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【ドラフト】『ドミナリアの団結(赤編)大考察』

こんにちは、ぞんびです。

記事も後半戦になってまいりましたので、ペースを落とさないように『団結のドミナリア』のカード評価きっちり書いていこうと思います。


前提となる序文はこちら
カード個別評価白編はこちら
カード個別評価青編はこちら
カード個別評価黒編はこちら
カード個別評価緑編はこちら
カード個別評価多色+その他編はこちら
特別編・『かーむさんとのバトルランキング』はこちら

雑感

今回の赤はとにかく『ライフを0にする』色といえます。本体火力、横並び+全体強化、トランプル、速攻、ブロック抑制とリミテッドにおいて相手のライフを減らす手段が隅から隅までそろっている感じですね。しかもどれもちゃんと戦力で数えれるレベルの強さの手段です。赤をピックする際はここを強く意識して『組み合わせの色ごとにどの手段を多く取るべきか』で評価を行い、実際のプレイでも『自分はどのタイミングでどこまで削れるんだ』を常に意識しておくと勝率に影響すると思います。逆に相手取る際も、赤が削ってこれるラインを意識して早め早めに手を打つ必要がありそうです。
色ごとの組み合わせに触れると、赤白はクリーチャーを並べて強化する形、赤緑はトランプル+本体火力、赤青はインスタントソーサリーを絡めてのテンポ、赤黒はデッキ全体で押し込むという形になります。全部攻撃性で統一感があるため漫然とピックしてもどの組み合わせにも流用できるカードばかりですが、この赤の使い分けを覚えて最適なカードおよび参入基準を設定するといいでしょう。

個別評価

今回も個別評価は以下の5段階で行っています。カードの直接的な強さの上下というよりは、ピックするタイミングや条件が影響している評価となります。特に1パック目での評価が軸です。

・ノータイム:初手級。色を変えてまでも使うべき強力なカード。
・優先   :1~4手目の、『進むべき色を探るタイミング』でその目安となるカード。時には捨てることもありますが、上からどういった優先カードが流れてきたかで立ち位置を考えることになるでしょう。
・次点   :3~6手目程度でデッキの中軸を担わせるために取っていくカード。ただし、最序盤の1~4手目では『色のあっている次点』よりも『色のあっていない優先』を取って積極的に立ち位置をアジャストしたほうがピックがスムーズになると思われます。
・抑え   :5~9手目あたりで保留として取ることが多そうなカード。一周させるほどではないが、今後の流れによっては使わない候補となる事も多いグループ。特定のアーキタイプでのみ強いカードをこの評価にしておき、とりあえず抑えて様子を見ることもしばしばありそう。
・見送り  :原則として積極的には取らないカード。色があっているほかのカードがあればそちらを優先するだろうというカード。最終的にデッキから押しくも抜けるレベルから絶対に使わないだろうカードまで混在しているが、『1週目では取ることがほぼなく、他に取るものが何もない』といった状況で取るだろうという共通点で評価をまとめています。

優先
個人的な好き補正を込みで優先としたカードです。
後援持ちにしては基本のサイズが小さめですが、死亡時誘発能力によって実質2倍の恩恵を受けることができていますね。タフネスが3あるためある程度中型のクリーチャーと相打ちできるはずであり比較的有利な1:2交換あるいは本体へのダメージを期待できそうです。自身で生贄にしたりなどでリーサルを狙えたりもいいですね。
自身のパワーが低く、相応のパワーを持つクリーチャーに後援してもらわないと効果がいまいちであるためどうしてもテンポが悪くなります。赤白などだと致命的になりがちですし、赤青でも相方が少ないですね。なのでポテンシャルを発揮しきれないカードである可能性もあります。実際には次点の上位くらいに落ち着くのかなぁ。


見送り
プレイしたくないカードです。
自分と相手を巻き込みながら打てるとはいえ、効果が不確定すぎて除去としても自分がずるをするにもふさわしくないです。
唯一プレインズウォーカー相手に打つときだけ完全除去になりますが、そのために採用するようなカードでは無いでしょう。使いません。


次点
赤の打点のうち、一直線のパワー担当ですね。
タフネス4+後援+トランプルの組み合わせはかなり力強く、テンポ/ライフ/カードのどれかの面で相手に損をさせれます。継続的に攻める際に必要な資質ですね。
しかし継続的に攻めれるデッキにそもそもなっていないと、これだけで殴ったところでって感じはします。ちゃんとクリーチャーをテンポよく並べれて、それらを支援できるデッキを意識しましょう。盾構えなどは最高ですね。
どの赤でも扱えますが、青はちょっと苦手ですね。緑のジャイグロスペルとは相性抜群です。とはいえそこまで意識せずに1枚程度は採用できるかなと思います。2枚はデッキ次第なので次点としました。


ノータイム
穢すものサイクルの中では断トツで『その色』のアーキタイプに合致しています。4/4先制という押し付けが強いサイズに加えて展開の加速+ダメージはまさに赤らしい組み合わせです。
それぞれの要素のかみ合いもいいですね。展開が早くなれば攻めやすくなりますし、相手のブロッカーを処理してアタックを通しやすい能力でもあります。漫然とプレイしてるだけでも正直強いカードですね。
特に難しいこと考えずにノータイムでいいでしょう。


優先
これも随分古いドラゴンですね。
俗にいう”火吹き”能力を持っており飛行打点としてかなり信頼できます。全体的な飛行がやや弱めであるためより活かしやすいですね。自壊してしまう条件も自然には満たしづらいので特に気にしなくていいでしょう。パワー5で十分です正直。



ノータイム
どこから先読めばいいかわからないんですが、とりあえず第三章だけで強力な英雄譚です。
4/4/4飛行がそもそも優先の中でも上位くらいあるという話ですね。バウンスに弱いのは難点ではあります。今回はトレイリアの噴出が強いのでちょっと気になるかもしれません。
1章2章はそれぞれケースバイケースで使っていきましょう。1章は自分のクリーチャーも巻き込みがちですが相手のプレイヤーにもダメージが入るのがうれしいです。赤をメインにするとクリーチャーのタフネスはやや大きくこれのダメージに耐えやすいため一気に攻めるポイントになれると思います。
手札入れ替えはあってもなくてもという感じですね。その都度要らないカードを捨てれますが、これからスタートするくらいなら3章スタートで次のターンからアタックしたほうが手札入れ替えするよりシンプル強い気がします。
いずれにせよ強いカードに選択肢がついているというカードでありうれしいです。



優先
インスタントソーサリーに応じて力をチャージして、それを使って相手へとチャージを繰り返してくれるカードです。
「赤青テンポ」というデッキにすべてがかみ合っているカードです。特にトレイリアの噴出や勢いをくじくといった、一時的な除去との相性が抜群ですね。一時的な除去をした後、それが使い直されるタイミングでサイズがこちらも増えているためです。
このカードがトランプルを持っていることが本当に大きく、一時的に稼いだテンポアドバンテージで相手のライフを減らした後にそのままトランプルで押し込むことができます。
赤青テンポが本線ですが、必然的にコンバットトリックが多めになる赤や赤緑、除去がある赤黒などでも問題なく採用できると思います。2/3か3/4で十分2マナとしては強いからですね。赤青ではもちろん必須レベルであり、このカード1枚でアーキタイプを目指す価値があり、またこのカードを擁する赤青が強そうであることを踏まえるとノータイムでもいいかと思っています。ピックする理由が常に見つかる非常に扱いやすいカードだと思います。


優先
赤青のカードとしてみての優先評価にしています。
除去+ドローが狙えるカードであり、そのコストも5マナとけして重すぎません。このカラーリングのデッキが中長期戦を視野に入れる際のカードとして優秀ですし、普通にインスタントソーサリーシナジーをドローで支えることもできます。
序盤であれば2マナで打つとまだ手札が残っているため除去として信頼できる点もいいですね。序~中盤常に弱いタイミングがないといえます。
青マナが一切出ないデッキではさすがにちょっと劣りますね。それでもデッキには入るカードでありピック優先順位は高めだと判断しました。コントロールかテンポどちらにでも採用できるためですね。


次点
赤の軽量除去であり、出力自体は稲妻の一撃に負けているものの取り回しの良さが長所です。
1マナはかなり自然に構えれます。攻撃性がテーマである赤にとって『それより重いカードを除去できるカード』はテンポで差をつけて攻撃性を押し付けるとっかかりにしやすいため非常に重要です。3マナの時に自分が2マナでクリーチャーを追加、相手が追加してきたファイレクシアの憤怒鬼をこれで除去って次のターンアタック、などが典型ですね。逆に守る側はそのようなダブルアクションをされづらいカードやプレイ順番考えなければいけないほどだと思います。それをされても後半自分のトランプル持ちなどに使って強化やインスタントソーサリー誘発の餌に出来るため常に腐ることがないカードといっていいでしょう。
赤緑系ではガイアの力などの巨大化系のほうが優先されると思うものの、それ以外の赤いデッキでは躊躇なく2枚くらいまではとれそうですね。ピックの選択肢に上がりやすい良いカードです。


次点
赤の使いやすいクリーチャーですね。威迫+タフネス3+流動石能力の組み合わせは相乗効果が高めです。
相手が威迫を止めれないならパワーを上げてダメージにつなげる。トークン2体などには相打ちにされない。相手がクリーチャー集めたらタフネス4までは相打ちできると何らかの仕事をしてくれますね。特に序盤はコンバットトリックまでちらつくため止めづらくある程度のダメージを稼いでくれ、赤のパターンを押し付けれそうです。削ったライフを、連合軍の戦暴者に後援することでさらに削るなどはかなりいい押し込みですね。
赤の攻めのパターンを間違いなく増やしてくれる1枚で使いやすいため次点としました。一番安定する3マナじゃないかと思います。


抑え
過去にはこれに占術がついていなくても使っていたことを思えば採用ラインに乗っていることは確信があるカードです。コモンにトラプル持ちも威迫持ちもいるためいつもより扱いやすいですね。ややサイズに恵まれたクリーチャーが多いのも相手の2体ブロックなどを誘いやすくいい感じです。
赤青でも当然扱いやすいですね。基本的にはテンポ除去のほうがいいと思いますが最後の1枚くらいには入るでしょう。
コンバットトリック自体の競合が多く、青白緑どれと組んだ場合でも良い代替品があるので抑え程度でいいかなぁと思います。



抑え
赤青テンポのためのカードです。自身が高い打点を出せる可能性があること及びキッカーで相手を戻すことによって相手にこのカードの攻撃を受けなくてはいけなくなりやすい状況を演出することができます。ややキッカーが重めに感じますがトレイリアの噴出でこれを引いたと思えばそんなもんですね。
打点の上昇はやや高く、青の豊富なキャントリップ/ドロー呪文と併用すれば十分相手のライフを削れるでしょう。
他の色でも使えなくないカードですがやはりかなり弱くなりやすいです。赤青でのみ基本的には使いたいカードです。また、このカードは赤青になった後にピックするカードであって赤青を目指す起点にはならないと判断しました。そのため評価は抑えと落としています。赤青やるとなったら3枚くらいまで全然入るのでさっさととってよさそうですね。



抑え
普通の2/2って感じのカードです。
ルーティング能力はある分にはうれしいものの、この環境では暇なクリーチャーは後援に貢献することができるため、ルーティングを使うかの2択を迫られやすく能力としてやや微妙に思いました。マナフラ受けが少ないとはいえ、そもそもそのために後援でのアタックチャンスが減ったら意味がないんじゃないかと思う話ですね。
そのため一般的な2/2/2に比べて特に評価を上げることも下げることもない評価にしました。後援がデッキに入りづらい赤青などだとキャントリップが多い分土地が手札にたまるタイミングが生まれやすく採用しやすいかもしれません。


見送り
パターンにはまると強いカードではあるのですが、これも他の強化カードと同じく競合の多さに飲み込まれやすいと思いました。これを積極的に複数枚採用する高速軽量デッキがイメージできなかったというのもあります。主に赤白でアクセント的に1枚採用することはありそうですが必要性は特に感じませんでした。なので他に取る選択肢がある間はとらないかな、と判断しての見送りです。



次点
初見では高く評価したのですが、生贄アーキタイプが赤に割り当てられていなかったこともあり、やや評価を落としたカードです。
とはいえプレイヤーにダメージを飛ばせる手段としては強いですね。本人も十分に戦闘に参加できますし、連合の戦暴者や溶鉄の大怪物の土台になることで、殴って相打ちを取りたくないこのカードのパワーを活かす手段もあります。生贄の数も自然に展開する分だけで十分ともいえるでしょう。今回の赤の攻撃性にマッチした強めのカードだと思います。
赤白になりそうであれば優先で取ってもよさそうですね。王宮の号令からつないで一気にライフや盤面を取れるのは頼もしいです。


優先
インスタントの3マナで、ほぼ確定除去に近い範囲を持っています。その時点で大体強いですね。そしてキッカーの4点回復も効果量が十分大きいです。シンプルに赤白のビートダウンで使ってもいいですし、このカードをとれたのであればジェスイカイカラーにまたがる『呪文コントロール』アーキタイプを目指してもいいですね。コントロールをやる際に余裕が生まれるのはいいことですね。アーキタイプの幅が広く単に強いカード、つまり優先で取りましょう。


見送り
一時的コントロール奪取の中では進化したカードではあります。自分で処理できる部分まで効果に入っているためですね。カードデザインとしては強そうに見えます。
ただしキッカーは7マナと重く赤黒のゲームレンジ的に打ちづらいことが予想されること、今回の生贄カードはマナを要求するものが多く結局うまくコンボに出来ないこと、そもそも赤黒が生贄が得意というわけではないので組み込む魅力が薄いことなどを感じました。軸に組み込めない以上そもそも安く回ってきそうであり必要だとしても自分から取る必要はないように感じます。赤緑メインの版図ではもしかしたら強そうなんですがこれに頼る必要がそもそもないデッキじゃないかな・・・?


ノータイム
今回ストーリー上では悲劇的な運命をたどることになってしまったヤヤのカード化ですが、彼女は大事なものを僕らに残していってくれました。そう、カードパワーです。
リミテッドで強いプレインズウォーカーの条件である『プラスでトークンを作る』を持っているのでもうその一点で高評価としています。トークン自体のサイズが小さいものの忠誠度合計5は決して小さくないため、相手に落とすための消耗戦を強いることができるでしょう。
他二つのマイナス能力もどちらもつかいやすいです。
マイナス1はドロー能力として優秀ですね。衝動的ドローとしては2枚みれたらとりあえず何かある可能性が高いと思います。
マイナス2も構築では使いづらいと言われていますがお互いクリーチャーを展開してゲームをつなげるリミテッドでは十分でしょう。相手のクリーチャーが1体のみの時にややをプレイ⇒アタックして除去として更地状態にする動きが明確に強いですね。その後連打してテンポを取ってもいいですしすれ違いやアドバンテージ勝負どちらも選べます。
ちなみにマイナス8はほぼ使わなそうです。実はあんまり強くない(シチュエーションが狭い)上に他の能力が強いためですね。稲妻の一撃などでリーサルが取れそうですが多分何やっても勝てるでしょうその場合は。
総じてカードとしてとにかく強く、出しづらい状況もあまりなくPWとして高評価です。


抑え
赤の除去ではありますが大振り感が気になり、赤のコモン除去のほか2枚に大きく水をあけられた形になっています。
5マナでソーサリーであるという点でとにかく使いづらいですね。コンバットトリック類にも弱く、それらが強めのこの環境ではより一層目立ちます。
とはいえほぼ確定除去であることには変わりなく、デッキに入らないほどではないですね。積極ピックはしないが、デッキの除去の枚数を整えるために1枚とって調整したい感じだと思います。いくら除去がなくても2枚入れると重すぎそうなのでそこはコンバットトリックなどで調整したほうがいいかもです。


優先
後援と、それによって範囲が増える能力を持つ、赤の攻めれるレアです。
とりあえず稲妻の一撃と流動石の注入がある色であるため唱えるカードの枚数に困ることはそこまでないと思います。相方をどの色に選んでも唱えたい呪文は増えますし、唱えたいケースも増えます。赤が攻撃色であることと合わせて非常に使いやすいレアだといっていいでしょう。
そもそも後援持ちの2/3がちょっと使いやすいのもありますね。呪文を唱えるほうが空ぶったとしても無駄アタックになりやすく、結果として上振れチャンスを積極的に提供してくれると思います。
トレイリアの噴出や時間稼ぎのような、このカードでめくると特に強いカードもプレイアブルな範囲にあり、構築段階で強さが下振れることもなさそうです。ノータイムに指一本くらいは突っ込んでそう。


次点
カードリストを見ているときに最も気に入った赤のカードであり、このカードの存在により赤の攻撃性に手ごたえを感じました。
このカード単体の働きとして3/3/1速攻がまず使いやすいです。相手にブロッカーがいないときはそのまま殴って3点+次のターン相打ちを押し付けていいですし、2T目に後援を出していたらそちらにパワーを乗せる選択肢もありますね。4T目以降もずっと同じ選択肢を提供し続けてくれますね。
そしてトークンも2マナで2体という高効率であり優秀です。まとめて殴って5点、ブロッカーにしてすれ違いを有利に、貯めて次のターン全体強化等様々な用途が思いつきます。
ヘイストが赤にあっていること、後援と相性がいいこと、キッカーが優秀であることの要素が並び立つことによってコモンとは思えない幅広い攻撃面での活躍を見せてくれます。赤の相方として白が最もいいと思う理由にもつながりますね。このカードを複数枚とることでデッキの完成度も明確に上がるので次点としました。赤白に決まった後はほんと何枚でも見たらとっていいと思います。赤白じゃなくてもパワー3のヘイストがそこそこ使いやすく腐らないのはいいですね。赤緑だと、コンバットトリックを乗せる場所としてやや不適なのでちょっと下がります。


優先
久々に出てきた本体にも飛ばせる2マナ3点火力であり、シンプルながら非常に強力なカードです。
3マナ以下のクリーチャーはほぼすべて除去できるのでテンポがとりやすいですし、テンポを取った後に相手のライフを狙うこともできると、赤の攻撃性に対して一貫性のある働きをしてくれますね。このカードが存在することによって赤相手のライフ管理はシビアなものになると予想されます。8点くらいだとすぐ0になるからですね。
あらゆる赤いデッキで必ず取りますし、これが3手目以降で流れてくるなら赤をやっていいポジションにいることを期待してよさそうです。それほど赤という色をやるモチベーションに影響しています。赤は常に攻撃的な色なのでこのカードより優先するカードがほぼないためですね。



次点
非常に好きなタイプのカードで、見た瞬間一目ぼれしましたしケルドの急襲隊と同じく赤の攻撃性の手ごたえを情報公開段階で感じたカードです。
5/4/4到達というサイズはまずそこまで悪くないですね。緑に4/4/4到達がいることを踏まえると赤だしこんなもんかなって感じがまずあります。そしてそこに効率がいいダメージ能力がついていますね。
版図に応じたダメージですが、とりあえず例によって2点は保証されていると思います。1マナ増えて2点なら十分に感じますね。
そしてこのカードの本領は2色土地によって引き出されます。3点4点であれば非常に強いカードといえます。赤にトランプル持ちが多いことも合わせて一貫性が高いですね。5点になろうものならもうお祭りで何枚でもこのカードを入れたくなります。溶岩の斧が5マナ5点なので実質0マナ4/4になりますね、最強です。
トランプル持ちやコンバットトリックでダメージが稼ぎやすく自然と版図の恩恵も受けれる赤緑版図ビートというアーキタイプの成立に一役買っているカードですね。そのデッキタイプであれば複数枚とってもよく、それをイメージして次点としました。2色できれいにまとまり土地が入っていないデッキではちょっと評価が落ちてしまいますね。このカードが気に入ったのであれば土地を先にちょっと取っておくことも恩恵がありそうです。


次点
赤のお気に入りクリーチャートップ3に入るカードです。
軽減コストの中でも一回りマナコストが重いリスクの代わりに他のカードより軽減量が早期に大きくなりやすくハイリスクハイリターンなカードといえます。
5/5トランプルは普通にフィニッシャー級ですね。何回も繰り返しになりますがトランプルが今回の赤では重要な能力になりやすいです。いなずまの一撃を間接的に強くしていますしね。
軽減して出す方法ですが、わかりやすいのは後援です。4T目にパワー5以上を達成ができるのでスムーズに出せます。とはいえ相手もそれを警戒して相打ちされてしまうと叶わないのでそれはそこまで安定しない方法でしょう。
コンバットトリックを絡めるのが最も強いと思います。最序盤のコンバットトリックは疑似的な除去として使える代わりに盤面にクリーチャーを追加するマナが残らないことが多いです。それを無理なく展開につなげて『相手の除去+フィニッシャーの着地』という上振れを起こすことができますね。うまく決まったらそのままゲームが終わるほどだと思いますし、この環境で警戒しなければならないシチュエーションだと思います。あらかじめ相打ちを狙う、4T目だけは接触しない等の気遣いが大事かもですね。
出てきた後はそのまま殴ってもいいですし後援の土台にするのもいいです。パワー5をレンタルできれば何らかの被害を相手に押し付けれますしね。
赤の中でも一部のデッキ(赤緑>赤白>赤黒>>赤青)で扱いやすさが変わるタイプのカードですが狙う価値があるほどのリターンがあり、使ってみたいと思います。


抑え
あんまり好きじゃないクリーチャーですね。1ターン目に出しても圧力が弱く、これの帰還のために3体でアタックできるならそれはそもそも有利なはずであり序盤弱いこのカードを使う分でリスクのみが発生しているように思うためです。赤が攻撃的な色であるとはいえ打点自体が低いカードを使うことは相手にかかる圧のトータル量が減り他のカードを弱くしてしまうといえると思います。
赤黒とかなら比較的使いやすい気がします。それ以外だとあんまり入れたくないカードです。


ノータイム
タフネス1であるカードにここまでの評価をするのはどうかと思いましたが、あまりにも赤がやりたいことにかみ合ったカードであり、2マナであり活躍しやすいことも踏まえて最高評価としました。
序盤はとりあえずパワー2以下を戦闘から排除するだけで強いですね。自身を止めれるクリーチャーを限定するんでテンポの喪失を相手に迫ることがしやすいです。他のクリーチャーもまとめてアタックできますしね。
そして強化能力は版図が2だとしても効率がいいほうです。ブロック制限能力が強化されることが勝ちとして大きいですね。序盤ダメージを通した後にこの能力をごり押すだけで勝ててしまう試合があるほどに感じます。
トークンや1点マイナス修正などに極端に弱いものの、トークン相手は後援に回る手もありますし上振れ分を帳消しにするほどの弱点ではないでしょう。
パワー5だと相手の軽減サイクルで相打ちになってしまうので何かカウンターとかでパワー6に出来るとさらに強い、というのはちょっと意識しておくと有効な場面があるかもしれません。盾構えとかですね。



見送り
コモンは赤の各レアリティに1枚ずつしかおらず枚数が足りません。
これ自身のサイズが基準を満たしていませんし、死亡時誘発能力もゴブリンが少ないとほぼ何もしない能力です。使いたくなることはほぼないと思います。


ノータイム
猛火に手足と頭が生えました。つまり強いです。
元々猛火系のカードはリミテッドでは高く評価されるのですが、このカードはクリーチャーに打てなくなっている分ちょっと小回りが利かないです。その分クリーチャーとして場に残るのでダメージが2倍にも3倍にもなる可能性があり、トータルの破壊力は明らかに増えていますね。
クリーチャーになったことで除去を受けるようになってしまう点も、そもそもこれを出すのはお互い手札が消耗した状況であることが多い=除去が残っていないことが多いといえるためそこまで評価の低下につながらないと判断しました。むしろ再利用しやすかったり、序盤に軽いマナで出す選択肢も取れる分トータルでは強くなってますね。つまりノータイムです。



見送り
どれも1マナ分のモードが3つついているカードです。そのどれもが用途が狭く、BO1を想定する場合デッキには入らないカードだとしました。
アーティファクトはまず破壊したいものがある方が稀です。
防衛の破壊は、他の効果のおまけについていたらうれしくはありますが、もう片方の効果が狭いため結果使いづらいですね。
全体1点も白いデッキや防衛デッキの飛行トークンに激的に効きますがやはり同じくこの二つの効果がセットになっているという状態がリスクがあり使いづらいです。
もし環境として赤白横ならべデッキと壁デッキが極めて高い支配率(当たる頻度)になるのであれば使ってもいいと思いますがそこまではならないと判断しました。結果そういう環境になったと判断したら、赤青スペル系のデッキなどで1枚ぎりぎり入れてもよさそうです。


優先
ともすればコモンみたいな能力のカードですが、この環境の戦術に非常に強くマッチしており評価を高めています。
赤緑をベースにデッキを組むと、版図と書いてあるカードがすべてクリーチャーサイズかダメージに影響する効果を持っているのでそれらを軸にした『版図ビートダウン』が組めますが、その際に非常に強力なカードです。展開に無理をかけずに版図用の土地をそろえ後続のすべてのカードを強くするためですね。2色土地を持ってこれるのがいいところで、色が全く合わない土地を入れて一気にカウント2稼ぐことも正当化されます。赤緑で組む場合に集めれるカードのほとんどの強さに影響するカードであり、アーキタイプの核であると判断しました。
土地を生贄にしてのドローも、これで土地を集めた結果土地が余るケースなどが出てくるはずなので便利ですね。とはいえ普通のルーターの下位互換であることが多いので緑なしでの評価はしっかり下げておきましょう。赤緑で組んでなんぼだと思います。


優先
3度目のカード化となったスクイーであり、今回は部下を率いることができるようになっています。単純に3T目に出すと3打点分になり攻めの口火を切るのにちょうどいいですね。そのまま殴り続けることが有利になり続けますし、サポートのし甲斐もあります。
墓地からの唱えることができる能力はややコストが重いですが、つまり消耗戦の末にプレイできるということでほしい時とタイミングが一致すると思います。マナコスト自体は決して重くないのでプレイしてアタック後に他のカードを使う余裕も十分あります。1回目の生で作ったトークンなどと組み合わせてブロッカーとしてけん制することももちろんできますね。
扱いやすく活用の幅があるレアです。横並びや生贄などともかみ合いがよくポテンシャルを引き出しやすい良いレアですね。


優先
この環境、素でタフネス6を超えるクリーチャーは数えるほどです。つまり事実上の5マナの全体除去ですね。更にキッカーを払うと自身のクリーチャーを守ることができ、理想の全体除去といえるでしょう。文句なく強いと思います。
しかし赤いデッキは今回攻撃側に常に回るべきで、このカードを必要とするシチュエーションがややずれているように感じます。どのような赤でも自分のクリーチャーを場に残して攻める形以外は難しいですね。そのため漫然と採用しても持て余すことがやや多いでしょう。
版図系の遅いデッキやコントロールとしての赤になった場合は大手を振って使うことができますが、赤の本線は赤青/赤白/赤緑でアグロをすることだと思うので、その点でノータイムとはしませんでした。


見送り
定番と化している赤の使い切りルーティングですが、今回も見送りとしました。
先に今回の利点を言うと、特に赤青を目指した場合に、キャントリップがデッキに多く入るので土地が溜まってきたときに入れ替えれるという部分があります。それでもそうなるまでが打ちづらく(キャントリップなどを捨てるのは本末転倒なため)、その用途で使うにしても通常の肉体がついてくるルーターであるゴブリンのガラクタ拾いがいるため利点になりづらいと判断しました。
インスタントソーサリーのカウントを稼げるという点も、だったらキャントリップ類や衝動、普通のドローを使おうという話になるので利点が薄く思います。それらを取れなかった、いわゆる『失敗した青赤』で仕方なく使う程度になるんじゃないでしょうか。



抑え
ただ二段攻撃を付けるカードも、ただ呪文をコピーするカードも普段であればデッキに入りづらいですが、セットになっているとなんだかんだどちらかのモードは使えるんじゃないかって気にさせてくれますね。特に今回はコピーであれば稲妻の一撃、二段攻撃は連合の戦暴者に溶鉄の大怪物と自然にデッキに入る相性のいいコモンがあるのが追い風です。版図系の赤緑でもトランプルを絡めたジャイグロのリーサルがあり得ますね。
意外と使いどころが多くかなり入れやすいカードだと思いますが、それでも相性がいいカードがすでにデッキに入っていることが前提になると思います。ピックするべきタイミングは遅めであるとみるべきでしょう。そもそもそれらを取るところから始めたいからですね。


抑え
マナフラッドに強そうな見た目をしているコモンです。とはいえ特に緑にはこれの上位互換に近いルートワラなどがいるためそれだけでは評価に入れづらいですね。
キッカー払う前提で見ると4/3/3速攻+パンプ能力とそこまで悪いカードじゃありません。なによりそれこそルートワラと並べることによって『どこをブロックしてもパンプされるからやりづらい』という状況をつくり出すことができます。そこにさらにコンバットトリックを絡めるとかなり有利な戦闘ができますね。
しかしだとしてもそのようなデッキでも採用ラインぎりぎりくらいだと判断しました。デッキには最終的に入るけど意識してピックする必要はないと思います。赤緑以外ではさすがに弱いですしね。


次点
次点と抑えの中間くらいのカードです。全体強化カードとして使いやすいのですが、赤黒では肝心の横ならべがいまいちで、赤白のカードとしてみると英雄的突撃の下位互換に近くなるという、色と効果がちぐはぐなカードだからですね。
一応赤黒の、こういうカードを打つアーキタイプが成立する前提として次点に留めました。ファイレクシアの憤怒鬼などでちょっと並べながらこれで押してライフを致死圏内に持ってく動き自体は強そうだからですね。ただし、赤黒というアーキタイプは始めるとっかかりが薄そうで、このカードもそういう扱いはできないためトータルの評価はもう一声下がるかもしれません。その程度ですね。


抑え
かなり基本的なクリーチャーですね。
序盤に出す戦闘要員は中盤以降役割を失いがちですが、後援によって無理やり仕事を1回することができます。その意味で使いやすくビートダウンの基礎となるコモンだと思います。
しかし結局タフネス2しかないため同格の相手と相打ちしやすく、ゲーム展開もやや間延びしやすくなりますね。過信も過度な重宝もせず、殴れるときにはしっかり殴ってもらって死んでもらって、後続をちゃんと通せる状況を意識するべきだと思います。
コンバットトリックが絡んだ時に相手が大損しやすいカードなのはいいですね。強気にアタックすればいつもよりダメージ稼げるかも?赤は相手のライフが減ってるとゲーム展開しやすくなるので、その意味でも大切にとっておくよりは早めに仕事をしてもらいましょう。3マナ以上と相打ちできるならOKです。
アーティファクトはほとんど使われないのでそこの能力は忘れましょう。


見送り
10秒前にアーティファクトはほとんど使われないといったばかりだが?って感じです。除去能力がうまく使えるといいんですが、あまりにもアーティファクトが少なく、そうなることはまれだと思います。使わないと断じていいでしょう。


以上で、赤パートは終わりとなります。とにかく攻めることを軸に考えると、それぞれの色でもどのような攻め方をするべきか段々見えてきて、赤いカードが2色のカードのように見えてきてピックが楽になるかもしれません。


最後になりますが二つ宣伝です。

意見交換やドラフトを一緒に観戦したり交流する場としてDiscordのサーバーを立ち上げました。

もしよければどなたでもお気軽に来ていただいて一緒に活動やご意見いただければMTGAのドラフトを楽しみやすいと思います。この記事を読んでいただいたことをきっかけにドラフトを始めてみたいという方もぜひ!

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また、筆者は非公認MTGA大会『まじ☆すと』というものを運営しております。Vtuber/配信者/動画投稿者/記事執筆者/etcと、インターネット上でMTGAの活動をされている方を広く集めた大会になります。ぜひこちらも公式アカウントから気に留めていただけると幸いです。直近では9/4~7で「まじすとビルダーズSP」というイベントを行いました。是非公式アカウントからアーカイブなどご覧ください!


また、今回の記事は無料公開としています。が、もし記事読まれたかたでご厚意でサポートしていただける方がいましたら是非今後のMTGAでの活動や主催しているMTGA大会企画『まじ☆すと』の運営資金とさせていただきます。是非よろしくお願いします!


では、次は緑編でお会いしましょう。あともう少し、頑張ります。

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