醜いウサギ

とある小学校にある飼育小屋には何匹かウサギがいる。とても可愛らしく児童たちは休み時間になるとウサギを可愛がっていた。しかし、一羽だけとても醜いウサギがいる。毛はボロボロで目は赤く、口は一部歯茎が剥き出しになりウサギと言うよりは獰猛な肉食動物の様な姿形をしていた。当然その様なウサギを誰も可愛がる事はなく、いつも小屋の隅っこに身を潜めていた。そんなある日、1人の少女が休み時間にそのウサギを見つけた。少女は寂しそうなウサギを見て可愛がり、時間が許すまでは遊んであげたという。そういった生活が続いて1ヶ月、そのウサギは普通のウサギの様に整った毛並みの愛らしい姿に変わっていったという。あの獰猛な肉食動物の様な目つきや歯茎はもう見えない。




そのかわり、別のウサギ達が醜くなっていった。

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