は火水木金の夜間に授業がありました。
一年生のうちは特に翻訳より通訳メインのカリキュラムになっています。1、2学期は6科目中翻訳は1科目、3、4学期になると翻訳の授業が増えて2〜3科目になります!がっつり翻訳を勉強できると思って入学すると通訳の科目が思ったより多くてがっかりするケースもあるので、釜山外大の場合、「通訳メインで+α翻訳も学べる」くらいのイメージを持たれた方がいいかもしれません><
通翻訳大学院のホームページの中にある학사정보→수료 및 졸업 のページで4学期分の科目名が見られるのでそこで少しイメージを掴めるかもしれません。

Q. レポートを書くのが苦手だが、講義の中でレポート作成や卒業論文はあるのか?

A. レポートを書くのが苦手ということですが、私は在学中一度もレポート書いたことないです!入学してすぐに通訳や翻訳の理論をPPTにまとめて発表したことはありましたが、学部の時のように何千字のレポート書いて提出みたいな課題は少なくとも釜山外大のカリキュラムの中ではないはずです!卒業論文も必須ではなく、ほとんどの人は書かずに卒業します!韓中科の友達で卒論書いて卒業した子もいましたが、正直卒業試験の準備で精一杯で卒論書く選択する人はあまりいないのだろうと思います。通翻訳大は専門大学院なので一般大学院と違い、授業を聞いてレポートをまとめるというよりはとにかく通訳と翻訳の実践経験を積んでいくという感じです!
通訳の授業は特に、教授の講義をずっと聞くような形式ではなく担当になった人が授業のおおまかな進行もして、原稿読み上げて、フィードバックまでするという学生主体のスタイルで教授は担当者のフィードバックに加えて補足的な説明をしてくださる感じでした。正直教授が話してる時間より学生が通訳したりフィードバックやちょっとしたディスカッション的なことをしてる時間の方が圧倒的に多かったですね^^ 一年生の頃に受けた韓国語熟達という授業は教授の説明を聞く時間も多かったですが、それでも学生が実際に声に出して発音してみたり音読したり、発表したりと学生が発言する時間の方が多かったと思います!

Q. 学科内の年齢層は?仕事しながら通う人も多かった?

A. 年齢層は期にもよりますが私の同期は学部卒業して3年以内くらいの年齢の子が半数、残りの半数は20代後半〜30前半、30中盤くらいの方もいました!ざっくり分けると半分は若めでもう半分は少し高めという感じだと思います。40代で院に入られる方もいますし子育てしながら通ってる方もいたと聞いたことがあります。
働きながら通ってる人も結構多かったです!割合的にはフルタイムで仕事をしながら通ってる人は全体の1/3〜半分くらいだったと思います。フリーランスで翻訳の仕事をしながら通ってた人もいましたし、インハウスで働きながらの人もいましたし、大学内の助教授として日中働いて終わったらすぐ授業受けるっていう方もいました!

(補足)仕事をしながら通う人が多いのは、夜間に授業がある釜山外大ならではなのかなと思います。年齢についてご質問くださる方も多いのですが、実際に私が韓国の大学院に通ってみて様々な年齢の方と一緒に勉強しながら思ったのは、学び始めるタイミングは人それぞれだし、通大に来た動機も十人十色で興味深かったです。いろんな年齢や境遇の人が集まる中で同じ目標に向かって一緒に学べたことはすごくありがたかったです。社会人経験、人生経験を多く重ねている方だからこそ紡げる言葉や知識もあるんだなと感じましたし、年齢に関わらず貪欲に専門分野の勉強・研究に没頭できるのが大学院の魅力だと思いました✨

Q. 学部内の男女比率は?

A. 男女比率は、期によって偏りはありますが実際のところやはり男性の方が圧倒的に少ないとは思います😭私の同期では入学時点で8人中2人が男性で例年より多い方だと聞きました。ここ数年で見ると、1期あたり男性は0人〜2人くらいな気がします。私が感じた限りのお話にはなってしまいますが、私の期の場合は同期に男性が2人いたおかげて全体がまとまった感がありました。あと、原稿を選ぶ時も男性がいることで女性だけだとあまり出てこない分野にも触れることができたのがよかったです。私の同期の男性は、授業担当の時やスタディの時にゲーム、機械、部品、ガジェット、自動車に関する原稿などをよく持ってきてくれたので普段女性メンバーだけでスタディしてる時にはあまり気づけない視点からフィードバックをくれたりもしてよかったです。
それから原稿を読み上げる時も女性の声だけでなく男性の声にも慣れた方がいいと思うので男性のメンバーがいて本当によかったです!
ここからは男女関係ない話ですが、大学院では課題や授業の担当者も予めローテーションを組んでいわば期全体のチームプレイのような作業が多いですし、日頃からフィードバックして、されての繰り返しで全体の雰囲気が大事にもなってくるのでムードメーカーみたいな人が1人でもいると平和かつモチベーションを保ちつつ大学院生活を送れるのではないかと思います。

Q. 1日にどれくらい勉強してた?

A. 院を修了して卒業試験までの期間は1日最低でも6時間、長ければ10時間は勉強してたと思います!院に通っていた時は、授業以外にスタディ2時間+授業準備や予習復習などで毎日4時間くらい使っていたと思います!><


Q. メモリーのコツは?

A. 釜山外大の通大では、少なくとも私が通った範囲ではそこまでメモリーに比重を置かないような授業の進め方(通訳のやり方?)だったので、私自身メモリーの練習は全くと言っていいほどしてきませんでした🥲🥲
入試でもメモリーの試験はなかったので受験前にもメモリーのトレーニングはほとんどしませんでした。私は文の流れを把握しつつとにかくメモを正確かつ一目で再生できるように取って訳出するスタイルでして、細かいところまで記憶するというよりは全体を掴みつつノートに書いてるメモに頼りながらさっき聞いた内容と頭の中で答え合わせをしながら訳出していくような通訳のやり方をしています。


(補足)メモリーに関する質問もたまに頂くのですが、タメになることが何も言えず毎回申し訳ないです🥲
本来であれば各自でメモリーに特化したトレーニングもするのがベストだと思いますし、メモリーが弱いのは自分の弱みだと思っているので今からでも鍛えたいと思っています✊

Q. 入試の時の服装は?

A. 私が受験した時は私含め日本人の受験者はかっちり黒スーツ着てきましたがちょっと綺麗目な私服(グレーのワンピースのようなのを着てた人もいた気が)やオフィスカジュアルのような服装の人の方が多かった気がします!黒スーツだからといって浮いたりとかはなかったですが、服装に関してはあまり関係ないんだろうなぁとそこで軽くカルチャーショックを受けました🤣🤣

Q. 入試1ヶ月前くらいはどんな勉強してた?

A. 試験の1ヶ月前は一回解いたことある翻訳の過去問を時間をかけて読みこんでみたり、半年から一年分くらいの主要な時事問題を見直したり、話題になったキーワード、世界的な流れなどはちゃんと頭に入れるようにしていたと思います。あと私は中級の頃からずっと「朝鮮日報の記事で学ぶ韓国語リーディング」という本を使っていたのですが、その本を使って読み慣れた記事でも繰り返し読んで単語と表現を確認したり、韓国語の原文から日本語に訳す練習(その逆も)をしたりしていました!(日本語訳も載ってるのでかなり力になりました!)。
あとは面接対策として面接官が前にいると思って韓国語で話してみる練習にけっこう力を入れてたと思います!こういう質問されるかなと予想しながら、韓国語で答えてみてそれに対してこう聞かれたらこう言おうとか1人寸劇みたいなことしながらできるだけ緊張しないようにイメトレをしてた気がします!🤣
今振り返ってみて入試の前の自分にもしアドバイスできるとしたら、とにかくサイトラしまくれ。シャドーイングはサボるな。試験直前のニュースにもちゃんと目を通しておけと伝えたいです!笑 
入試の直前は復習に力を入れすぎたのと韓国に入国する準備などでバタバタしてたのもあって試験直前1週間くらいの直近のニュースを見るのを疎かにしてしまったのですが(正直そこまで最近のニュースは出されないだろと甘くみていました)、口述試験で出題されたのが本当に1週間前から話題になってるような最近のニュースだったのでちょっとびっくりしたのを覚えています。
どんな問題が出されても一回でも聞いたことあったり似たような系統のニュースでサイトラなどしたことがあれば少しでも動じずに通訳もしやすくなると思うので普段よりさらに身の回りの出来事に対してアンテナを張って過ごすのもいいかもしれません☺️☺️すごくありきたりなアドバイスになってしまったかもしれません🥲

Q. 翻訳する際一番気をつけていることは?5W1Hや時制には気をつけているが、他にもあれば。

A. どういった分野の翻訳かにもよると思いますが、分野を問わず共通して気をつけていることでパッと思いつくもので
・検索しまくって精度を上げる
・目の前の文章に夢中になりがちだけどちゃんと全体を見ながら翻訳するようにする
・単語や口調などが統一できているか
・一晩寝かす

を心がけています。

もし固有名詞や定型文が多い情報の伝達を主な目的としているような文章であればまずはGoogle検索しまくってその言葉や文章が実際にどのくらい使われているのかの件数をチェックしたり(ご存知かもしれませんが、Googleで””の間に検索したい言葉を入れると件数が表示されます)、信頼できるサイトや公的な文章の中で使われているのかといった点を特に注意しながら翻訳します。日韓翻訳の場合は特に検索しまくりますし、韓日でも自分の凝り固まった常識が邪魔して誤訳することがないようにあやふやなものは前後の文章なども含めて全部検索して確かめます!
小説やエッセイ、人文学的な文章の場合も同様に検索はしまくりますが、近代的な文章であれば特にTwitterやYouTubeなどでも検索して、その言葉がどのくらいの頻度で使われているのか(死語じゃないかなど)かもチェックします。原文で一つの文が長すぎてそのまま訳したらわかりづらいしぱっとしなそうだなと思ったら途中で切ったり語順を少し入れ替えたりの工夫もしたりしますがあまり冒険はしないタイプです。あと、翻訳が一通り終わったら時間を空けて頭がクリーンになった状態でまた1から読み直すのは必ずやっていて、できるだけ客観的に自分の翻訳を見返すようにしています!🙇🏻‍♀️

Q. 日韓翻訳で日本語の独特な言い回しが出てきた時にはどうしたらいい?入試に向けて勉強中で社説などで自分なりに練習しているが伸び悩んでいる。

A. 日韓翻訳難しいですよね😭日本語自体が難しいと韓国語にする時本当に困っちゃいますよね、、もうお持ちかもしれませんが『일본어번역스킬』という本は日韓翻訳の演習をするにはオススメです!まずは自分で翻訳してみて模範解答を見ながらネイティブはこう訳すのかぁとかこういう風に語順ちょっと入れ替えたらわかりやすい文章になるんだぁとかいろんな学びがあります!
あと入試対策の場合は本番では(釜山外大の場合は)辞書を引けないので独特な日本語の表現が出てきた時にそれを乗り切る考え方としては、原文の日本語をそのままの形で韓国語に変えようとすると韓国語の語彙力が少ないせいで選択肢が狭まる(もしくは何も浮かばない)みたいなことになりかねないので、まずは出来るだけシンプルな日本語に変換してみるという柔軟性が大切になってくるのかなと思います!少し意味が離れたとしてもその単語から枝葉を広げるように似ている表現を頭の中で派生させていって韓国語に変換できそうな表現を探すイメージで私は取り組んでいました^^

実際私は入試の時には辞書なしで日韓の翻訳問題を解かなきゃいけなかったのですが院に入ってから課題で日韓翻訳する時はネットで検索もできるしもちろん辞書も引けたので1発でぴったりな訳が浮かばなかったとしても調べまくって今できるベストを尽くしつつ、韓国人の同期や教授が日韓に関しては特にフィードバックをたくさんくださって力がついていったと思います😢
正直なところ、自分は韓国語ネイティブじゃないので日韓翻訳には限界があると思っていて、もちろん自分ができる最善は尽くしますがネイティブの同期は私が考えもしないような訳を持ってきたりするし、初めて聞く韓国語もたくさん出てきたりしてその度にやっぱネイティブは違うなぁと思うことも多かったです💦でもそこで変に落ち込まず日韓の場合は日本語を韓国語ネイティブより正確に読み解けるというの日本語ネイティブの強みを活かして取り組むぞ!という気持ちでやっていました。日本語の原文を柔軟に解釈できるからこそ、逆に韓国語ネイティブは思い浮かばないようなシンプルだけどしっくりくる表現を出せたこともあって同期や教授に驚かれたこともあります!🤭
現時点で日韓翻訳に真剣に取り組んでらっしゃる質問者さんは本当に素晴らしいですしこれからどんどん上達されていかれるのだなと思います!

(補足) 일본어번역스킬


Q. 翻訳の勉強はニュースなどを使ってた?STの勉強はどうしてた?

A. 翻訳の勉強は学期中は正直なところ授業で出される課題で精一杯で自主的な勉強はほとんどできていませんでした。授業では満遍なくいろんな分野の翻訳をすることになるので課題だけでもかなり力がついたと思います!あと『韓日通翻訳ノート』という本で訳すときに気をつけるべき単語や紛らわしい表現などは覚えていきました。この本は翻訳だけじゃなくて通訳にも役立つのでオススメです!
院に入学する前、入試対策のために翻訳の勉強をしていた時には院のホームページに載っている過去問の翻訳をしたり『朝鮮日報の記事で学ぶ韓国語リーディング』という本の韓国語の原文と日本語訳を見比べながら勉強したり、TOPIKの쓰기の対策本(私はHANAの作文完全対策という緑の本を使ってました)の模範解答とその日本語訳を比較したりするなど、この日本語訳は自然で質の高い文章だと思ったらそういうものを利用して翻訳の勉強に活用するようにしていました!

STに関しては、ニュース記事を使うことがほとんどでした!記事の探し方なんですが、
①特にテーマは決めずネイバーニュースなどをネットサーフィンしながら興味のあるニュースやコラムがあったらSTしてみる方法(ランキング形式で載っていたりその時々のトレンドが掴みやすいので!)
②先にテーマを決めてからそれに沿って記事を探してSTする方法

STの記事選びはこの2つの方法を併用するのが個人的には一番いいと思います!この際『日経キーワード』などの本を利用してテーマを決めると効率がよくておすすめです!分野ごとにバランスよくキーワードをピックアップしたり、苦手な分野(経済など)を重点的にトレーニングする上でも役立ちます!

①の方法だけだと知らず知らずのうちに自分の好きな分野だけに偏ってしまったり、苦手な分野を避けがちになってしまったりするので②の方法も並行して軌道修正しながらいろんな分野の文章に触れるようにするのがいいと思います!🌟

STの進め方ですが、セルフでスタディする場合私は、
1回目:スピード重視でサイトラしてみる(わからない単語があってもとにかく止まらずに前に進み続けることを意識する)
2回目:サイトラしながら微妙な単語や表現をチェックする→辞書やネットで調べる
3回目以降:とにかく何回も繰り返しサイトラしてスピードと訳のクオリティを上げていく

最後:仕上げに音読の練習も何回かする

という流れで練習していました!

(補足)

・韓日通翻訳ノート

・朝鮮日報の記事で学ぶ韓国語リーディング

・韓国語能力試験TOPIK II 作文完全対策

・日経キーワード


Q. 翻訳の勉強をするのであれば、やはりいろんな本を読んだ方がいい?小説もためになる?

A. すでにこういう分野の翻訳がしたいというのが決まっているのでしたらその分野に特化した本などを読むのもいいと思いますが(例えば漫画の翻訳であれば普段から漫画をたくさん読む、日本語訳と比較してみる、オノマトペを学ぶなど)いずれにしても様々なジャンルの本やニュースなどでいろんな方面にアンテナを張っておくことはどんな翻訳をするうえでも大事になってきますし、それが糧になると思います☺︎

韓国語の原文をきちんと理解して文化的な背景を知るうえでも韓国語の本を読み込むことも必要かと思いますし、何より母国語である日本語を鍛えるために日本語の本でたくさん読書するのが大切だと思います。もちろん小説でもためになると思います。小説の翻訳を今後したいのであれば、いろんな文章に触れることで表現の幅を増やせますし、読書した分だけ、文章に向き合った分だけありきたりじゃない一味違った訳が出せるのかなと思います!
最近村上春樹の翻訳について取り上げた雑誌の記事を読んだのですが、自分自身が作家としてストーリーを考えて言葉を紡ぎ日本語を生業にしているからこそ翻訳家として訳出する日本語にもそれが出ているというか、彼にしか出せない訳の世界感があってちょっと感動しました🥲私自身大学院で勉強していく中でやっと読書の大切さがわかったのでもっと早くからいろんな本を読めばよかったと後悔しています、、
翻訳の勉強を始めてからは韓国文学の韓国語と日本語翻訳版をどっちも買って訳を比較したりすることもあります!プロの翻訳家さんはこういう風に訳すのかと感動の連続です、、

Q. 大学院入学までの残りの期間、しておくといいことは?

A. 入学までにやっておけばよかったなぁと思うことは
①日常的に音読やSTの練習を続けること
②たくさんの韓国語を耳に入れるように意識して過ごすこと
③逐次通訳の練習を少しでもしておくこと
④授業が始まったら使う通訳原稿やテーマのストックをいくつか用意しておくこと
ですかね!

特に④は、入学してからすぐ授業の担当者になってしまった時や院に適応するのに忙しない中で真っ新な状態から「テーマは何にするか」「どの原稿にするか」を迷っているとかなり時間を取られてしまうかもしれないからです。普段からニュースに目を通すようにして大きな枠組みだけでも通訳してみたいテーマをピックアップしておく
例えば
☑️環境→カーボンニュートラル/レジ袋有料化/水素自動車
☑️経済→韓国の出生率/消費者物価指数の推移について  
のようにテーマをざっくり決めておいたり、余裕があればテーマに沿った記事も韓日、日韓それぞれ調べておいてストックしておく

ということをやっておくといいと思います!実際に自分の順番が回ってきた時にその記事の情報が古いと思ったら別の新しい記事を探すでもいいですし、実際に授業で使う時には文量の規定とかもあると思うので字数が足りなそうだったら他の記事にするとか、どこかの段落を削るとかその都度臨機応変に変更したら大丈夫です!
これをしておくだけで最初の頃はかなり心に余裕が持てると思うのでおすすめです!またテーマを決める際には日経キーワードの本などを活用するといいと思います!

③逐次通訳の練習を少しでもしておく
は、私は入試に向けての翻訳やSTの練習しかしていなかったせいで院に入っていざ逐次通訳の授業が始まった時にノートテイキングの練習をほぼしたことがなかったので心の準備もできていなくて逐次が人一倍すごく難しく感じてしまいました。逐次の授業では一つ一つ細かいノウハウを伝授してくれるというよりは授業の時間は実践する時間であって記号作りや定着させる作業はもちろん自分でやらなきゃいけなかったので自分のノートに向き合う時間というか、最初はこんな感じで書き進めていこう、みたいなベースになるようなものが入学前から少しでもあったらもっとよかったなと思いました!

Q. 単語帳は作っていた?単語をどう覚えるか迷っている。

A. 日常的に単語を整理して単語帳らしい単語帳に別途まとめるといったことはしていませんでした><
最初の頃はエクセルを使って分野ごとに単語をまとめてみたりもしましたがなかなか続かず、結果的に私に一番合った方法は
①初めて見る単語やあやふやな単語を咄嗟にメモするだけの雑記ノートを一つ用意する
→授業の合間や家に帰ってから調べて頭に入れる

②授業やスタディで出てきた単語や文法はnoteの記事上にまとめる
→どういうテーマのどういう記事の中でどうやってその言葉が使われてるのか意識しながらまとめることで記憶に残りやすくなる

大きな試験前だけWordで関連単語をまとめる
→定期試験のテーマが決まっている場合はそれに沿った記事を探して音読やSTをしつつ単語もWordでまとめていました


あと卒業試験に向けての単語対策として、試験の2ヶ月くらい前からWordを使って分野ごとに単語を振り分けてどんどん追加していくっていう作業をしていました!

単語を覚える上で効率的だと思ったのはベタな方法ですが前後の文も一緒に覚えちゃうことです。前後にどういう言葉が来るのかまで覚えておくと似たような原稿を通訳する時に一つのフレーズとしてそのまま使えることもありました。あといかにも対義語がありそうな単語はその場で調べていっきに覚えるようにしていました。単語を調べていく中で韓韓辞書などで検索していると単語の説明文の中でまた新しい単語が出てくることもあるのでそういうのもどんどん調べていっていました。
ネットで検索する時に日本語の説明だけではしっくり来ない時には「xx 意味」だけではなくて「xx 뜻」という風に2パターンの調べ方をして韓日、韓韓両方の説明に目を通すと表現の幅が広がっていくのでオススメです。あと漢字由来の韓国語は()の中に漢字も一緒に書いて覚えました。漢字も一緒に覚えることで似たような漢字語が出てきた時予測しやすかったりします。韓日同時通訳で漢字語が出てきた時も脳内で咄嗟に漢字に変換できた方が発話がしやすいっていうのもあります!

Q. ノートテイキング中に抜けてしまった部分はどうしたらいい?スピードが速かったり、分からない単語が出てきた時に次の文が頭に入らないことがある。聞き取りで一番効果的だった勉強法は?

A. メモ取りでスピード速かったりわからない単語がでてきたりするとどうしても遅れが出ちゃいますよね😭
抜けてしまった部分は、私の場合はまずメモ取りの段階で楕円を書いてここは抜けたっていうのが後から訳す時に一目でわかるようにしておきます。その瞬間は何の単語かわからなくてもカタカナでもひらがなでも厳しきれば最初の一文字でもいいので聴こえたままの発音だけでもメモはしておきます。あやふやなところもその部分は楕円で囲む感じで(口頭だと分かりづらくてすみません😨)ここはあやふやな部分だよっていうのが視覚的にわかるようにしておきます。抜けた部分は記憶もあやふやなら断言したりする口調は避けて、やんわり当たり障りない文章でまとめてでも途中で訳すのをやめてしまって完結できなかったり、沈黙の時間を作ったりは絶対にしないように頑張ります!
例えば名詞の羅列が聴こえたとして、本当は4つ読み上げられたけど1、2個聴き逃した(これは極端な例で、もちろん全部聞き取れてメモできるのがベストですが><)
アメリカ、中国、オーストラリア、チリ という国名の羅列があってチリを聴き逃したとしたら私だったら



○(楕円)
という風にメモしておいて、訳す時は苦し紛れですが「アメリカ、中国、オーストラリアなど」という風に訳すと思います。あやふやor聞き取れなかったという印をつけていないと、「アメリカ、中国、オーストラリア」と断言してしまう可能性があるので数十秒後に訳出する自分が勘違いしないようにメモで最善を尽くします

また、メモすることに必死になりすぎると肝心な内容がきちんと理解できなかったり、要点を逃してしまうことになりかねないので私が普段メモを取りながら心がけているのは、手先より耳と頭に意識を集中させて「全体の流れと核となる部分をきちんとキャッチする」ことです。聞きながら話者は何を伝えたいのか、絶対に抜けちゃいけないのはどこかっていうのを念頭に置きながら聴くことも大事だと思います!
そして、「即座に取捨選択できるかどうか」がメモ取りのポイントじゃないかなと思っています。スピードが速くなるとどうしてもメモは追いつかなくなるので、固有名詞や人の名前、数字などメモしないとどうしようもないものをまずは優先して、記憶に頼る部分と絶対にメモが必要な部分をメモをしながらリアルタイムで見極めます
具体的には例えば「大幅に増加しました」という文が聴こえたとして、時間的に「大幅に」か「増加した」のどちらかしかメモできないのなら文章として成り立つ後者を選ぶ、というような感じです!「大幅に」のメモに気を取られて肝心な「増加(↗︎)」のメモができていないと、増えたのか減ったのかを後から間違う可能性があって「大幅に」が抜けるミスより致命的だからです🥲ですがそれ以前に文の流れがちゃんと掴めていれば増えたのか減ったのか、というのも判断できるのでやっぱり何より大切なのは内容理解に重きを置くことだと思います。
時にはメモしない勇気も必要で、一つの単語に執着して次の内容が丸ごと聞き取れないという事態よりは、気を取り直して過去を引きずらずに今耳に入っている内容に集中するように心がけることが大切かなと思います💪🏻メモがどう頑張っても追いつかないのであれば、あとは記憶に頼ると決め切って、文末の記号(スラッシュなど文の区切りがわかるようにする工夫)などはしっかり残しつつ次の文章の冒頭からまた食らいつく(?)イメージで気持ちの切り替えと潔さが大事なときもあるのかなと思います><

聞き取りで効果的だと思った勉強法は一番は音読です。音読して発音しながら自分の耳にも入れるっていうサイクルが発音の練習にもなるし、表現の勉強にもなるし、聞き取りの練習にもなって最強だと思います!韓国語の音読は続ければ続けるほど聞き取れる単語も増えてくるのでオススメです!

あとは韓国語のニュースの音声を1.5倍速くらいにして聴いてみる練習も役に立ちました。もともと早口な韓国語をさらに速めて聞いて内容をすぐに理解する練習を繰り返していくと韓国語を処理する(?)スピードも上がって通訳のスピードを上げる効果も期待できると思います!

Q. 通訳翻訳大学院は大変?どんな風に勉強する?英語力は必要?

A. 
■翻訳通訳の大学院は大変か
→どこの大学の大学院か、仕事などをしながらの勉強か、どのくらいスタディをするかなどによって大変さは変わってくるかとは思いますが、私は想像以上に大変だったと感じています。
入学前からかなり過酷だとは聞いていて覚悟してはいましたが、課題とスタディを並行させて継続すること、卒業試験の対策、再試験、そして一番に指摘され続けるがゆえの精神的な苦しさが大きかったかなと思います。ですが、卒業して振り返ってみると院生活は物凄く大変だったけど毎日が充実していて楽しかったし、すごく力がついたので進学して本当によかったと思っています。

■どんなふうに勉強するのか
→ざっくり説明すると、(私が卒業した大学院の場合)ほとんどの授業は一回の授業ごとに学生の担当者が決まっていて、
✔️通訳(逐次通訳)の授業を例にあげると、その担当者が原稿の選出やフィードバックなど授業全般の進行を担当します。授業中には担当者が読み上げた原稿をその他の学生が通訳して発表→担当者がフィードバック→教授がフィードバック するという流れで行われることが多いです。

✔️翻訳の授業の場合、事前に翻訳課題が与えられて期日まで提出→授業時間内にそれぞれの訳文を発表したり、話し合ったりする
という流れが多かったです。

どんな授業でも事前に予習して臨むので単語を調べたり、いろんなニュース記事を見たりしないといけないので授業時間以外での準備時間もかなりのものになります>< 担当者になった場合は他の学生にフィードバックできるくらいに内容を熟知してざっくり全訳もしておいたり期日までに単語リストを作って共有したりもするので準備にもっと時間がかかってきます。

授業時間や授業の準備に加えて毎週の翻訳課題、同期とのスタディが入ってきます。

■英語も必要か
→通訳翻訳大学院の韓日科を卒業するというのをひとまず最終目標にした場合のお話ですが、専門用語が英語ベースなこともたまにあるので英語の力があることはもちろんプラスになると思います。ですが日韓(韓日)通訳翻訳を学ぶ上で必須かと言ったらそうではないと思います。
韓国語の専門用語を日本語にする時(その逆も)に2言語間ではすぐに対訳がヒットしないこともあるのでそういう時には英語を介して検索することもあります。
例えば日本語でとある病名が出てきて韓国語では何というのか知りたい時単純に「○○ 韓国語」と調べて解決する時もありますが、出てこない時は「○○ 英語」などで検索して英語での病名を調べたあと「△△ 뜻」のように韓国語でアプローチすると対訳がヒットしたりします。ですので元からの英語力が重要というよりは、対訳を見つける上で時には英語の文章の中からヒントを得たり検索する時に英語を使ったりはするかもしれません。もちろん英語ができることは絶対マイナスにはならないですし、院を卒業したその先の進路を見据えるのであれば英語力があるに越したことはないと思います!


以上、ご質問に対する回答集でした!(`・ω・´)

通訳翻訳大学院に関してよく頂く質問を別途記事にまとめているので、ぜひこちらもご覧ください♪


-ずみ。-





















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